
| 第1編 総則 へ | 第2編 物権 へ | 第3編 債権 第1章 総則 第2章 契約 へ |
第4編 親族 へ | 第5編 相続 へ |
| 第1章 総則 | ||||
| 第1節 債権の目的 | ||||
| 第399条 債権の目的 | ||||
| 第400条 特定物の引渡しの場合の注意義務 | ||||
| 第401条 種類債権 | ||||
| 第402条 金銭債権 | ||||
| 第403条 金銭債権2 | ||||
| 第404条 法定利率 | ||||
| 最判平18.01.24 | @債務者が利息制限法所定の制限を超える約定利息の支払を遅滞したときには当然に期限の利益を喪失する旨の特約の効力→無効となる。A債務者が利息制限法所定の制限を超える約定利息の支払を遅滞したときには当然に期限の利益を喪失する旨の特約の下での制限超過部分の支払の任意性の有無→支払の任意性を左右し、強制にあたる。 | |||
| 第405条 利息の元本への組入れ | ||||
| 最判平19.06.07 | カードの利用による継続的な金銭の貸付けを予定した基本契約が同契約に基づく借入金債務につき利息制限法所定の制限を超える利息の弁済により過払金が発生した場合には弁済当時他の借入金債務が存在しなければこれをその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意を含むものと解された事例 | |||
| 第406条 選択債権における選択権の帰属 | ||||
| 第407条 選択権の行使 | ||||
| 第408条 選択権の移転 | ||||
| 第409条 第三者の選択権 | ||||
| 第410条 不能による選択債権の特定 | ||||
| 第411条 選択の効力 | ||||
| 第2節 債権の効力 | ||||
| 第412条 履行期と履行遅滞 | ||||
| 大判大04.03.24 | 不確定期限付債務の消滅時効は、債務者が期限の到来を知ると否とを問わず、またその過失の有無を要せず、期限到来の時から進行する。 | |||
| 大判昭17.11.19 | 貸金債権について期間の定めのない場合、借主が遅滞の責めを負うのは貸主が相当の期間を定めて返還の催告をした時からである。 | |||
| 最判昭37.09.04 | 不法行為に基づく損害賠償債務は、なんらの催告を要することなく、損害の発生と同時に遅滞に陥る。 | |||
| 最判昭55.12.18 | 安全保証義務違背を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、期限の定めのない債務であり、債権者から履行の請求を受けた時に履行遅滞となる。 | |||
| 第413条 受領遅滞 | ||||
| 最判昭40.12.03 | 債務者が債権者の受領遅滞を理由として契約を解除することは、特段の事由のないかぎり、許されない。 | |||
| 第414条 履行の強制 | ||||
| 最決平17.12.09 | 不作為を目的とする債務の強制執行として間接強制決定をするには、債権者において、債務者がその不作為義務に違反するおそれがあることを立証すれば足り、債務者が現にその不作為義務に違反していることを立証する必要はない。 | |||
| 第415条 債務不履行による損害賠償 | ||||
| 大判大14.02.27 | 債務者は、損害賠償義務を免れるために、履行不能が自己の責めに帰すべからざる事由によることを自ら主張・立証しなければならない。 | |||
| 大判昭04.03.30 | 使用者たる債務者は、被用者の不注意から生じた結果に対して、被用者の選任監督に過失がなくても、債務不履行責任を免れない。 | |||
| 大判昭08.06.13 | 債務者の責めに帰すべき事由により履行遅滞が生じた場合、債権者は相当の期間を定めて催告すれば、その期間内に履行がなければ解除がなくても損害賠償請求ができる。 | |||
| 最判昭30.03.25 | 債務不履行による損害賠償については「失火ノ責任ニ関スル法律」の適用はない。 | |||
| 最判昭30.04.19 | @家屋賃借人の妻の失火により、家屋が滅失したときは、賃借人たる夫の責に帰すべき事由により賃借物の返還義務が履行不能になったものと認めるべきである。A債務者の責に帰すべき事由によって履行不能を生じたときは、賃借人は、契約を解除することなくして損害賠償の請求をすることができる。 | |||
| 最判昭35.04.21 | 不動産の二重売買の場合において、売主の一方の買主に対する債務は、特段の事情のないかぎり、他の買主に対する所有権移転登記が完了した時に履行不能になる。 | |||
| 最判昭50.02.25 | 国の安全配慮義務違背を理由とする国家公務員の国に対する損害賠償請求権の消滅時効期間は、10年である。 | |||
| 最判昭55.12.18 | 安全保証義務違背の債務不履行により死亡した者の遺族は、固有の慰藉料請求権を有しない。 | |||
| 最判昭56.02.16 | 国の国家公務員に対する安全配慮義務違反を理由として国に対し損害賠償を請求する訴訟においては、原告が、義務の内容を特定し、かつ、義務違反に該当する事実を主張・立証する責任を負う。 | |||
| 最判平14.09.24 | 医師が末期がんの患者の家族に病状等を告知しなかったことが診療契約に付随する義務に違反するとされた事例 | |||
| 第416条 損害賠償の範囲 | ||||
| 最判昭28.12.18 | 買主が目的物を引き渡さないため売買契約が解除された場合において、売主の受くべき損害賠償の額は、解除当時における目的物の時価を標準として定むべきで、履行期における時価を標準とすべきではない。 | |||
| 最判昭37.11.16 | 債務の履行不能後目的物の価格が値上りした場合に請求しうる損害賠償額 | |||
| 最判昭47.04.20 | 買主が自己の使用に供するために買い受けた不動産の価格が売主の所有権移転義務の履行不能後も騰貴を続けている場合と義務の履行不能による損害賠償額の算定の基準時 → 騰貴した現在の価格を基準 | |||
| 第417条 損害賠償の方法 | ||||
| 第418条 過失相殺 | ||||
| 第419条 金銭債務の特則 | ||||
| 第420条 賠償額の予定 | ||||
| 第421条 賠償額の予定2 | ||||
| 第422条 損害賠償による代位 | ||||
| 最判昭36.01.24 | 労働者の死亡について第三者が不法行為に基づく損害賠償責任を負担する場合には、労働基準法第79条に基づく補償義務を履行した使用者は、民法第422条の類推により、その履行した時期及び程度で遺族に代位して第三者に対し賠償請求権を取得する。 | |||
| 第423条 債権者代位権 | ||||
| <要件> | ||||
| 大判昭07.07.07 | 債権者が代位権を行使するためには、債務者の承諾は不要である。 | |||
| 最判昭28.12.24 | 債務者がすでに自ら権利を行使している場合には、その行使の方法または結果の良いと否とにかかわらず、債権者は債権者代位権を行使することはできない。 | |||
| 最判昭40.10.12 | 金銭債権を有する者は、債務者の資力がその債権を弁済するについて十分でない場合にかぎり、民法第423条第1項本文の規定により、その債務者に属する権利を行使することができる。 | |||
| 最判昭49.11.29 | 交通事故による損害賠償債権を有する者がその債権を保全するため民法423条1項本文により債務者の有する自動車対人賠償責任保険の保険金請求権を行使するには、債務者の資力が債権を弁済するについて十分でないことを要する。 | |||
| <対象> | ||||
| 最判昭55.07.11 | 離婚後協議あるいは審判等によって具体的内容が形成される前の財産分与請求権を保全するために債権者代位権を行使することは許されない。 | |||
| 最判昭58.10.06 | 名誉侵害を理由とする慰藉料請求権は、加害者が被害者に対し一定額の慰藉料を支払うことを内容とする合意若しくはこのような支払を命ずる債務名義が成立したなどその具体的な金額が当事者間において客観的に確定したとき又は被害者が死亡したときは、行使上の一身専属性を失う。→債権者代位権の対象となる。 | |||
| 最判平13.11.22 | 遺留分減殺請求権は、遺留分権利者が、これを第三者に譲渡するなど権利行使の確定的意思を有することを外部に表明したと認められる特段の事情がある場合を除き、債権者代位の目的とすることができない。 | |||
| <行使の方法・範囲> | ||||
| 大判昭10.03.12 | 債権者が金銭債権につき第三債務者に対して債権者代位権を行使した場合、直接自己に金銭の支払を請求できる。 | |||
| 最判昭29.09.24 | 建物の賃借人が、賃貸人たる建物所有者に代位して、建物の不法占拠者に対しその明渡を請求する場合には、直接自己に対して明渡をなすべきことを請求することができる。この場合、債務者は無資力であることを要しない。 | |||
| 最判昭44.06.24 | 債権者が債務者に対する金銭債権に基づいて債務者の第三債務者に対して有する金銭債権を代位行使する場合においては、債権者は自己の債権額の範囲においてのみ債務者の債権を行使しうる。 | |||
| 最判昭54.03.16 | 債権者が債権者代位権に基づきその債務者に属する債権を行使する訴訟において、被告である第三債務者が提出した抗弁に対し、原告の提出することのできる再抗弁事由は債務者自身が主張することのできるものに限られ、原告独自の事情に基づく再抗弁を提出することはできない。 | |||
| <効果> | ||||
| 大判昭15.03.15 | 債権者代位訴訟における判決の既判力は、訴訟に参加していない債務者にも及び、債務者の第三債務者に対する債権の消滅時効は中断する。 | |||
| <転用> | ||||
| 大判明43.07.06 | 土地がAからB、BからCに順次譲渡されたが、登記名義が依然としてAにある場合、Cは、Bの資力の有無に関係なく、Bに代位してAに対する所有権移転登記手続請求権を行使できる。 | |||
| 大判昭04.12.16 | 賃借権が第三者によって妨害されている場合、賃借人は、賃貸人の有する所有権に基づく妨害排除請求権を代位行使できる。 | |||
| 最判昭50.03.06 | 買主に対する土地所有権移転登記手続義務を相続した共同相続人の一部の者が義務の履行を拒絶しているため、買主が相続人全員による登記手続義務の履行の提供があるまで代金全額について弁済を拒絶する旨の同時履行の抗弁権を行使している場合には、他の相続人は、自己の相続した代金債権を保全するため、その買主が無資力でなくても、これに代位して、登記手続義務の履行を拒絶している相続人に対し買主の所有権移転登記手続請求権を行使することができる。 | |||
| 第424条 詐害行為取消権(債権者取消権) | ||||
| 連判明44.03.24 | @債権者取消権の取消しの効力は相対的なものである。A債権者取消権は、債務者ではなく、受益者または転得者を被告としなければならない。B債務者の財産が転得者にある場合、債権者取消権の被告を受益者か転得者にするのかは取消権者の自由である。 | |||
| 最判昭49.12.12 | 民法424条所定の詐害行為の目的たる権利の転得者から悪意で更に転得した者は、たとえその前者が善意であっても、同条に基づく債権者の追及を免れることができない。 | |||
| 最判平13.11.16 | 商標権の譲渡行為が詐害行為として取り消された場合に、受益者が第三者から支払を受けたその商標権の使用許諾料相当額を不当利得として債権者が債務者に代位して返還請求をすることはできない。 | |||
| <要件> | ||||
| 大判明41.06.20 | AがBに不動産を譲渡した後、移転登記をしない間に、AがCと通謀してBを害する意思でCにその不動産を譲渡し、移転登記をした場合、A・C間の不動産譲渡行為は詐害行為とならない。←詐害行為は、法律行為が仮装で真に成立しない場合には発生しないから。 | |||
| 大判明44.10.03 | 債務者が自己所有の不動産を売却して金銭に代えた場合、その売却行為は原則として債権者取消権の対象となるが、例外的にならない場合がある。 | |||
| 大判大06.06.07 | 債務者が一部の債権者に弁済することは、原則として詐害行為にあたらない。 | |||
| 大判大12.07.10 | 詐害行為の前に成立した債権であれば、詐害行為の後にその債権を譲り受けた者も債権者取消権を行使できる。 | |||
| 大判昭12.02.18 | 詐害行為が成立した後に、弁済資力の増加により債権者を害する事情がなくなった場合、債権者取消権は行使できない。 | |||
| 最判昭32.11.01 | 債務者が、他の債権者に十分な弁済をなし得ないためその利益を害することになることを知りながら、ある債権者のために根抵当権を設定する行為は、詐害行為にあたる。 | |||
| 最判昭33.02.21 | 債務者の行為を詐害行為として民法第424条を適用するには、その行為が取消権を行使する債務者の債権発生後になされたことが必要である。 | |||
| 最判昭33.09.26 | 弁済を詐害行為であると認めた判断が違法とされた事例→大判大06.06.07と同趣旨 | |||
| 最判昭35.04.26 | 詐害行為の成立には、債務者がその債権者を害することを知って法律行為をしたことを要するが、必ずしも害することを意図し、もしくは欲してこれをしたことを要しない。 | |||
| 最判昭36.07.19 | 特定物引渡請求権を有する者も、その目的物を債務者が処分することにより無資力となった場合には、その処分行為を詐害行為として取り消すことができる。 | |||
| 最判昭42.11.09 | 債務者が生計費および子女の教育費を借用するため貸主に対し唯一の動産を譲渡担保に供した行為が詐害行為にあたらないとされた事例 | |||
| 最判昭46.09.21 | 詐害行為の前に成立した債権であれば、詐害行為の時までに弁済期が到来しなくても、債権者はその債権に基づいて債権者取消権を行使できる。 | |||
| 最判昭48.11.30 | 債務超過の状態にある債務者が特定の債権者に対する債務の弁済に代えて第三者に対する自己の債権を譲渡し、この債権の額がその債権者に対する債務の額を超えない場合であっても、債務者に詐害の意思があるときは、その債権譲渡は、詐害行為として取消の対象になりうる。 | |||
| 最判昭49.09.20 | 相続の放棄は、民法424条の債権者取消権行使の対象とならない。 | |||
| 最判昭55.01.24 | 不動産の譲渡行為が債権者の債権成立前にされた場合には、その登記が債権成立後に経由されたときであっても、債権者取消権は成立しない。 →最判昭33.02.21と同趣旨 | |||
| 最判昭58.12.19 | 離婚に伴う財産分与は、民法768条3項の規定の趣旨に反して不相当に過大であり、財産分与に仮託してされた財産処分であると認めるに足りるような特段の事情のない限り、詐害行為とはならない。 | |||
| 最判平10.06.12 | 債権譲渡の通知は、債権者取消権行使の対象とすることができない。 | |||
| 最判平11.06.11 | 共同相続人の間で成立した遺産分割協議は、債権者取消権行使の対象となる。 | |||
| 最判平12.03.09 | 離婚に伴う慰謝料として配偶者の一方が負担すべき損害賠償債務の額を超えた金額を支払う旨の合意は、損害賠償債務の額を超えた部分について、債権者取消権行使の対象となる。 | |||
| <価格賠償の算定基準> | ||||
| 最判昭50.12.01 | 不動産の譲渡が詐害行為になる場合において現物返還に代わる価格賠償をすべきときの価格は、特別の事情がないかぎり、その債権者取消訴訟の事実審口頭弁論終結時を基準として算定すべきである。 | |||
| 最判平04.02.27 | 共同抵当の目的とされた不動産の全部又は一部の売買契約が詐害行為に該当する場合に、その抵当権が消滅したときにおける価格賠償の額は、詐害行為の目的不動産の価額から、共同抵当の目的とされた各不動産の価額に応じて抵当権の被担保債権額を案分して詐害行為の目的不動産について得られた額を控除した額である。 | |||
| <取消しの範囲> | ||||
| 大判大09.12.24 | Aは、Bに対し3,000万円の債権を有していたが、Bは銀行預金5,000万円全額を銀行から引き出し、懇意にしているCにすべて贈与した場合、Aは、債権者取消権を行使して5,000万円の贈与を全体として取り消すことはできず、取消債権者の債権額である3,000万円の範囲でしか取消権の行使は認められない。 | |||
| 最判昭54.01.25 | 抵当権の付着する土地の譲渡担保契約の全部が詐害行為に該当するものとして土地自体の原状回復が許される場合 | |||
| 最判平08.02.08 | 詐害行為が成立した場合に債権者取消権によって保全される債権の額には、詐害行為後に発生した遅延損害金も含まれる。 | |||
| <取消しの効果> | ||||
| 大判大10.06.18 | 債権者が債権者取消権を行使して、受益者に土地の返還に代わる価格賠償の支払請求をする場合、直接自己に引き渡す旨の請求ができる。 | |||
| 最判昭46.11.19 | 受益者は取消債権者に対して債権按分額の支払を拒絶できない。 | |||
| 最判昭53.10.05 | 不動産の引渡請求権者は、目的不動産についてされた債務者の処分行為を詐害行為として取り消す場合に、直接自己に対する所有権移転登記手続を請求することはできない。 | |||
| 第425条 詐害行為の取消しの効果 | ||||
| 第426条 詐害行為取消権の期間の制限 | ||||
| 第3節 多数当事者の債権及び債務 | ||||
| 第427条 分割債権及び分割債務 | ||||
| 連判大03.03.10 | 共有地が収用された場合の補償金請求権は、分割債権となる。 | |||
| 第428条 不可分債権 | ||||
| 第429条 不可分債権の一人について生じた事由等の効力 | ||||
| 第430条 不可分債務 | ||||
| 第431条 可分債権又は可分債務への変更 | ||||
| 第432条 履行の請求 | ||||
| 最判昭34.06.19 | 連帯債務者の一人が死亡し、その相続人が数人ある場合に、相続人らは、被相続人の債務の分割されたものを承継し、各自その承継した範囲において、本来の債務者とともに連帯債務者となる。 | |||
| 第433条 連帯債務者の1人についての法律行為の無効等 | ||||
| 第434条 連帯債務者の1人に対する履行の請求 | ||||
| 第435条 連帯債務者の1人との間の更改 | ||||
| 第436条 連帯債務者の1人による相殺等 | ||||
| 第437条 連帯債務者の1人に対する免除 | ||||
| 大判昭15.09.21 | 連帯債務者の1人に対してなされた債務の一部免除は、連帯債務者の負担部分について、債務全額の免除を受けた場合に比例した割合に応じて他の債務者にも影響を与える。 | |||
| 第438条 連帯債務者の1人との間の混同 | ||||
| 第439条 連帯債務者の1人についての時効の完成 | ||||
| 第440条 相対的効力の原則 | ||||
| 第441条 連帯債務者についての破産手続の開始 | ||||
| 第442条 連帯債務者間の求償権 | ||||
| 大判大06.05.03 | 連帯債務者の1人が一部の弁済をすれば、その弁済額が自己の負担部分を超えないときでも、他の連帯債務者に対して、その負担部分の割合に応じた額について求償することができる。 | |||
| 第443条 通知を怠った連帯債務者の求償の制限 | ||||
| 最判昭57.12.17 | 連帯債務者の1人が弁済その他の免責の行為をするに先立ち他の連帯債務者に対し民法443条1項の通知をすることを怠った場合は、既に弁済その他により共同の免責を得ていた他の連帯債務者に対し、同条2項の規定により自己の免責行為を有効であるとみなすことはできない。 | |||
| 第444条 償還をする資力のない者の負担部分の分担 | ||||
| 第445条 連帯の免除と弁済をする資力のない者の負担部分の分担 | ||||
| 最判昭45.04.21 | 被用者の不法行為に基づく責任と民法715条に基づく使用者の責任とは、いわゆる不真正連帯債務の関係にあり、その一方の債務について和解等がされても、現実の弁済がされないかぎり、他方の債務については影響がない。 | |||
| 最判昭46.10.26 | 債権者が、主たる債務者に対しては債務の一部を免除したが、連帯保証人に対しては債務全額を取り立てる旨の意思表示をなし、連帯保証人がこれを承諾したときは、連帯保証人は、債権者に対しその免除部分については付従性を有しない独立の債務を負担するに至ったものというべきである。 | |||
| 最判平10.09.10 | 甲と乙が共同の不法行為により丙に損害を加えたが、甲と丙との間で成立した訴訟上の和解により、甲が丙の請求額の一部につき和解金を支払うとともに、丙が甲に対し残債務を免除した場合において、丙が訴訟上の和解に際し乙の残債務をも免除する意思を有していると認められるときは、乙に対しても残債務の免除の効力が及ぶ。 | |||
| 第446条 保証人の責任等 | ||||
| 大判大06.07.02 | 債権の譲渡人が主たる債権の譲渡を債務者に通知した以上、特に保証人に通知をしなくても主たる債権譲渡の効力として保証人に対し債権譲渡を主張することができる。 | |||
| 第447条 保証債務の範囲 | ||||
| 大決大13.01.30 | 不動産売買における売主のための保証人が、その後その不動産の所有権を取得した場合、保証人は買主に対して所有権移転の義務が生じる。 | |||
| 最判昭40.06.30 | 特定物の売買契約における売主のための保証人は、特に反対の意思表示のないかぎり、売主の債務不履行により契約が解除された場合における原状回復義務についても、保証の責に任ずる。 | |||
| 最判昭47.03.23 | 請負契約が合意解除され、その際請負人が注文主に対し請負契約上前払すべきものと定められた金額の範囲内で前払金返還債務を負担することを約した場合において、合意解除が請負人の債務不履行に基づくものであり、かつ、約定の債務が実質的にみて解除権の行使による解除によって負担すべき請負人の前払金返還債務より重いものではないと認められるときは、請負人の保証人は、特段の事情のないかぎり、その約定の債務についてもその責に任ずる。 | |||
| 第448条 保証人の負担が主たる債務より重い場合 | ||||
| 第449条 取り消すことができる債務の保証 | ||||
| 第450条 保証人の要件 | ||||
| 第451条 他の担保の供与 | ||||
| 第452条 催告の抗弁 | ||||
| 第453条 検索の抗弁 | ||||
| 第454条 連帯保証の場合の特則 | ||||
| 第455条 催告の抗弁及び検索の抗弁の効果 | ||||
| 第456条 数人の保証人がある場合 | ||||
| 第457条 主たる債務者について生じた事由の効力 | ||||
| 第458条 連帯保証人について生じた事由の効力 | ||||
| 最判昭43.11.15 | 共同保証人の1人に対する債務の免除は、他の保証人に効果を及ぼさない。ただし、商法511条2項にあたる場合には、免除の効果が及ぶ。 | |||
| 第459条 委託を受けた保証人の求償権 | ||||
| 第460条 委託を受けた保証人の事前の求償権 | ||||
| 最判平02.12.18 | 物上保証人は、被担保債権の弁済期が到来しても、あらかじめ求償権を行使することはできない。 | |||
| 第461条 主たる債務者が保証人に対して償還をする場合 | ||||
| 第462条 委託を受けない保証人の求償権 | ||||
| 第463条 通知を怠った保証人の求償の制限 | ||||
| 第464条 連帯債務又は不可分債務の保証人の求償権 | ||||
| 第465条 共同保証人間の求償権 | ||||
| 大判昭09.01.30 | 保証人の相続人は、相続開始後に生じた賃料債務について、保証債務を負担する。 | |||
| 大判昭18.09.10 | 身元保証契約は、一身専属性を有するので、身元保証人の死亡によって消滅し、相続しない。 | |||
| 第465条の2 貸金等根保証契約の保証人の責任等 | ||||
| 大判昭07.12.17 | 期間の定めのない根保証契約においては、保証人は、いつでも告知期間をおくことなく保証契約を解除できない。 | |||
| 最判昭37.11.09 | 継続的売買取引について将来負担することあるべき債務についてした責任の限度額ならびに期間の定めのない連帯保証契約における保証人たる地位は、特段の事由のないかぎり、当事者その人と終始するものであって、保証人の死亡後生じた債務については、その相続人においてこれが保証債務を負担するものではない。 | |||
| 最判昭39.12.18 | 期間の定めのない継続的保証契約は、保証人の主債務者に対する信頼が害されるに至った等保証人として解約申入をするにつき相当の理由がある場合には、解約により債権者が信義則上看過できない損害をこうむるような特段の事情がある場合を除いて、保証人から一方的に解約できる。 | |||
| 第465条の3 貸金等根保証契約の元本確定期日 | ||||
| 第465条の4 貸金等根保証契約の元本の確定事由 | ||||
| 第465条の5 保証人が法人である貸金等債務の根保証契約の求償権 | ||||
| 第4節 債権の譲渡 | ||||
| 第466条 債権の譲渡性 | ||||
| 大判昭13.05.14 | 債権譲渡禁止特約の存在につき悪意の譲受人から譲受した善意の転得者に対して、債務者は譲渡禁止特約の存在を対抗できない。 | |||
| 最判昭45.04.10 | 譲渡禁止の特約のある債権であっても、差押債権者の善意・悪意を問わず、転付命令によって移転することができるものであって、これにつき、民法466条2項の適用はない。 | |||
| 最判昭46.04.23 | 賃貸借の目的となっている土地の所有者が、その所有権とともに賃貸人たる地位を他に譲渡する場合には、賃貸人の義務の移転を伴うからといって、特段の事情のないかぎり、賃借人の承諾を必要としない。 | |||
| 最判昭48.07.19 | 譲渡禁止の特約のある債権の譲受人は、その特約の存在を知らないことにつき重大な過失があるときは、その債権を取得しえない。 | |||
| 最判昭52.03.17 | 譲渡禁止の特約のある指名債権を譲受人が特約の存在を知って譲り受けた場合でも、債務者がその譲渡につき承諾を与えたときは、債権譲渡は譲渡の時に遡って有効となり、譲渡に際し債権者から債務者に対して確定日付のある譲渡通知がされている限り、債務者は、承諾後に債権の差押・転付命令を得た第三者に対しても債権譲渡の効力を対抗することができる。 | |||
| 最判平09.06.05 | 譲渡禁止の特約のある指名債権について、譲受人が特約の存在を知り、又は重大な過失により特約の存在を知らないでこれを譲り受けた場合でも、その後、債務者が債権の譲渡について承諾を与えたときは、債権譲渡は譲渡の時に遡って有効となるが、民法116条の法意に照らし、第三者の権利を害することはできない。 | |||
| 最判平11.01.29 | 将来発生すべき債権を目的とする債権譲渡契約の締結時において目的債権の発生の可能性が低かったことは、契約の効力を当然には左右しない。 | |||
| 最判平12.04.21 | 甲が乙との間の特定の商品の売買取引に基づき乙に対して現に有し又は将来有することのある売掛代金債権を目的として丙との間で譲渡の予約をした場合、譲渡の目的となるべき債権は、甲の有する他の債権から識別ができる程度に特定されていればよい。 | |||
| 最判平19.02.15 | 国税の法定納期限等以前に将来発生すべき債権を目的として譲渡担保契約が締結され第三者に対する対抗要件が具備されていた場合における国税徴収法24条6項の適用 | |||
| 第467条 指名債権の譲渡の対抗要件 | ||||
| 大判昭05.10.10 | 債権の譲受人は譲渡人を代位して債務者に対して債権譲渡の通知をしても、通知の効力は生じない。 | |||
| 最判昭28.05.29 | 債権者が特定の債権を特定の譲受人に譲渡しようとするにあたり、債務者が予めその譲渡行為に同意を与えたときは、譲渡の後あらためて民法第467条第1項所定の通知または承諾がなくても、その債務者に対しては、債権譲渡を対抗することができる。 | |||
| 最判昭49.03.07 | 指名債権が二重に譲渡された場合、譲受人相互の問の優劣は、確定日付ある通知が債務者に到達した日時又は確定日付ある債務者の承諾の日時の先後によって決すべきである。 | |||
| 最判昭49.04.26 | 指名債権が特定遺贈された場合、遺贈義務者の債務者に対する通知又は債務者の承諾がなければ、受遺者は、遺贈による債権の取得を債務者に対抗することができない。 | |||
| 最判昭55.01.11 | 指名債権が二重に譲渡され、確定日付のある各譲渡通知が同時に債務者に到達したときは、各譲受人は、債務者に対しそれぞれの譲受債権全額の弁済を請求することができ、譲受人の一人から弁済の請求を受けた債務者は、他の譲受人に対する弁済その他の債務消滅事由が存在しない限り、弁済の責を免れることができない。 | |||
| 最判平05.03.30 | @同一の債権について、差押通知と確定日付のある譲渡通知との第三債務者への到達の先後関係が不明である場合、差押債権者と債権譲受人とは、互いに自己が優先的地位にある債権者であると主張することができない。 A同一の債権について、差押通知と確定日付のある譲渡通知との第三債務者への到達の先後関係が不明であるため、第三債務者が債権額に相当する金員を供託した場合において、被差押債権額と譲受債権額との合計額が供託金額を超過するときは、差押債権者と債権譲受人は、被差押債権額と譲受債権額に応じて供託金額を案分した額の供託金還付請求権をそれぞれ分割取得する。 |
|||
| 最判平13.11.27 | 指名債権譲渡の予約についてされた確定日付のある証書による債務者に対する通知又は債務者の承諾をもって,当該予約の完結による債権譲渡の効力を第三者に対抗することはできない。 | |||
| 最判平14.10.10 | 譲渡債権の発生年月日として始期のみが記録されている債権譲渡登記をもって始期当日以外の日に発生した債権の譲渡を第三者に対抗することはできない。 | |||
| 第468条 指名債権の譲渡における債務者の抗弁 | ||||
| 最判昭42.10.27 | 未完成仕事部分に関する請負報酬金債権の譲渡について、債務者の異議をとどめない承諾がされても、譲受人が債権が未完成仕事部分に関する請負報酬金債権であることを知っていた場合には、債務者は、債権の譲渡後に生じた仕事完成義務不履行を事由とする当該請負契約の解除をもって譲受人に対抗することができる。 | |||
| 最判平04.11.06 | 抵当権の被担保債権が弁済によって消滅した後に譲渡され、債務者が異議をとどめないで債権譲渡を承諾した場合であっても、弁済前の第三取得者に対する関係において、抵当権は復活しない。 | |||
| 最判平09.11.11 | 賭博の勝ち負けによって生じた債権が譲渡された場合においては、債権の債務者が異議をとどめずに債権譲渡を承諾したときであっても、債務者に信義則に反する行為があるなどの特段の事情のない限り、債務者は、債権の譲受人に対して債権の発生に係る契約の公序良俗違反による無効を主張してその履行を拒むことができる。 | |||
| <債務引受け> | ||||
| 大判大04.07.16 | Aに対してBが金銭債務を負っている場合、CがBとの契約によりその債務の履行を引き受けても、AはCに対してその債務の履行の請求をすることはできない。 | |||
| 大判大11.03.01 | 債務引受けがあれば保証人が負担する保証債務は消滅する。 | |||
| 最判昭41.12.20 | 重畳的債務引受があった場合には、特段の事情のないかぎり、原債務者と債務引受人との間に連帯債務関係が生ずる。 | |||
| 第469条 指図債権の譲渡の対抗要件 | ||||
| 第470条 指図債権の債務者の調査の権利等 | ||||
| 第471条 記名式所持人払債権の債務者の調査の権利等 | ||||
| 第472条 指図債権の譲渡における債務者の抗弁の制限 | ||||
| 第473条 無記名債権の譲渡における債務者の抗弁の制限 | ||||
| 第5節 債権の消滅 | ||||
| 第474条 第三者の弁済 | ||||
| 最判昭39.04.21 | 民法474条2項にいう「利害関係」を有する者とは、物上保証人、担保不動産の第三取得者などのように弁済をすることに法律上の利害関係を有する第三者をいう。 | |||
| 最判昭63.07.01 | 借地上の建物の賃借人は、地代の弁済について法律上の利害関係を有する。 | |||
| 第475条 弁済として引き渡した物の取戻し | ||||
| 第476条 弁済として引き渡した物の取戻し2 | ||||
| 第477条 弁済として引き渡した物の消費又は譲渡がされた場合の弁済の効力等 | ||||
| 第478条 債権の準占有者に対する弁済 | ||||
| 最判昭32.12.19 最判昭35.03.08 |
無記名定期預金において、相手方の銀行は、無記名定期預金証書と届出印鑑を呈示した者に支払をすることにより免責される旨の特約がなされている場合、届出印鑑のみを提出した乙との間に、無記名定期預金と乙の銀行に対する債務と相殺する旨の合意をしても、銀行はこれによって、甲に対する無記名定期預金払戻債務につき、免責を得るものではない。 | |||
| 最判昭37.08.21 | @債権者の代理人と称して債権を行使する者についても民法478条が適用される。 A債権の準占有者に対する弁済が有効とされるためには、弁済者が善意かつ無過失であることを要する。 |
|||
| 最判昭41.10.04 | 定期預金契約の締結に際し、預金の期限前払戻の場合における弁済の具体的内容が契約当事者の合意により確定されているときは、預金の期限前の払戻であっても、民法478条の適用をうける。 | |||
| 最判昭48.03.27 | 銀行が、無記名定期預金につき真実の預金者と異なる者を預金者と認定し、この者に対し、預金と相殺する予定のもとに貸付をし、その後、その相殺をするときには、民法478条の類推適用がある。 | |||
| 最判昭59.02.23 | 金融機関が、記名式定期預金につき真実の預金者甲と異なる乙を預金者と認定して乙に貸付をしたのち、貸付債権を自働債権とし預金債権を受働債権としてした相殺が民法478条の類推適用により甲に対して効力を生ずるためには、貸付時において、乙を預金者本人と認定するにつき金融機関として負担すべき相当の注意義務を尽くしたと認められれば足りる。 | |||
| 最判昭61.04.11 | 指名債権が二重に譲渡された場合に、民法467条2項所定の対抗要件を後れて具備した譲受人に対してされた弁済についても、同法478条の適用がある。 | |||
| 最判平05.07.19 | 銀行の設置した現金自動支払機を利用して預金者以外の者が預金の払戻しを受けたとしても、真正なキャッシュカードが使用され、正しい暗証番号が入力されていた場合には、銀行による暗証番号の管理が不十分であったなど特段の事情がない限り、銀行は、免責約款により免責される。 | |||
| 最判平09.04.24 | 生命保険会社甲が、契約者貸付制度に基づいて保険契約者乙の代理人と称する丙の申込みによる貸付けを実行した場合において、丙を乙の代理人と認定するにつき相当の注意義務を尽くしたときは、甲は、民法478条の類推適用により、乙に対し、その貸付けの効力を主張することができる。 | |||
| 最判平15.04.08 | @現金自動入出機による預金の払戻しと民法478条の適用の有無A無権限者が預金通帳又はキャッシュカードを使用し暗証番号を入力して現金自動入出機から預金の払戻しを受けた場合に銀行が無過失であるというための要件B無権限者が預金通帳を使用し暗証番号を入力して現金自動入出機から預金の払戻しを受けたことについて銀行に過失があるとされた事例 | |||
| 第479条 受領する権限のない者に対する弁済 | ||||
| 第480条 受取証書の持参人に対する弁済 | ||||
| 第481条 支払の差止めを受けた第三者の弁済 | ||||
| 最判昭40.11.19 | 甲が、乙に対する債権に基づいて、乙の丙に対する債権を差し押えて取立命令を得た後に、乙に対する他の債権者丁が、同一債権を重ねて差し押えて無効な転付命令を得た場合には、たとい丙が善意無過失で丁に弁済しても、甲は、民法481条第1項の規定に基づき、丙に対して重ねて弁済を請求することができる。 | |||
| 最判平18.07.20 | 第三債務者が、仮差押命令の送達を受けた時点で、仮差押えの対象となった債権の弁済のために取引銀行に対し先日付振込みの依頼をしていた場合、その送達後にされた振込みによる弁済を仮差押債権者に対抗することはできない。 | |||
| 第482条 代物弁済 | ||||
| 最判昭40.04.30 | 不動産所有権の譲渡をもって代物弁済をする場合の債務消滅の効力は、原則として、単に所有権移転の意思表示をなすのみでは足らず、所有権移転登記手続の完了によって生ずる。 | |||
| 第483条 特定物の現状による引渡し | ||||
| 第484条 弁済の場所 | ||||
| 第485条 弁済の費用 | ||||
| 第486条 受取証書の交付請求 | ||||
| 大判昭16.03.01 | 弁済者は、弁済と引き換えに受取証書の交付を求めることができる。 | |||
| 第487条 債権証書の返還請求 | ||||
| 第488条 弁済の充当の指定 | ||||
| 第489条 法定充当 | ||||
| 最判平15.09.11 最判平15.09.16 |
同一の貸主と借主との間で基本契約に基づき継続的に貸付けが繰り返される金銭消費貸借取引において、借主が一つの借入金債務につき利息制限法所定の制限を超える利息を任意に支払い、この制限超過部分を元本に充当してもなお過払金が存する場合、この過払金は,当事者間に充当に関する特約が存在するなど特段の事情のない限り、民法489条及び491条の規定に従って、弁済当時存在する他の借入金債務の利息及び元本に充当され、他の借入金債務の利率が利息制限法所定の制限を超える場合には、貸主は充当されるべき元本に対する約定の期限までの利息を取得することができない。 | |||
| 第490条 数個の給付をすべき場合の充当 | ||||
| 第491条 元本、利息及び費用を支払うべき場合の充当 | ||||
| 第492条 弁済の提供の効果 | ||||
| 第493条 弁済の提供の方法 | ||||
| 最判昭23.12.14 | 債務者が弁済のため現金を債権者方に持参してその受領を催告すればこれを債権者の面前に提示しなくても、現実に弁済の提供をしたものとみるのが相当である。 | |||
| 最判昭32.06.05 | 債権者が契約の存在を否定する等、弁済を受領しない意思が明確と認められるときは、債務者は言語上の提供をしなくても債務不履行の責を免れる。 | |||
| 最判昭37.09.21 | 金銭債務の弁済のため、取引界において通常現金と同様に取り扱われている銀行の自己宛振出小切手を提供したときは、特段の事情のないかぎり、債務の本旨に従った弁済の提供があったものと認めるべきである。 | |||
| 第494条 供託 | ||||
| 最判平06.07.18 | 交通事故による損害賠償債務についての一部の弁済の提供及び供託が有効である場合 | |||
| 第495条 供託の方法 | ||||
| 第496条 供託物の取戻し | ||||
| 最判昭45.07.15 最判平13.11.27 |
弁済供託における供託金取戻請求権の消滅時効は、供託の基礎となった債務について紛争の解決などによってその不存在が確定するなど、供託者が免責の効果を受ける必要が消滅した時から進行し、10年をもって完成する。 | |||
| 第497条 供託に適しない物等 | ||||
| 第498条 供託物の受領の要件 | ||||
| 第499条 任意代位 | ||||
| 第500条 法定代位 | ||||
| 大判昭04.01.30 | 物上保証人は弁済ない限り担保権の実行によって財産を失う地位にある以上、その弁済をするにつき正当な利益を有する者、言い換えれば、弁済をすることによって不利益を避けることができる正当な利益を有する者である。従って、物上保証人所有の不動産の抵当権が実行され、競売代金の配当によって債権者が一部弁済を得た場合には、物上保証人は、債務者に対して有する求償権の範囲内において、債権者に代位して、その債権及び債務者所有不動産に対する抵当権を、債権者と共同して行使することができる。 | |||
| 大判昭09.10.16 | 弁済によって債権者に代位した連帯保証人が、代位により取得した担保権を放棄した場合にも、他の連帯保証人は民法500条により保護される。 | |||
| 第501条 弁済による代位の効果 | ||||
| 大判昭09.11.24 | 物上保証人が連帯保証人を兼ねている場合、代位弁済をするときは、1人として計算する。 | |||
| 最判昭41.11.18 | @代物弁済予約上の権利は、民法501条本文の「債権の担保として債権者が有していた権利」にあたり、同条による代位の目的となる。A担保権の目的である不動産の第三取得者の取得後に債務の弁済をする保証人は、民法501条1号所定の代位の附記登記をしなくても、第三取得者に対して債権者に代位する。 | |||
| 最判昭59.05.29 | @保証人と債務者との間に成立した求償権につき約定利率による遅延損害金を支払う旨の特約と民法501条所定の代位の範囲 A保証人と物上保証人との間に成立した民法501条但書5号所定の代位の割合と異なる特約の第三者に対する効力 |
|||
| 最判昭61.11.27 | 保証人又は物上保証人とその両資格を兼ねる者との間の弁済による代位の割合は、両資格を兼ねる者も1人として、全員の頭数に応じた平等の割合であると解するのが相当である。 | |||
| 第502条 一部弁済による代位 | ||||
| 大決昭06.04.07 | 債権の一部について代位弁済をした者は、債権者の権利の分割行使が可能であれば、債権者と別個に権利を行使できる。 | |||
| 最判昭60.05.23 | 債権の一部につき代位弁済がされた場合、債権を被担保債権とする抵当権の実行による競落代金の配当については、代位弁済者は債権者に劣後する。 | |||
| 最判平17.01.27 | 不動産を目的とする1個の抵当権が数個の債権を担保し、そのうちの1個の債権のみについての保証人が債権に係る残債務全額につき代位弁済した場合において、その抵当不動産の換価による売却代金が被担保債権のすべてを消滅させるに足りないときには、債権者と保証人は、両者間にその売却代金からの弁済の受領についての特段の合意がない限り、売却代金につき、債権者が有する残債権額と保証人が代位によって取得した債権額に応じて案分して弁済を受ける。 | |||
| 第503条 債権者による債権証書の交付等 | ||||
| 第504条 債権者による担保の喪失等 | ||||
| 最判平03.09.03 | 債務者所有の甲不動産と第三者所有の乙不動産とが共同抵当の関係にある場合において、債権者が甲不動産に設定された抵当権を放棄するなど故意又はけ怠によりその担保を喪失又は減少したときは、その後の乙不動産の譲受人も債権者に対して民法504条に規定する免責の効果を主張することができる。 | |||
| 最判平07.06.23 | @債権者が物上保証人に対して担保保存義務免除特約の効力を主張することが信義則に違反せず権利の濫用にも当たらないとされた事例 A担保保存義務免除特約の効力により物上保証人について民法504条による免責の効果が生じなかった場合にその後物上保証人から担保物件の譲渡を受けた第三取得者が債権者に対して免責の効果を主張することの可否→否 |
|||
| 第505条 相殺の要件等 | ||||
| 大判明45.03.16 | AとAに対する金銭債権保有者たるBとの間で、BがAに金銭を貸し付ける旨の消費貸借の予約が新たに行われた場合は、BのAに対する金銭債権とAのBに対する予約上の債権とは、共に金銭の引渡しを目的とする債権であることから、Aは、Bに対する予約上の債権を自働債権として、Bに対する金銭債務と相殺することはできない。 | |||
| 大判昭08.05.30 | 自働債権は弁済期に達していなければ相殺できないが、受働債権は弁済期に達していなくても相殺できる。 | |||
| 大判昭08.12.05 | 抵当不動産の第三取得者が抵当権者に対して有する債権を自働債権とし、抵当権者が抵当債務者に対して有する被担保債権を受働債権として相殺することはできない。 | |||
| 大判昭13.03.01 | 同時履行の抗弁権の付着している債権を自働債権として相殺することは許されない。 | |||
| 大判昭17.11.19 | 期限の定めのない債権は、いつでもこれを自働債権として相殺することができる。 | |||
| 最判昭44.12.18 | 賃金過払による不当利得返還請求権を自働債権とし、その後に支払われる賃金の支払請求権を受働債権としてする相殺と労働基準法24条1項 | |||
| 最判昭50.09.09 | 仮登記担保権者は、目的不動産につき後順位権利者があるときは、債務者に対する被担保債権以外の金銭債権をもって自己の負担する清算金支払債務と相殺することができない。 | |||
| 最判平13.03.13 | 抵当権者が物上代位権を行使して賃料債権の差押えをした後は、抵当不動産の賃借人は、抵当権設定登記の後に賃貸人に対して取得した債権を自働債権とする賃料債権との相殺をもって、抵当権者に対抗することはできない。 | |||
| 最判平13.12.18 | 有価証券に表章された金銭債権の債務者は、同債権を受働債権として相殺をするに当たり、同有価証券を占有することを要しない。 | |||
| 最判平17.01.17 | 破産債権者が破産宣告の時において期限付又は停止条件付であり破産宣告後に期限が到来し又は停止条件が成就した債務に対応する債権を受働債権とし破産債権を自働債権として相殺をすることの可否 → 可 | |||
| 第506条 相殺の方法及び効力 | ||||
| 最判昭54.07.10 | 転付債権者に転付された債務者の第三債務者に対する甲債権と第三債務者の転付債権者に対する乙債権との相殺適状が甲債権と第三債務者の債務者に対する丙債権との相殺適状より後に生じた場合であっても、第三債務者が丙債権を自働債権とし甲債権を受働債権とする相殺の意思表示をするより先に、転付債権者の甲債権を自働債権とし乙債権を受働債権とする相殺の意思表示により甲債権が消滅していた場合には、第三債務者による相殺の意思表示はその効力を生じない。 | |||
| 第507条 履行地の異なる債務の相殺 | ||||
| 第508条 時効により消滅した債権を自働債権とする相殺 | ||||
| 大判昭08.01.31 | 債権者が連帯保証人に対し有する債権と連帯保証人が債権者に対し有する反対債権とが相殺適状となった後に、主たる債務者に対する債権の消滅時効が完成し、このため連帯保証人に対する債権が消滅した場合でも、債権者は連帯保証人に対して相殺できる。 | |||
| 最判昭36.04.14 | 消滅時効にかかった他人の債権を譲り受け、これを自働債権として相殺することは許されない。 | |||
| 最判昭51.03.04 | 注文者が民法637条所定の期間の経過した請負契約の目的物の瑕疵修補に代わる損害賠償請求権を自働債権とし請負人の報酬請求権を受働債権としてする相殺については、同法508条の類推適用がある。 | |||
| 第509条 不法行為により生じた債権を受働債権とする相殺の禁止 | ||||
| 最判昭42.11.30 | 民法509条は、不法行為の被害者をして現実の弁済により損害の填補をうけしめるとともに、不法行為の誘発を防止することを目的とするものであり、不法行為に基づく損害賠償債権を自働債権とし、不法行為による損害賠償債権以外の債権を受働債権として相殺をすることまでも禁止するものではない。 | |||
| 最判昭49.06.28 | 双方の過失に基因する同一交通事故によって生じた物的損害に基づく損害賠償債権相互間においても、相殺は許されない。 | |||
| 第510条 差押禁止債権を受働債権とする相殺の禁止 | ||||
| 第511条 支払の差止めを受けた債権を受働債権とする相殺の禁止 | ||||
| 最判昭45.06.24 | 債権が差し押えられた場合において、第三債務者が債務者に対して反対債権を有していたときは、その債権が差押後に取得されたものでないかぎり、債権および被差押債権の弁済期の前後を問わず、両者が相殺適状に達しさえすれば、第三債務者は、差押後においても、反対債権を自働債権として、被差押債権と相殺することができる。 | |||
| 最判昭50.12.08 | 債権が譲渡され、その債務者が、譲渡通知を受けたにとどまり、かつ、その通知を受ける前に譲渡人に対して反対債権を取得していた場合において、譲受人が譲渡人である会社の取締役である等の事実関係があるときには、被譲渡債権及び反対債権の弁済期の前後を問わず、両者の弁済期が到来すれば、被譲渡債権の債務者は、譲受人に対し、反対債権を自働債権として、被譲渡債権と相殺することができる。 | |||
| 最判平14.03.28 | 敷金が授受された賃貸借契約に係る賃料債権につき抵当権者が物上代位権を行使してこれを差し押さえた場合において、賃貸借契約が終了し、目的物が明け渡されたときは、賃料債権は、敷金の充当によりその限度で消滅する。 | |||
| 第512条 相殺の充当 | ||||
| 第513条 更改 | ||||
| 第514条 債務者の交替による更改 | ||||
| 第515条 債権者の交替による更改 | ||||
| 第516条 債権者の交替による更改2 | ||||
| 第517条 更改前の債務が消滅しない場合 | ||||
| 第518条 更改後の債務への担保の移転 | ||||
| 第519条 免除 | ||||
| 大判大02.07.10 | 債権者が第三者に債権放棄の意思表示をしても、債務者に対する債権は消滅しない。 | |||
| 第520条 混同 | ||||
| 最判昭35.06.23 | 賃貸人の地位と転借人の地位とが同一人に帰した場合であっても、転貸借は、当事者間にこれを消滅させる合意の成立しない限り、消滅しない。 | |||
| 第2章 契約へ進む | ||||
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第4編 親族 へ | 第5編 相続 へ |