シンガポールラッフルズ・ホテルのベルボーイさん
シンガポール 〜 ラッフルズ・ホテル・ステイ 〜 Feb 1996
テレビを見ていたら、当時まだ修復したばかりのラッフルズを特集した番組がやっていました。丁度自分が村上龍の「ラッフルズホテル」を読んだ後だったこともあり、“全室スイートルーム”と紹介されたその言葉に妙に甘美なメロディーを感じて、これは是非行かねばならぬ!と思い立ち、二週間前ほどに急遽手配したものでした。思えばこの時に私のホテル好きが始まったと言えるのかもしれません。(^_^;)

フロントロビー夕方5時半頃にユナイテッド航空で成田を発ち、約6時間ほどのフライトで11時半頃にシンガポール・チャンギ空港に到着しました。その晩は遅くだったため、暗闇に浮かぶ憧れのラッフルズホテルを見て、感慨はあるのですが、疲れもあったのでしょう、そそくさとチェックイン。

チェックインしている間にロビーを見渡すと、綺麗な純白に彩られた壁は、まさに白亜の殿堂というに相応しく、また何処かノスタルジックな雰囲気すら漂わす内装は、ゴージャスな南国情緒を醸し出してくれています。時間柄人気少ないため足音をホール内に響き渡らせ、それがまた豪華さを引き立てるオブジェと化しています。

ティフィンルームの前チラッと見遣ると、そこに“TIFFIN ROOM”の文字が。ここがあのティフィン・ルームなのね、と、明日からの行動を脳裏でシュミレーション。期待ばかりが高まります。ロビーの中程から奥は“RESIDENTS ONLY”、宿泊者のみが立ち入り可、アフタヌーンティーだけでは足を踏み入ることが出来ない世界です。エレベーターの乗るときも、そのエレベーターは部屋の鍵を差し込まないと動きません。こうしたことの一つ一つが期待に胸膨らませたスノッブな日本人観光客にはたまらなかったりします。(^▽^;)

扉の楊枝部屋に続く長い廊下も白亜の殿堂状態が続きます。宿泊客が寛ぐ用のテーブルセットが部屋の数だけ廊下に並んでいます。中庭を見ながら涼風に吹かれるというものなのでしょうが、廊下を通る人といちいち目を合わすことになってしまうので、ここではなかなか寛ぎにくいんじゃないかな?などと思ったりして(でも翌日結構涼んでいる人も多かったですが…)。(^_^;)

ベッドルーム部屋の扉の前に立った時に、扉の下の所に注目!ありました、ありました。そう、テレビでもやっていた扉の「楊枝」です。ラッフルズホテルは、全室スイートルーム。部屋付きのボーイさんが、住人が在室が、出掛けているのか、確認するために楊枝を立ててあり、これが倒れていると住人が出掛けているということで、ルームメイキングに入ってくれたりするのです。また、逆に、住人が入室すると楊枝を立てに来ます。でも、これって、扉をチョイと開けると、その都度倒れて間違ったりしないのかな?なんて要らぬ心配をしてしまいますが、そこはそれ、ホテルもプロなんだから何か裏技があったりするんでしょう(?)。

ベッド脇にある化粧台バス部屋の中も白亜の殿堂そのもの。広さも広々としています。元々海外のホテルの方がスペース広いですが、流石にスイートというだけあってゆったりした贅沢空間になっています。もっとも、これらの部屋の中でも、更にランクトップの部屋なんてこんなもんじゃないんでしょうけど、スノッブな日本人観光客にとっては、これぐらいでもう超充分の広さです。
天井からブラ下がっている大きな、そしてゆったり旋回するファンが、いかにも東南アジア的情緒を醸し出しており、これがそのゆったり感の割には案外涼しかったりなんかして、ややまったり感じられる暑さが東南アジア色に更に花を添えている感じです。

ベッド脇のライトには中国文様の陶器が使われており、バス関係の金属類は全て金色(さすがに本物の金は使っていないとは思いますが)、バスの脇に何故か置かれている観葉植物は象の鉢台に置かれていたり、そんなところに何だか、西洋と東洋、そしてインドがミックスされたこの小さな小島の文化融合ぶりが伝わってきます。

ラッフルズホテル全景さて、そんな感激の深夜を過ごした翌朝、まずは何はなくとも朝食です。時間の節約も考え、シャワーを浴びてルームサービス。バスローブでこれまたスノッブな朝食です。ゆったりしたバスローブがこれまた心地良かったりします。食事を済ませた後は、今度はホテル散策です。折角ステイしたラッフルズホテル、しかもさして観光目玉があるわけでもないシンガポールですから、ホテルライフを満喫するに限ります。ますは、昨晩闇夜に浮かぶ姿しか拝めなかったホテルの正面の全景。白の膨張色がそうさせるのでしょうか?夜見るよりも何だか大きく見えます。その後、中庭のパティオを抜けて、ラッフルズホテル・アーケードでお店の散策に。中庭は結構緑生い茂って、ジャングルっぽくもあります。ヤシの木とかが尚更そう見せるのかもしれません。ともあれ南国情緒はいいモンです。今頃日本は厳寒の最中かと思うと尚更心が和みます(実際この間日本は大雪に見舞われていました)。
プールプール
しばらくウィンドウショッピングなどした後に、暑くならない内にプールへ。まだ時間が早いこともあり、人影もまばら。でもその分贅沢にプールも事実上独り占め。水も綺麗だし、ここもまた白亜のプールといった感じで清潔感溢れ、いい気分です。
しばらくノンビリと日焼けなども楽しんだら昼下がり。お腹がグルグル鳴き出してきたので、ゆっくりと食事に出掛けます。

昼ご飯は、早速ティフィンルームに向かいハイ・ティーと洒落込みます。ハイ・ティーったって、アフタヌーン・ティーみたいなものでしょう?と思いつつも、さにあらず、ここでは点心などの食べ物もしっかりあります。所謂スコーンとケーキのアフタヌーン・ティーというよりは、アフタヌーン・バイキングといった方が良さそうなボリュームです。生来の食いしん坊の私は、ここでもお腹が一杯になるまでムシャムシャ食べ尽くしたのでした。

こんな感じでホテルライフを満喫した初日は、夕食後はお決まりのロング・バーでシンガポール・スリングを飲んでサマセット・モームな1日を過ごしたのでした。

市内を走るバスラッフルズ2日目は市内観光&ショッピングです。実はそんなに乗り気ではなかったのですが、一応コンパクトにシンガポールを案内してくれるというので、オプション・ツアーに参加したのでした。

シンガポール動物園のオラウータンのショー「シンガポールを観光して、見なければならない場所は無い」とか「マーライオンは世界3大ガッカリの一つ」などと口性ない人々に揶揄されたりもしますが、ともあれ初めはマウントフェーバーに行き、シンガポールの景色を満喫…といきたいところですが、やっぱりそんなに印象には残りませんでした。前に香港に行った時に、ビクトリア・ピークからの眺めを見ても正直感動しなかった私は、残念ながらこの景色にはやはり感動しませんでした。

マーライオン(大)その後はシンガポール動物園に案内され、オラウータン・ショーの見学。
ここまで来て何で動物園に来なきゃいけないの?中国でパンダ見にや、オーストラリアでコアラ見に行くならいざ知らず、、、と不平不満もなきにしもあらずですが、ここはとりあえず満喫しにゆきます。オラウータンのショー自体は楽しいもので、まぁ、悪くはなかったのですが、見終わってからも、やはり、何でここまで来てオラウータン?という疑念にも近い思いが消えることはありませんでした。(^^;)
マーライオン(小)。大きい方が背中越しに見える
さて、その後は、いよいよ待ちに待ったマーライオン見物です。(^o^)
海に住むライオンだからマーライオンというのでしょうが、この時マーライオンは大小合わせて2つありました。最初に作られた小さなマーライオンに、それを遥かに凌ぐ巨大なマーライオン。ちなみにこの時には3つ目のマーライオンも建設中でした。つくづく観光資源とは作るものだと実感してしまいました。村おこし、町おこしなんて、そんなに難しいものではないんですね(なんて安直にやった結果が今の日本の地方自治体なのかもしれませんが…)。

セントアンドリュース教会 ちなみにこの辺はシンガポールの中心機能が集まっているエリアということで、庁舎やセントアンドリュース教会などを軽く見学して行きました。

その後は昼食ということで、ラッフルズホテルに戻ってカレーブッフェに。ツアーの皆さん方は「これがあのラッフルズ!」といって喜んでいますが、私にすれば何だか面白くない…(-_-;)。何で宿泊先に戻って昼食摂らなきゃイケナイんだか。優越感を感じるどころか、何か時間的なロスを感じてしまいました。ぶつくさ言いながらも、カレーでお腹一杯にした後は、千燈寺院を拝観へ。

千燈寺院千燈寺院はシンガポールきっての有名寺院で、その巨大な仏像が有名とのことですが、これは色んな意味で見応えがある寺院と仏像で、極めて分かりやすい色合いをした仏閣と仏像です。画像を一目見てもらえば一目瞭然ですが、悪くいえば少々インチキ臭い色合いをしています(^^;)。
思えば、日本の仏像も元々は朱色や緑や青の極彩色した仏像だったのが、次第に風雪に色が剥げ落ちて、現在のような風情ある色合いに落ち着いたと云われますし、その意味ではこの仏像もまだ新しいからが故ともいえましょうが、ただ、それにしても何よりも、なかなかコメントが偲ばれる仏像ではあります。(^_^;)

オーチャード・ロードニー・アン・シティ観光を一通り終えたら、今度はショッピングです。オプション・ツアーはオーチャード・ロードでバスを下ろされて自由解散。あとは気楽にショッピングです。もう少し前に着いていればバーゲンセールの時期だったということで、少し時期を外してしまったのは残念でしたが、それでも日本よりは物価が安めなので(そんなに安い!ということもないですが)、それなりに楽しめます。ニー・アン・シティの高島屋などで暫しショッピング&ウィンドウショッピング三昧。ちなみに、この時期は春節(=旧正月=中国でのお正月)だったということで、街中至るところで赤色や金色のお正月飾りで賑わっていました。バーゲンは逃したとはいえ、これはこれで楽しげで、良い時期に来たのかな?と何となく満足です。

春節のラッフルズシティ途中寄ったスーパーで初めてドリアンを見つけ、是非これを食べたいなぁと、ホテルに持って帰って食べてみたかったのですが、ちょっと臭いがまずいということで結局断念(その後ハイ・ティーで念願叶って食べました)。

その後、日が暮れた後で夕飯タイムに。いい加減ラッフルズ・ホテルから離れなくっちゃということで、今度はウェスティン・スタンフォード・ホテルのコピ・ティアムで現地料理のニョニャ料理を堪能しました。食べたのは、ナシ・ゴレンとサテーとホッケン・ミー。今思えばもうちょっと面白いものでも食べれば良かった気もしますが、、、この時は初ニョニャだったこともあり、その甘辛く、ココナッツな味わいを結構気に入っちゃいまして、満足でした。

その後は満腹のお腹をさすりながら、地下鉄でラッフルズ・シティ駅まで行き、ラッフルズ・シティでショッピング・・・と思いきや、着いた時間がもう閉店間際。結局ライトアップされた夜の春節のラッフルズ・シティを散策しただけに終わりました。しかし、この時間だというのに人の流れは一杯で、まだ寝静まらぬシンガポールを実感させてくれました。

サルタン・ムスク次の日、シンガポール3日目は、アラブ・ストリート見学です。割と早起きして、アラブ・ストリートへ移動。まだ店も開いていなく、全体に朝の静けさが感じられます。店の前で掃除をしている店の人達がこちらをジロリと見るのを見ては、自分が外国人であることを再認識させられます。通りを一直線に向かうと、正面にサルタン・ムスクが目に入ってきます。なかなか巨大なモスクで、実を言うとこれまで生モスクをみたことがなかった私には、なかなか新鮮でした。巨大といういう意味では、色んな意味で、昨日の千燈寺院と対称的にも思えました。

ティフィン・ルームでのハイ・ティーその後で、ラッフルズ・ホテル前のそごうでショッピング。大した成果を得られないまま、その足でラッフルズホテル・アーケードでショッピング。一旦荷物を部屋において、初日から2回目のプール遊びで暫し日焼け。つくづく、日本は厳寒の最中というのに贅沢な時間です。海外に気楽に行ける時代に生まれて良かったと痛感するばかりです。
お腹が減ってきたところで、こちらも再びティフィン・ルームでハイ・ティー。この辺、なるべくホテル・ライフを満喫しようとする姿勢が垣間見られます。(^▽^;)

クラーク・キークラーク・キー夕方になって、クラーク・キーへ移動。ここで夜のホーカーズを堪能することにしました。まだ明るい内から、屋台には人、人、人。それぞれに食べ物に、飲み物に、楽しんでいます。日が落ちて、一通りクラーク・キーを探索したあと、折角だから何処かで食事でもするかとしていたら、生憎その瞬間から雨が急にザーッと降り始めました。夕立ちみたいなようで、店の人が屋台準備するから食べて行けみたいなことを言っていたのですが、流石にこの雨では、ということで遠慮して、雨宿り。結局クラーク・キーでは食事は摂らずに帰ってきました。

ラッフルズ・ホテル宿泊の証明書ラッフルズ・ホテルのベルボーイさんこうしてまだまだ物足りなさを枕にしたまま、明け方たたき起こされて、朝7:30のフライトで成田に昼過ぎに到着。まさに駆け足で行ってきたシンガポール、そしてラッフルズ・ホテルでしたが、シンガポール自体はやっぱりそんなに楽しさは残りませんでしたが(住むには良さそうでした)、ラッフルズ・ホテルはとってもイイ感じでした。是非またもう一度行ってみたいものです。


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