司法書士 平成18年 午後の部 第27問 不動産登記法 事業用借地権の登記

次の対話は、事業用借地権の登記に関する教授と学生との対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。

教授 事業用借地権は、「専ら事業の用に供する建物の所有」を目的としていますが、その対象となる土地の地目が宅地ではなく雑種地や山林でも、事業用借地権を設定する旨の登記を申請することができますか。 
学生 設定契約の時点で建物が存在している必要はありませんので、地目が雑種地や山林でも事業用借地権を設定する旨の登記を申請することができます。
教授 居住の用に供する建物の所有は事業用借地権の目的から除かれていますが、社宅や賃貸マンションの所有を目的とする事業用借地権を設定する旨の登記を申請することができますか。 
学生 社宅は、従業員等の居住用で、会社や事業主の事業用とは認められませんから、社宅の所有を目的とする事業用借地権を設定する旨の登記を申請することはできませんが、賃貸マンションは、賃借人が居住していても賃貸人である事業者の事業用と認められますから、賃貸マンションの所有を目的とする事業用借地権を設定する旨の登記を申請することはできます。
教授 では、既に設定の登記がされている普通借地権の転借地権として、事業用借地権を設定する旨の登記を申請することができますか。 
学生 既に登記がされている普通借地権が旧借地法上の借地権であっても借地借家法上の借地権であっても、その転借地権として事業用借地権を設定する旨の登記を申請することができます。
教授 次に、事業用借地権の設定契約は公正証書によってしなければならないとされていますが、数筆の土地に対する事業用借地権の設定契約において、当該数筆の土地の賃料を一括して定める内容の公正証書が作成されている場合に、当該公正証書を提供して事業用借地権を設定する旨の登記を申請することができますか。 
学生 一筆の土地ごとの賃料を申請情報として提供し、これと併せて公正証書に記載された賃料の内訳に関する登記原因証明情報を提供すれば、当該公正証書を変更することなく事業用借地権を設定する旨の登記を申請することができます。
教授 では、事業用借地権の譲渡を公正証書によらず契約し、公正証書を提供することなく事業用借地権を移転する旨の登記を申請することができますか。 
学生 事業用借地権の譲渡契約も公正証書によってするものとされていますので、公正証書を提供しないで事業用借地権を移転する旨の登記を申請することはできません。

正解は? 1 アイ 2 アエ 3 イオ 4 ウエ 5 ウオ

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