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あの4人のユニゾンの素晴らしさは何といえばいいのか。おなじ旋律を歌っていても、声質が違う、微妙にピッチが違う感じ、切ない情感が湧きあがってくる。
お涙頂戴ではなく、本当の切なさ。演歌のようなものは好きじゃない。べったりとして湿っぽい感じは。沖縄のは切なくても、からっとしていて透明感がある。それが本当じゃないか。沖縄には本当の切なさがあるのではないか。そしてそれを唄にうたって共感し昇華させてきた。そういう伝統が沖縄にはある。唄が今も生きている。
おなじ三味線でもサンシンの音はからっとしている。普通の三味線の音はあまり好きじゃない。そういえばボサノバも切ないがからっとしている。切なさとはそういうものなのではないか、本当の現実に直面したときにべたべたなんかしてられない。涙を拭いてっていう感じだ。
知名定男はなかなかすごいと思う。ネーネーズをつくり、曲を書いている。いい唄を作る。ウムカジは名曲だとおもう。知名のサンシンもいい。とつとつとして、でもしっかりとしていて男らしい。沖縄の男ここにありって感じがする。音色に対してとても敏感な人なんだと思う。心の琴線に触れるのはこの音色だ。西洋音楽風の旋律ではなくて音色。音色の色艶にぐっとくる。ひじょうに微妙なものだ。これは音符では表わせない。それこそ口伝えの伝承である。音色の積み重ね、これで曲ができている。
それからいい加減な曲が無い。どの曲も丁寧に作られているし、真心が込められているように思う。アレンジとか少し変かなと思う曲もあるが、新しい試みをしようという心意気を感じる。そのへんのインチキミュージシャンとは唄に対する姿勢が違う。それはやっぱり修行し、伝承してきたものがあるからだと思う。そういうものを感じる。またそういった事の大切さを感じる。
『オキナワ』という曲に「島唄に出会い、愛を見つけた・・・」という歌詞がある。それはこういった唄に対する姿勢から生まれてくるものだと思う。ネーネーズも修行し歌い込むことによって、この愛を知っていったんだと思う。最後のライブ盤を聴くと分かるが、歌い込むほど唄が味わい深いものになっている。
音楽で愛というのはあまり考えてこなかったけれど、ネーネーズの音楽を聴くとそういうことを考えさせられるし、また感じる。慈悲深くあること、慈しむこと、そういうことを教えられる。沖縄の人がみんなそうではないと思うが、人に対して優しいんじゃないかと思う。困っている人がいたら助けるのは当たり前とか。あとテーゲーの精神。そういう忘れかけていたこと、置いて来てしまったことを、教えられる。
それよりも何よりもネーネーズを聴くとアルファ波が出る。癒し系とよばれる音楽に癒された試しは無いが、ネーネーズには癒される。
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