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こもあ生物学

日記帳41

発生工学の勃興

『遺伝子工学への招待』
69〜71ページ、75ページ、77ページ、78〜81ページ
『背徳の生命操作』 173ページ
『動物をつくる遺伝子工学』 87ページ、102ページ、70ページ
『応用遺伝学』 46ページ
『アニマル・ジェネティクス』 186ページ

遺伝子資源と人間 第1回

2005年9月30日 (金) 1 キメラ動物ができた
1)1961年、A.K.Tarkowski、二つの異なる胚をくっつけたまま発生させることに成功

2)1962年、B.Mintzら、プロナーゼによって胚の透明帯が簡単に溶けること、フィトヘマグルチニン(赤血球凝集素)を培養液に加えると、高い確率で胚がくっつくことを見いだした

3)1984年、C.B.Felis, S.M.Willadsen, E.M.Tucker、ヒツジとヤギの異種間キメラのギープ(geep)を報告した

4)胚盤胞の中に他種の内細胞塊(+栄養膜外胚葉)を入れたものと4細胞期胚and/or 8細胞期胚の集合胚を作って、ヒツジ or ヤギに移植し、どの組み合わせからもキメラを得た。[血液型判定でもキメラだったのは集合胚の1例だった]

2005年10月1日 (土) 2 グラナダ・サイエンス社
1)クローン動物はゲノムDNAの塩基配列がまったく同一の個体同士のことをさす

2)一卵性双生児は自然界でまれに発生するクローンである

3)1970年、J.B.Gurdonは、アフリカツメガエルでクローンに成功した

4)オタマジャクシの肺・腎・小腸などの細胞の核を、核を抜き取った未受精卵に注入して、カエルを得た

5)「体のなかの細胞の核にはまったく同一のゲノムDNAが存在する」という仮説が実証されたことになる

6)1987年、カナダ、グラナダ・バイオサイエンス社は、32卵割胚の割球を、除核した未受精卵と電気融合させた。それを体外培養し、16頭のホルスタインに1個ずつ移植した。8頭の子(クローン)が生まれた

2005年10月1日 (土) 3 形質転換動物
1)単離した外来遺伝子を注入して形質転換動物をはじめて作出したのは、J.Gordon(1980)で、マウスで成功した

2)受精卵を吸引によって固定し、外来遺伝子をマイクロマニピュレーターを用いて、雄性前核に注入した。大きくて注入しやすいからだろうと私は想像した

3)その受精卵を偽妊娠マウスに移植し、子マウスを得た

4)この子マウスは生殖細胞にもDNAを組み込んでいたので、人為的に新しい遺伝子が導入されたマウスの系統が樹立された

5)R.D.Palmiterら(1982)は、マウスのメタロチオネイン遺伝子(遺伝子工学への招待、25ページ)のプロモーター配列と結合したラット成長ホルモン遺伝子を発現させて、スーパーマウスの作出に成功した

2005年10月1日 (土) 4 ジーン・ターゲッティング=ノックアウト
1)『遺伝子工学への招待』78〜81ページには、遺伝子ターゲッティングの応用技術として、ノックアウトマウスの作出を扱っている

2)ES細胞の相同組換えを起こして特定の遺伝子を破壊することを遺伝子ターゲッティングという

3)遺伝子を破壊したES細胞を細胞注入法によってキメラマウスを作り、最終的にその破壊された遺伝子をホモにもつ個体が得られたとき、その個体をノックアウトマウスと呼ぶ

4)標的遺伝子が発生に必須の遺伝子であれば、ホモ個体は生まれてこない

5)DNAの相同組換え現象は、その頻度が10(-4乗)程度であるので、ES細胞が使えるようになってはじめて応用できるようになった