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1)集団遺伝学の一例として、ある集団からaaを繁殖に用いないことで劣性形質を除去しよう、ということを考えることにする 2)対立遺伝子をA、aとする。Aはaに対して完全優性とする 3)第n世代のA、aの頻度をp(n)、q(n)とする p(n)+q(n)=1 4)受精直後の遺伝子型の頻度は、AAはp(n)2乗、Aaは2p(n)q(n)、aaはq(n)2乗となるが、ここで劣性形質を顕現しているaaを繁殖に使わないことにして、集団からa遺伝子を除去しようということである 5)第(n+1)世代のa遺伝子の頻度をこの条件で計算すると q(n+1)=p(n)q(n)/p(n)2乗+2p(n)q(n) となる 6)この数列を解くと q(n)=q(0)/nq(0)+1 となる 7)nq(0)を1に対して十分に大きくとれば q(n)=1/n を得る 8)aaだけを淘汰したのではa遺伝子を集団から除くにはかなりの時間を要することが上記の計算結果から分かる 2003年09月19日 11時00分49秒 |
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1)こうして遺伝子の頻度は常に一定に保たれることが分かった 2)そこに突然変異などが起こって遺伝子頻度が乱されることがある 3)新しく出現した遺伝子は集団が小さいと多くの場合消失していく 4)遺伝子頻度が偶発的に変化していくことを遺伝的浮動と呼ぶ 5)個体数が少ないときにおこる現象である 6)遺伝子の頻度の変化を研究する分野を集団遺伝学と称する 7)ここでは遺伝子を淘汰することがけっこう難しいことを数学的に証明して、集団遺伝学のごく基礎部分に触れることにする 2003年09月18日 16時05分16秒 |
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1)A遺伝子の頻度をpとし、a遺伝子の頻度をqとする 2)p+q=1である 3)分離の法則を一般式の形で拡張する。すなわち、十分大きな集団において、上記の条件で無作為交配をしたときは、次世代の遺伝子型の頻度は (pA+qa)2乗=p2乗AA+2pqAa+q2乗aa となる、というのが、ハーディ・ワインベルグの法則である。P=0.5、q=0.5とした場合が、「分離の法則」である 4)次世代の遺伝子型頻度から遺伝子頻度を算出すると、p2乗+pq=p(p+q)=pであるから 5)次世代の遺伝子頻度も、A遺伝子はp、a遺伝子はqであることが分かる 6)したがって、十分に大きな集団で、遺伝子の移動や突然変異などがなければ、遺伝子頻度は毎世代一定である。これを一般にはハーディ・ワインベルグの法則と呼び、このような集団をメンデル集団と呼ぶ 2003年07月31日 10時43分59秒 |
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1)分離の法則は、雑種1代目同士を交配すると、雑種2代目は優性3対劣性1に分離する、という法則である 2)これを遺伝子型で表せば、AaxAa=1AA+2Aa+1aaとなる 3)これはじつは、遺伝子頻度を考慮して、次のように式にすることができる。Aの頻度を0.5、aの頻度を0.5とし、 (0.5A+0.5a)2乗=0.25AA+0.5Aa+0.25aa の式である 4)AAとAaをあわせて0.75、aaは0.25の頻度で、3:1となるのである 2003年07月30日 17時35分59秒 |
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1)メンデルによって1865年に「植物雑種に関する実験」として発表された遺伝の基本法則のことをいう 2)1900年の再発見により、はじめてその真価が認められた 3)一般に、「優劣の法則」「分離の法則」「独立の法則」の三つを「メンデルの法則」とする 4)これら法則は、形質の遺伝が統計学の法則に従うことが明らかになったことを、表している 4)しかし、さらに重要なことは、遺伝の単位が粒子であることが提唱されたことである 5)その後、遺伝の単位の粒子は遺伝子と呼ばれるようになり、その本体がDNAであることが明らかにされ、現在の分子生物学へとつながっていくのである。粒子説は進化論でいうなら、形態進化の基礎となっている 6)一方、三つの統計上の法則は、集団の中の遺伝子の頻度の研究へと進み、ハーディ・ワインベルグの法則を経由して、集団遺伝学として開花した 7)そしてこの集団遺伝学が、分子進化の基礎をなしているのである 8)本「生物学」は、分子進化(中立進化)に重きを置くので、ハーディ・ワインベルグの法則から、集団のなかの遺伝子の頻度の変化について、一見することにする 2003年07月30日 10時44分01秒 |