【携帯電話の規格の歴史】
2015年04月12日(日) 初版
2015年06月27日(土) 02版

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何処でも電話がかけられ、ネット接続やアプリで遊べるスマホ。
数社の携帯会社が選べ、格安SIMも選べ、とっても便利な携帯も、かつてはNTTのみでした。
しかし、1983年の通信自由化により、第二、第三、第四の携帯会社が出来ました。
その後、会社が出来ては吸収合併を繰り返し、2015年の時点でdocomo、KDDI、ソフトバンクの3社に収斂しました。





携帯電話は第一世代(アナログFM変調)、第二世代(π/4DQPSKデジタル変調)、第三世代(CDMA符号分割多元接続)と世代交代し、現在は第三世代携帯から第四世代携帯(下り:OFDMA直交周波数分割多元接続/上り:SC-FDMAシングルキャリア周波数分割多元接続を使用したLTE)への過渡期です。













1997年~2001年ごろ、携帯各社は第二世代携帯から早く第三世代携帯へ移行し、サービスを売りに加入者を増やそうとしていました。


1999年、IDOとセルラーは、cdmaOneを採用し、第三世代携帯(2.5世代とも言う)サービスを開始しました。
当時、世界的な統一規格を策定中でしたが、決まっていませんでした。
2001年、KDDI(2000年にIDOとDDIとKDDが合併)はcdmaOneから比較的アップグレードしやすいCDMA 2000 へ方式を変更。
CDMA 2000は、音声はCDMA 2000 1Xを使用。パケット通信はCDMA 2000 EVDOを使用。
CDMA 1Xを使用(音声通話中)している間はCDMA EVDO(パケット通信)は使用出来ない仕様でした。(逆も同じ)
CDMA 1Xは、その後、世界的な主流になったW-CDMAとは全く互換性がありませんでした。
この為、CDMA 1Xを採用した会社(au by KDDI)の携帯は他の会社(docomoやソフトバンク、イー・モバイル)の携帯網では動きませんでした。



2001年、docomoは世界的標準規格になる予定であったW-CDMAを採用し、愛称をFOMAとしてサービスを開始した。
ただし、この時点でW-CDMAの規格は確定しておらず、見切り発車でした。
後にW-CDMA規格が確定した時に、FOMAは若干正規の規格からズレていた為、FOMAを修正する事になりました。


その後、J-PHONEがボーダフォンに買収され、ボーダフォンがW-CDMAを採用し、ボーダフォンがソフトバンクに買収され、現在に至ります。

イー・モバイル(イー・アクセス)もW-CDMAを採用しました。イー・モバイルはY!モバイルになり、ソフトバンクグループに入りました。


CDMA 2000 とW-CDMA




CDMA 2000 1Xは、米国のクアルコムが開発した方式です。機器製造は米国のモトローラ等が行いました。米国の方式なので、米国で使われています。(米国ではW-CDMAも使っています)

CDMA2000も国際規格と言えば国際規格ですが、世界中で使用された規格はW-CDMAです。欧州の携帯電話機会社とdocomoが開発した方式です。

先に出来たのがCDMA 2000 だった為に、KDDIの前身の会社が飛びついた。。。。のかもしれないが、別の側面もあると思います。

第二世代携帯(PDC)の時代、米国は日米通商交渉で米国の携帯電話機器を買うように圧力をかけてIDO(後のKDDI)にJTACS方式の基地局を買わせた前例があります。

同じ流れでcdmaOneの採用を強要したのかもしれません。

他の国々も廃止方向ですが、auもCDMA2000を早期に廃止すべく、2015年から新発売するスマホにはCDMA2000を採用していません。














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■ ポケットWiFi ■
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第三世代携帯の加入者が増え、かつ、加入者が動画を見るなど、携帯網に負荷がかかり、速度低下が問題になりました。
この時点ではまだ第四世代携帯の規格が固まっていませんでした。
そこで、新たに2.5GHz帯(2.6GHz)を使用し、データ通信専用のネットワークを作る事になりました。

・ UQ CommunicationsのモバイルWiMAX(現在はWiMAX2+)
・ Wireless City PlanningのAXGP

3G回線の負荷を軽減する目的は達しましたが、2.5GHz帯が2GHz帯に比べても直進性が強く、所々、つながらないデッドスポットが生まれています。
2017年末にはLTEで3.5GHz帯を使用するようになります。
3.5GHz帯は2.5GHz帯よりも直進性が強く、WiMAX2+やSoftbank 4Gと同じように不感帯が出る可能性があります。




携帯の歴史



周波数使用状況 2015年4月時点



電波はどの周波数を何が使うかが決まっています。また、時々、電波を効率的に使用する為に割り当ての変更を行います。




携帯・スマホの周波数・バンド



携帯・スマホ・タブレットの周波数には、バンドと言う番号が付いています。

スマホの仕様表には対応周波数がバンドの番号として表記されています。

対応するバンドの番号を確認すると、その端末がdocomo/au/softbank/旧e-mobilで使えるのか、使えないのかが判ります。





2012年に行われた800MHz帯の周波数再編。



携帯電波の需要増大に伴い、断続的に帯域を拡大した結果、コマ切れ状態になりました。

普通、携帯端末の周波数と基地局の周波数には一定の周波数差があるものですが、この差もバラバラで酷い配置になっていました。

また、携帯端末が出す電波がテレビへ妨害を与える事を恐れ、世界的な 周波数配置とは逆に設定した為、海外の携帯は日本では使えない、日本の携帯は海外で使えない、非関税障壁状態でした。

そこで、携帯以外の周波数も含めて、再編する事になり、2012年7月24日を最後に旧周波数の使用を中止し、新しい周波数配置で使用し始めました。

以上の様に、非常にスッキリしました。




携帯端末が出す電波がテレビへ妨害を与えるから800MHz帯の携帯周波数が逆転していた理由。



テレビ(この場合アナログ)でもAMラジオでもFM放送でも、通常はスーパーヘテロダイン方式で受信周波数を一定かつ低い周波数へ変換してその後、フィルターを何段か通過させ、目的の信号を取り出し、復調します。(この頃はダイレクトコンバージョンなど他の方式もあります)
アナログTVでは受信したい周波数(仮に55ch)の725MHzより45MHz高い周波数770MHz(局発周波数)を内部で発振して作り、受信したい周波数725MHzと混合します。


混合して歪ますと、2つの周波数(受信したい周波数725MHzと内部で作った周波数770MHz)の和(1495MHz)と差(45MHz)の周波数が発生します。
このうちの差、低い周波数、45MHz付近をフィルターで選択すれば、目的の信号が取り出せます。
しかし、この仕組みには困った現象、イメージ混信があります。
和と差が発生するのであるならば、何も低い周波数と混合しなくても、45MHz高い815MHzと混合しても45MHzが発生します。


815MHzはdocomoに割り当てられた周波数です。
この815MHz(低い側の周波数)をケータイが発する周波数に設定する事が世界的な流れでした。 しかし、このまま815MHzをケータイが発する周波数に設定すると、テレビの近く(と言っても数m程度)に携帯が有ると、ケータイの発する電波がテレビに飛び込み、テレビの受信に妨害が生じる恐れがあると考えられました。
そこで、日本だけは逆転させて815MHzは基地局が発する周波数に決めました。
イメージ混信を軽減する為に、受信前にフィルターを挿入し、770MHz以上をカットします。
しかし、ケータイが近くにあると、電波が強く、 フィルターを通過してしまうか(十分な除去能力が無い)、フィルターを通過した後の回路へ直接飛び込み、結局イメージ混信が起きる可能性があります。
ただし、他の国は同じ問題が発生する可能性がありましたが逆転はせず、日本だけ2012年まで逆転状態が継続しました。






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