相馬裕子さんについて思うこと

 相馬裕子さんのファンになったきっかけは、大学の後輩の中学の同級生だったことです。1991年のデ ビューのちょっと後に、大学の後輩が、「同級生がデビューしたんです」と言って、デビューアルバム 『Wind Songs』を聴かせてもらったところ、結構気に入りました。それで、その後輩に誘われるままに 大阪でのライブに行ったら、すっかりはまってしまいました。
 大学の後輩という個人的なコネがありましたので、彼女を通して、絵本の贈り物をしました。高校時 代に、大分には珍しい洋書絵本のフェアがあったとき、絵が気に入って購入したドイツ語の絵本があり ました。ドイツ語の勉強もかねて、その絵本を訳して贈ったところ、非常に喜ばれて、直筆の返事をも らいました。その手紙は今でも大事な宝物です。今は、その洋書も日本語に翻訳されてますが。
 名古屋にいたころ(大学院時代)は、辛いことばかりでしたが、そういう中で、相馬さんのCBCのラ ジオ番組「風の祭日」(『冨田和音株式会社(冨カン)』という番組のコーナーでした)を聞くのが心 のオアシスでした。癒し系の声とその天然ボケなキャラクターも好きでした。京都でも、KBS京都で『 はいぱぁナイト』というラジオ番組をやってました(相馬さんの担当は水曜日でしたので、「はい水」 と呼ばれていました。今でも、相馬さんのオフィシャルホームページのBBSには、ときどき「はい水」 の思い出が書き込まれることあります)ので、何回か聴いた記憶があります。大学5年生だった当時の 僕には、ティーンエイジャー向けの番組を聴くのはしんどいこともありましが。名古屋は相馬さんの出 身地でしたので、「名古屋飛ばし」(ツアーやイベントなどが、東京と大阪だけで名古屋を飛ばして行 ってしまうこと)も起こらず、ライブにも必ず足を運びました。外見もかなり麗しいのですが、ライブ に行くと、その美しさに目を奪われてしまうことがあって、しっかり曲を聴くのには、それはかえって 邪魔だな、と思ったことがあります。ほっぺたがふくらんでいるのが自分では気にしているようですが 、僕はそこもお気に入りですけど。
 相馬さんは、94年までは、『Wind songs』『空と海の出会う場所』『永遠を探しに』『愛が教えてく れたもの』と1年に1枚アルバムを出していたのですが、97年にミニアルバム『Cheers!』、シングル『 星に願いを』、アルバム『Prism』、シングル『LION IN THE ZOO』と立て続けに出すまでに3年、その 後、2001年にアルバム『de light』を出すまでに4年、その後またアルバムは出てませんから、ファン としては待つ年月の長いアーティストです。『de light』では、相馬さん自身が作詞作曲を手掛けてい て、相馬さんの好みがわかります。6曲全部が、マイナー調のバラードです。少しはアップテンポのも のがあってもいいと思うんですけど。以前の相馬さんの歌声は、穏やかなメロディの中に実は強烈なパ ワーが込められていて、そこが好きでした。しかし、『Prism』の頃から歌い方が変わって、情感豊か な繊細な歌い方をしています。『de light』では、ささやくような歌い方が印象的でした。これは意識 して変えていて、2002年2月のライブでは歌い分けていました。力強さが印象強い時代には、力強さで はCDはライブにかないませんから、CDを聴くのは僕にとって「妥協」でしたが、歌い方が変わってから は、CDで聴くのが耳元で歌ってもらっているように聴こえて、CDにはCDの良さがある、と思うようにな りました。このことは、他のアーティストのCDを聴くのにも影響しています。
 相馬さんの音は、僕にはジャストフィットするのですが、大衆受けするものではありません。地味す ぎるのです。僕はおとなしい、「中間色」の音楽が好きです。そして、静かさの中にパワーを秘めてい るものが好きです。この系統のメジャーな歌手では、薬師丸ひろ子や岡村孝子が入ります。僕は、流行 の音楽の主流に対しては、耳触りはいいけどもいまひとつ共感できないと思っています。そういう中で 、どうして相馬さんの音だけが、何故ことごとくフィットするのか、むしろ不思議なくらいです。
 みなさんが、相馬さんの音を偶然耳にすることはまずないと思います。97年の『星に願いを』はドラ マの主題歌になって(ドラマのタイトルは思い出せないのですが、武田真治と筒井道隆の漫才コンビが 、江角マキコの敏腕マネジャーとビッグになっていく、という内容)、オリコンで23位に入ったことが ありますが、これは偶然聴いたことがあるかもしれません。ただ、この曲は作詞作曲者の広瀬香美さん の匂いがプンプンする曲で、相馬さんらしくない曲です。売るためにそういう曲を歌わされたのかなあ 、と思っています。
 僕の音楽の好みは、実はもうひとつあって、アナーキーな破壊性を含んだもの、具体的には、ジッタ リンジン(あまり破壊的ではないかな?)やさねよしいさこ、川本真琴、椎名林檎なんかがこちらに入 ります。ただ、静かな方の好みと共通する点があって、それは高くて澄んだ声の女性ボーカルだという ことです。最近の流行のユニットでは、ヒステリックブルーなんかが結構好きですが、こちらはCDを 買って聴こうとまでは思いません。男性ボーカルのものには基本的に関心が持てません。

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