館の主のたしなみは、もっぱら山歩きと音楽、史跡巡り・・・たまたまとはいえ、この辺がなにやら皇太子と似た匂いを周囲に感じさせるようです。
登山といっても山の風景を楽しみたいだけなので、本格的なものではありませんが、国内の主要な山は一通り登ってみたいと思っています。
音楽は雅楽とハープ。マイナーな分野がなぜか大好きなのは、性格がひねくれているから。
他に園芸や野菜づくりにも強い関心がありますが、広い庭のそれこそ「館」に引っ越すまでは、花はベランダ鉢植え、農作業は「援農ボランティア」で我慢。

雅楽について



館の主人は学生時代、リコーダーをきっかけに西洋の古い宮廷音楽にのめり込み、仲間と中世・ルネサンス・バロックのさまざまな器楽曲・声楽曲を味わい尽くしました。
当時日本の音楽などまったく興味がなかった館の主も、ある時から急に「和」の響きに目覚め、以来今度は日本の宮廷音楽の虜になってしまいました。
雅楽は1000年を遙かに超える伝統を持つ宮廷音楽で、その洗練の度合いは西洋の比ではありません。

雅楽は篳篥、龍笛、笙の、3つの楽器が旋律の要となっています。
雅楽の笛には3種類あり、
唐楽という中国経由の作品には龍笛(中央)、
朝鮮半島由来の作品には高麗笛(上)を、
宮廷祭祀の音楽を奏する時には神楽笛(下)を、
それぞれ使い分けます。

雅楽は、人の声を表わす篳篥がメインのメロディを奏で、これに龍笛がひらひらとまとわりつくように絡んで、音楽が流れていきます。
篳篥は力強い音ですが、音域が狭いので、より運動性豊かな龍笛がこれをサポートします。
左に見えるは、地を表わす篳篥に対して天の光を表わし、和声を担当します。
吸っても吹いても音が出る不思議な楽器で、一度に多くの音を鳴らすことが出来ます。
その音色は実に優美で柔らかく、心洗われる思いがします。
この他に、リズムを刻む打楽器と琵琶・箏が加わり、管・絃・打の3種類の楽器の合奏で、音楽が進行します。

時代の波動(笙)と節目の合図(打楽器、絃楽器)が流れる中、その波動を馴染ませるようなサポート(龍笛)のもとで活躍する人(篳篥)という構成で「唐楽」は演奏されますが、まさに雅楽が宇宙を体現した音楽であることを物語っています。
雅楽は大きな盛り上がりも盛り下がりもない、淡々とした音楽です。
聴いていると眠くなる、というのは(演奏の質にもよりますが)その波動の高さにもよるようですから、どうぞ安心してお休みください。