司法書士 平成18年 午後の部 第21問 不動産登記法 判決による登記

次の対話は、判決による登記の申請に関する教授と学生との対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち、正しいものは幾つあるか。

教授 判決による登記における「判決」としては、登記手続を命ずる給付判決が挙げられますが、このほかに、判決による登記における「判決」はありますか。 
学生 例えば、家庭裁判所での離婚訴訟における判決中に、不動産の財産分与を命じる主文も併せてあるような場合には、必ずしも登記手続を命じるものでなくとも、判決の確定により登記の真正を保持することができることから、判決による登記における「判決」となります。
教授 次に、判決による登記の「判決」に準ずるものとして、執行力については判決と同一の効力を有するものに、どのようなものがありますか。 
学生 例えば、和解調書、認諾調書、調停調書及び公正証書があります。
教授 ところで、民事執行法には、強制執行は執行文の付された債務名義の正本に基づいて実施するとありますので、判決による登記における「判決」にも執行文が必要になるのではありませんか。 
学生 いいえ、判決による登記における「判決」が確定したときは、その確定の時に登記申請の意思表示をしたものとみなされるので、執行文は不要です。ただし、例えば、その意思表示が反対給付との引換えに係る場合には、判決に執行文を付与してもらう必要があり、このような場合は、執行文が付与された時をもって登記申請の意思表示をしたものとみなされることになります。
教授 それでは、判決による登記を申請する際に申請情報と併せて提供すべき添付情報についてですが、登記原因について第三者の許可、同意又は承諾を要するときの当該第三者の許可、同意又は承諾を証する情報は、提供する必要があるのでしょうか。 
学生 いいえ、判決による登記の場合には、判決の理由中で当該第三者の許可、同意又は承諾の有無について認定がされているか否かにかかわらず、これらの許可、同意又は承諾があったことを証する情報を提供する必要はありません。
教授 では、所有権の移転の登記の申請の際には、登記権利者の住所証明情報を添付情報として提供する必要はありますか。 
学生 裁判所は、判決を言い渡す前提として、登記権利者である原告の実在を確認しており、また、判決は公務員が職務上作成した情報ですので、登記所に対して登記の申請情報を提供するに際し、執行力のある確定判決の判決書の正本を添付情報として提供すれば、別途住所証明情報を提供する必要はありません。

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