豊 柳 会 作 品
第41回 平成18年5月 例会
課題「嘘」 木原広志 選 集句 56句
誰にでもお似合いですと巧い嘘 ・・・ ・・・ 吉川美保子 入 選 憎めない嘘へ祖父母の大笑い ・・・ ・・・ 柴田忠司 〃 和尚から浄土見たような嘘を聞く ・・・ ・・・ 久野幸雄 〃 介護して優しい嘘も混ぜておく ・・・ ・・・ 石黒玲子 〃 気遣いの嘘を並べる見舞い客 ・・・ ・・・ 柴田忠司 〃 物干しに昨日の嘘が干してある ・・・ ・・・ 戸田久子 〃 友情もマサカの嘘で縁が切れ ・・・ ・・・ 福井良子 〃 嘘少し混ぜて話を盛り上げる ・・・ ・・・ 久野幸雄 〃 聞き流すつもりで嘘を聞いてやり ・・・ ・・・ 森田キン子 〃 辻褄の合わぬ話に嘘がばれ ・・・ ・・・ 近藤智恵子 〃 嘘にまた嘘を重ねてやがてばれ ・・・ ・・・ 守屋 実 佳 句 病状を皆で伏せる辛い嘘 ・・・ ・・・ ・・・ 福井良子 〃 嘘一つ柩に入れて送り出す ・・・ ・・・ ・・・ 原亮太郎 〃 美しい嘘だ風まで心地よい ・・・ ・・・ ・・・ 山崎章三 〃 温かい嘘だってある親心 ・・・ ・・・ ・・・ ・ 中村邦子 〃 見え透いた嘘に真顔で乗ってみる ・・・ ・・ 沢田正司 人 位 絶対に嘘ではないと嘘をつく ・・・ ・・・ 野田末次郎 地 位 嘘泣きの上手い女の泣きぼくろ ・・・ ・・・ 沢田正司 天 位 嘘一つ持って眩しい空の青 ・・・ ・・・ ・・・ 石黒玲子
課題「愛」 木原広志 選 集句 54句 熟年に心ときめく愛もあり ・・・ ・・・ 福井良子 愛してる好きだと言って胸にとめ ・・・ ・・・ 東松秀夫 暗い世に愛の灯ともすボランティア ・・・ ・・・ 守屋 実 愛の定義未だにわたし掴めない ・・・ ・吉川美保子 入 選 喧嘩して枕の位置を替える妻 ・・・ ・・・ ・杉江晶子 〃 宅急便宛名にこもる母の愛 ・・・ ・・・ ・・ 戸田久子 〃 真実の愛は心の目で掴む ・・・ ・・・ ・・・ 山崎章三 〃 易の灯に愛の成就を確かめる ・・・ ・・・ 久野幸雄 〃 無になって愛に磨きをかけている ・・・ ・・・ 山崎章三 〃 友達でいたから続く愛もあり ・・・ ・・・ 犬塚敦子 〃 追伸にほんのり愛をこめて入れ ・・・ ・・・ 原亮太郎 〃 災害へ愛の募金へ世は温い ・・・ ・・・ ・・柴田忠司 〃 溺愛がすぎて歪んだ子に育ち ・・・ ・・・ 柴田忠司 佳 句 生み終えて眼差しはもう母になり ・・・ ・・・ 森田キン子 〃 子等巣立ち互いに老後託す愛 ・・・ ・・・ 久野幸雄 〃 一度でも言わせて見たい愛してる ・・・ ・・・ 中村邦子 〃 他人様の愛睦まじく見えるもの ・・・ ・・・ 野田末次郎 〃 昼寝する子の愛おしい足の裏 ・・・ ・・・ 森田キン子
雑 詠 木原広志 選 集句 54句 パソコンに夢中生返事が返る ・・・ ・・・ 山崎章三 定年の溝を跨げば役が来る ・・・ ・・・ 福井良子 イナバウアー二見の象もご満悦 ・・・ ・・・ 守屋 実 家中の期待集めて西瓜植え ・・・ ・・・ 野田末次郎 入 選 試行錯誤ゆっくり春の音を聞く ・・・ ・・・ 戸田久子 〃 朝毎に仏と話す母の数珠 ・・・ ・・・ ・・・近藤智恵子 〃 良心がちょっと咎める昼の酒 ・・・ ・・・ 沢田正司 〃 暫定も否定もしない生きる術 ・・・ ・・・ 吉川美保子 〃 颯爽と妻は僕より先をゆく ・・・ ・・・ ・ 森田キン子 〃 コンビにが突然閉まる厳しい世 ・・・ ・・・ 柴田忠司 〃 穴あきのズボンお洒落と言う時代 ・・・ ・・・ 沢田正司 〃 雪月花必ず実る明日の幸 ・・・ ・・・ ・・・東松秀夫 〃 青春を語り昔の呼吸する ・・・ ・・・ ・・・戸田久子 佳 句 栄転の椅子へ周囲の目が刺さり ・・・ ・・・ 久野幸雄 〃 饒舌な妻が静かになり恐い ・・・ ・・・ ・・沢田正司 〃 まだ少し頼られ茄子の種を播く ・・・ ・・・ 畠澄子 〃 歩き方変えて余生の道拓く ・・・ ・・・ ・・石黒玲子 〃 血圧を隠し桜を褒めて飲む ・・・ ・・・ ・・原亮太郎