豊 柳 会 作 品



         第37回     平成18年1月 例会

         課題「送る」       木原広志 選   集句 50句

         どこまでも送って行きたい恋心 ・・・ ・・・ 吉川美保子
         妬ましさ隠し見送るハネムーン ・・・ ・・・ 近藤智恵子
         身に覚えない請求書来たポスト ・・・ ・・・ 下田郁夫
         孤独の日送るに辞書を友に連れ ・・・ ・・・ 原亮太郎
         見送りは空港までの鞄持つ ・・・ ・・・ ・・・ 山崎章三
         子の荷物中より高い送り賃 ・・・ ・・・ ・・・ 中村邦子
         送られた文字の行間読み取れぬ ・・・ ・・・ 吉川美保子
         当選とハガキ送られ嵌まる罠 ・・・ ・・・ ・・ 杉江晶子
         みちのくへみかんを送り秋が暮れ ・・・ ・・・ 柴田忠司
 入 選    ユニセフへ心ばかりを送る暮れ ・・・ ・・・ ・福井良子
  〃     若様の様な送迎塾通い ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ 久野幸雄
  〃     彼送り夢で手を振る切なさよ ・・・ ・・・ ・・・ 岡田静江
  〃     早や送りしてマンネリを抜けていく ・・・ ・・・ 戸田久子
  〃     バックミラー見送る妻が立ちつくす ・・・ ・・・ 久野幸雄
  〃     子を送り母はゆっくりティータイム ・・・ ・・・ 森田キン子
  〃     今年また生きる証の賀状書く ・・・ ・・・ ・・・ 畠澄子
  〃     顔を見て送る言葉に胸つまり ・・・ ・・・ ・・・ 東松秀夫
  〃     豪華版宛名の違う荷が届く ・・・ ・・・ ・・・ 犬塚敦子
  〃     赴任地へ母が見送る無人駅 ・・・ ・・・ ・・・ 沢田正司
 佳 句    花束で寿退社送り出す ・・・ ・・・ ・・・ ・・・森田キン子
  〃     お歳暮で序列を付ける人のエゴ ・・・ ・・・ ・・久野幸雄
  〃     豊作であちらこちらの柿届く ・・・ ・・・ ・・・ ・・・畠澄子
  〃     来て欲しいだけど疲れて送る孫 ・・・ ・・・ ・・・ 福井良子
  〃     葬送の曲は似合わぬ赤い爪 ・・・ ・・・ ・・・ 沢田正司



課題「続く」         木原広志 選     集句 51句

         良い夢の続き見たくてする朝寝 ・・・ ・・・ 野田末次郎
         飽きもせずよくぞ続いた五十年 ・・・ ・・・ 下田郁夫
         何気なく列に続いてカモになり ・・・ ・・・ ・杉江晶子
         人生の続きで逢っているマグマ ・・・ ・・・ ・戸田久子
         込み入った続く話に耳を寄せ ・・・ ・・・ ・・・ 犬塚敦子
         先生のヨイショのお陰続く趣味 ・・・ ・・・ ・・・ 福井良子
         追われつつ句作り楽し今日があり ・・・ ・・・  畠澄子
  入 選   主婦の座にどっかり座る昼ドラマ ・・・ ・・・ ・ 岡田静江
  〃     詫びひとつ出さずに続く無言劇 ・・・ ・・・ ・・・ 柴田忠司
  〃     今日の汗未来へ続く糧となる ・・・ ・・・ ・・・ 久野幸雄
  〃     二世帯に続く廊下は孫で持つ ・・・ ・・・ ・・・ 中村邦子
  〃     長々と続くおのろけお茶も冷え ・・・ ・・・ ・ 吉川美保子
  〃     満腹で法話を聞いて眠くなり ・・・ ・・・ ・・・ 東松秀夫
  〃     この夢の続きを妻に見させたい ・・・ ・・・ ・ 沢田正司
  〃     二日目も妻の無言はまだ続く ・・・ ・・・ ・・・ 森田キン子
  〃     寝不足が三日続いた熱帯夜 ・・・ ・・・ ・・・ 山崎章三
  〃     降り続く雨買いだめの冷蔵庫 ・・・ ・・・ ・・・ 山崎章三
 佳 句    立ち読みの続きはデート済んでから ・・・ ・・・ 沢田正司
  〃     よき友に恵まれ続く趣味の道 ・・・ ・・・ ・・・ 近藤智恵子
  〃     距離少しあけて続いたお付き合い ・・・ ・・・ ・ 中村邦子
  〃     雑巾になってタオルは生き続け ・・・ ・・・ ・・・ 原亮太郎
  〃     拉致家族辛い地獄の日が続く ・・・ ・・・ ・・・ 沢田正司



雑 詠           木原広志 選  集句 51句

         約束をやたらする人守らない ・・・ ・・・ 野田末次郎
         頬を刺す冷たい風に身も縮む ・・・ ・・・ ・・犬塚敦子
         アケビの香筆の色から匂い来る ・・・ ・・・ ・・・ 畠澄子
         アと言えばイの字が続く老夫婦 ・・・ ・・・ ・ 柴田忠司
         雪月花必ず実る明日の華 ・・・ ・・・ ・・・ 東松秀夫
         おじさんのヒップ上げ寄せ下着売れ ・・・ ・・・ 福井良子
         犬までも毛染めをさせてパンダ色 ・・・ ・・・ 杉江晶子
 入 選    順調な老いを知らせる物忘れ ・・・ ・・・ 原亮太郎
  〃     ほろ酔いで日本一の妻と言う ・・・ ・・・ ・・・岡田静江
  〃     化粧水たっぷりつける冬の面 ・・・ ・・・ ・・・ 戸田久子
  〃     若水を汲んで眩しい初日の出 ・・・ ・・・ ・・山崎章三
  〃     窒息をしそうなキスを思い出す ・・・ ・・・ ・ 森田キン子
  〃     少年の前途に夢も修羅もあり ・・・ ・・・ ・・・ 沢田正司
  〃     禁断の果実に触れた不整脈 ・・・ ・・・ ・・・ 森田キン子
  〃     修羅いくつ越えたか妻の掌がごつい ・・・ ・・・ 久野幸雄
  〃      美人です貧乏神も同居させ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ 森田キン子
 佳 句    上座には届かぬ雑魚の独り言 ・・・ ・・・ ・ 沢田正司
  〃     ソッポ向く神に朝ごと手を合わせ ・・・ ・・・ 吉川美保子
  〃     人生の辛さを知った落とし蓋 ・・・ ・・・ ・・・ 戸田久子
  〃     父が子に飴を与えて鞭がない ・・・ ・・・ ・・・ 中村邦子
  〃     シャボン玉直ぐに消えても夢を呉れ ・・・ ・・・ 下田郁夫



          平成18年1月17日(火) 記


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