晴航雨読「八重山諸島」'01.07.23〜28

コンドイビーチ

 7月23日(旧暦6月3日)満潮8:34 干潮15:30
 沖縄の夜明けは遅い。
 午前7時過ぎ、石垣港離島桟橋の片隅で舟を組
み立てていると雷鳴と供に激しい雨が叩きつけて
きた。
 遠くで低く鳴る音はさっきから聞こえていた。
 あーあ、まただ。
 今回もすんなりと出航させてくれなかった。し
かし昨夜は暑苦しく、ほとんど眠っていないので
体力を回復するにはラッキーだ。
  ベランダに溢れる雨を見てそう思った。
  
 雨は上がったが暗い雲が流れる昼前、赤と青の
二艘のカヌーは出発した。
 10分ほどの仮眠で元気が出た。
 港の中は激しく往来する離島行き高速船の作る
波が交差していた。港の防波堤に沿って進むが、
近づき過ぎると今度は返し波がきつい。

 湾口のゲートを過ぎ港の外に出ると波は収ま
り、海と空が拡がって竹富島が正面に見えた。
黒島や小浜島、西表とこれから巡る島々も見渡せ
た。
 舟道を表す赤いポストが続いている。それに導
かれるように進むと連絡船と鉢合わせになる。辺
りを見回して舟道を外して一気にパドルを振り
まわすが、敵は動力船でみるみる近づいてくる。
 なるべく目につくようにと思うが、どうしたら
良いのやら。

 やっと安全なルートに入ってホッとすると目の
前に竹富島の海岸線が横たわっていた。
 すぐそこだ。
 しかしそれからが意外に長かった。
 それでも追い潮に助けられて竹富東港に到着。
 出航してわずか1時間ほどが長く感じた。しかし
とりあえず一つ目の島渡り成功。

 小さな島のくせに港は大きい。これも人気の島
で多くの観光客を運んだ船が着くからだろう。お
きまりの赤瓦の待合所やトイレがあった。

 防波堤脇の浜に行ってみると、抜けるような
空の下の眩い砂浜、という表現にはほど遠くガッ
カリだ。
  おっさんに見せたかった沖縄の海ではなかっ
た。

 上陸しても店などは無い。船も出航した後で、
静かな港から集落に延びる道はすぐにフクギの
中に消えていた。
 顔を出した太陽の日射しに肌が痛い。

 水をたっぷり飲んで出航。小浜島を目指す。
 島の北側を廻ると浜はすぐに消え、海岸線ま
で緑が押し出していた。
 追い風がさらに強くなった。
 潮が退きはじめリーフの中を歩く羽目になっ
た。
  これも沖縄の海ではお決まりのことだ。

 リーフを出ると相変わらずの追い潮。遠くコ
ンドイビーチが白く輝いていた。
 またもや空模様が怪しくなってきた。遠い空
で雷の音が低く続いている。
 二つの島の中間あたりまで来ると、正面に見
える小浜島を大きく抱いた西表島上空に黒雲が
沸きあがった。そしてそこに激しい爆裂音と供
に稲妻が縦に走った。
 退却。

 しかしラダーのステーが浅いリーフに突っ込
んだときに曲がってしまい方向転換に手間取る。
 おっさん艇にどんどん置いて行かれた。
 向かいになった強風にクバ笠が飛ばされた。
 宮古島や久米島一周に使った思いでのもので、
漕ぐときはいつもマドンナのことを考えている
ので俺の「○○子命虫」がたっぷり染み込んで
いる。
 拾わなければ。
 クソ、とどかない。
 あせればあせるほどクバ笠は遠くに流れてい
く。

 すまんと言い残して竹富島に向かった。唯一
の話し相手だったバレーボールが流れていった
トム・ハンクスも同じ気持ちだったろう。

 おっさん艇はコンドイビーチを目指していた。
 手前の小さな船着き場の方が近いのに。そんな
にビーチの水着ねーちゃんを見たいか!
 俺も見たい。

 潮が退ききってどこかドブ臭いコンドイビー
チに上陸した。
 竹富島一のビーチというが、どこが?という
気分だ。
 水着ねーちゃんもいないのでいっそう面白く
なかった。
 こんな裏口から島に上陸した人間も少ないだ
ろう。

 深い草に隠れたような狭い道を通って集落に
入ると、赤瓦の家々は写真で見ていたとおりキ
レイにされていた。道も掃き清められれている。
 しかしそれがどうも俺にはなじめない。人の生  
活臭さがまるで感じられない。 
 観光で生きる島の息苦しさが戻ってきた強烈
な日射しに沸騰しそうだった。

 夜半からまたまた激しい雷雨となった。
 翌朝、あまり眠れなかったと起きてきたくせ
に、おっさんはそのことをまったく知らないと
言う。
 そりゃー、よく眠ってるんだ!
   


石垣島
周囲:139.2q 人口:45000人
白保の海や川平湾が有名
八重山メディアセンター
インターネット無料
市役所通り・沖縄ツーリスト
国仲涼子似のちゅらさん在
アイランドライブ・琉歌 
飲み放題 2時間 2000円





いざ、出航! 石垣港離島桟橋






竹富へ、高速船がやってきた!










































詳しくは「ぱいぬかじ」








コンドイビーチ

白砂の道を

竹富島
周囲:9.2q 人口:280人
沖縄原風景の残る星砂の島
安里ユンタ発祥の地
何もないカイジ浜が
オススメ!
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