平成16年5月30日
日曜日の朝、予想通り空は晴れている ・・・。
秋までは、土日を含めて公私の別なく多忙な日々が続くことになってしまいました。それゆえ、「走れるときに走っておこう!」ということで、気の向くままに出かけてみることにしました。
八時半に自宅を出発し、奥多摩街道・吉野街道を西へ。梅郷の辺りでやっと買物の遅い四輪車達が店の駐車場へと消えてゆく。幾分ペースも上がり、BMWのビックツアラーの後ろを快調に走る。
御岳を過ぎたあたりで爆音と白煙勇ましい『KH』が後方からグングンと迫って来ました。抜くと思いきや十分な車間距離をとってKSRの後ろを追走しています。ミラーに写る空冷2サイクルはトンネル内でものすごいことになっています。白丸で対岸のバイパスに入り、トンネルに突入!速度を稼ぎます。バオオオ♪と咆える『KSR』の後ろを、カアアア♪と咆哮する『KH』の二重奏は、反社会的なトンネル内環境を創り出してしまっています(汗)。こんなことでいいのでしょうか・・・と、やや後ろめたい感じがしますが・・・(笑)。
いつもの奥多摩湖畔・大麦代駐車場に到着。さすがに今日は二輪車が多いです。四輪車も『ユーノスロードスター』や『スーパーセブン』等が各々輪をつくり、楽しそうにモーターライフを満喫されています。
女性ライダーも含めて、駐車している二輪車は大型車ばかりです。歩いていた女性ライダーが足を止めて、我が『KSR号』を見て「カワイイんだよねェ、これさ!」とか言っています。「乗ってるおじさんだってカワイイんだぜ」と近寄る勇気もなく、遠巻きに眺めるばかりです。

奥多摩湖畔Pにて大型バイクに埋もれる『KSR号』
駐車しているバイクを眺めながらアメリカンドックを頬張り熱いコーヒーをズルルとすする。しばしの休憩の後、柳沢峠を目指し出発進行。
3月に『CUB』&『KSR』で走って以来の湖畔の道を、鼻歌まじりで気分上々に流してゆく。湖畔を離れて、奥に進むに従い、徐々に民家は途切れ、自生している植物の種類が変わってゆくのがわかります。おいらん淵は割合すぐと思っていたのですが、なかなか見えてきません。「こんなに遠かったかなぁ・・・」。しばらく進むとやっと見覚えのある左カーブのトンネルが現われました。昼なお薄暗い伝説の淵の前を通りすぎてゆく。若い頃には仲間達と真夜中に恐る恐る来たものですが・・・。ついこの間のことのようにも錯覚するのですが、もう20年も前のことなのですね・・・。時の流れは早いものです。
道は段々と登り勾配も曲がりも厳しくなってきました。ストレートで少しでも速度を稼ぎたいところですが、老夫婦の軽ワゴンに前を押さえられているので、おとなしく追走します(スムーズに抜くほどの余力がない)。後ろからBMWのビックオフがやってきました。上り坂で青息吐息の『軽ワゴン』と『KSR』を一気に抜いていきました。
道中、数本の林道の誘惑に引き込まれそうになりましたが、標高1472mの柳沢峠に到着!
ハチが多くて、私の黒いヘルメットの周りに寄ってきます。俺は熊じゃないぞ、シッシッと追い払うも、キリがありません。無視することにします。

柳沢峠
さて、塩山方面への長いダウンヒルが始まります。期待に胸を膨らませ(やっと普通に走れる・・・)、いざ出発。
アクティブ&セイフティーにKSRと一体となり右に左にバンクしてコーナーを一つ一つクリアしてゆく。後ろから追いすがる者はもはや誰もいない(たまたま)。彼方に先に出発した大型バイクの一団が見え隠れしてきました。登りではあり得ないことですが、あっという間に追いつきました。抜くのも詮無いので、追走することにします。
長いストレートで、妙にエンジンの調子が良いなと感心していたのですが、単に緩い下り坂なだけでした(笑)。
塩山市内に出てしまい、少々道に迷ったものの、武田信玄廟所・恵林寺前を通過してゆく。雁坂みちに入ると、緩くて長〜い登り坂が始まりました。通行車両が少ないので、登り坂もマイペースで走れます。
広瀬湖に到着。ダムまで歩くのもなんなので、手前の堤防で一服して先を急ぐことにします。

広瀬湖
湖を後にして、しばらく登り坂を進むと、料金所が見えてきました。雁坂トンネルです。
雁坂越え(日本三大峠 雁坂峠・三伏峠・針ノ木峠)の旧道として、国道140号線がありましたが、自動車どころか人すら満足に通れないような道で、まるで壁のように立ちはだかっていたそうです。
現代人にとっては道とはいえないような道を、伝説では日本武尊が、戦国時代では甲斐・武田氏の軍団が通っています。又、秩父三十四観音やお伊勢参りへの信仰や巡礼の道であり、シルクロードでもあったそうです。
構想から30年後、平成元年着工。地質は圧縮されたバネのような岩盤で、掘削後の空間に向かって岩盤が飛び跳ねる「山はね」の苦難を乗り越え、平成6年貫通、平成10年開通となりました。全長6625m、一般国道の山岳トンネルとしては、日本最長とのこと。
自動2輪ですと通行料560円のところ、原付の場合70円で通行することが出来ます。貧乏ライダーには嬉しい差別化です(笑)。料金所のおっちゃんは『KSR号』のフロントフェンダー先端の白表示をよくよく確認しています。喜んで70円を払い、いざトンネルに突入です。バオオオ〜ンンと65〜70キロ平均でトンネル内を快適に流します。速い後続もなく、ゆったり走行です。
トンネル内は、たしか追い越しが出来ない状況なので、50ccの原付で走った場合、たちの悪い四輪の後続車両に6.6キロに渡って煽られることになるのではと少々心配になってしまいます。その場合、煽られても開き直るしかありません(爆)。怒り心頭しトンネルを出てから四輪に向かってファイトを仕掛けないよう冷静なる運転をお願いいたします(笑)。


雁坂トンネル 埼玉側
雁坂トンネルを抜け、雁坂大橋を渡り、奥秩父トンネルに入る。湧水で路面が濡れているので慎重に走る。
豆焼橋を渡ったところで左手上に『出会いの丘』という休憩所が現われたので、道を外れて登って見るものの閑古鳥がカ〜〜〜と鳴いている・・・税金の無駄使いですなぁ・・・リサーチ甘すぎ・・・偉い先生方とゼネコンさんが儲けただけか・・・。足も着かずに通過します。
彩甲斐街道はダウンヒルとなり、天狗岩トンネル・滝川峡トンネル・大峰トンネルを抜け、快速で疾駆してゆく。
中津川大橋の眼下には雄大な景色が広がっています。以前、『ダットサンオレンジ10さんのパジェロ号』と『私のテリオス号』とで、広河原逆川林道・中津川林道・川上牧丘林道と走ったことが懐かしく思い出されます。
大滝で右回りに下る巨大なループの大滝大橋を渡ります。建設中の滝沢ダムの威容が見所ですが、停車の危険な道路状況ですので、撮影を断念し通過いたします。
休憩したいのですが、通りすがりのライダーに心地よさそうな場所がなかなか見当たりません。理想としては、広場のある木造の古い個人商店でクリームパン&自販機の冷えた缶コーヒー飲むというような情景が思い浮かぶのですが・・・。荒川村の道の駅でトイレ寄る。浦山ダムで食事をと思い寄るものの気が変わる。ダム近くの駐車場で山の斜面を見上げるとたくさんの野生の猿が私を見下ろしています。崖崩れで通行止めらしい広河原逆川林道に行ってみようとも思ったのですが、ガソリン残量と空腹が心配なので、彩甲州街道へ戻り、東へ東へと進む。あ〜お腹が空いた。
秩父市街を抜け、R299に出る。根古屋の城跡にそのうち行ってみよう。正丸トンネル手前で旧国道の青梅秩父線に入る。正丸への少々荒れた舗装路をトコトコと登ってゆく。正丸峠に到着。やっと食事がと思った矢先、KSRが二台とゴリラが駐車しているではないですか!嬉しい〜!自然の流れで先客のKSRの横に並べて駐車、いざ食堂へ。
カレーが品切れとのことで蕎麦を注文、極度に空腹な今の私にとってはとても美味な味でした!
外に出て食後の一服をしていると、先客のKSRさん達が店から出てきました。「あれっ・・・んー・・・?」といった感じで、いつのまにか1台増えて3台並んでいるKSR達を見て、???な状況です。
「思わず並べちゃいました」と挨拶します。「気持ちはよく解ります」「これ110だよね」「いつのまにキャリアが着いたのかと思った」などと談笑します。その後、都内ナンバーの皆さんは峠を東に下ってゆきました(後日、隣りのKSRTの『なむさん』から掲示板に御連絡をいただきました)。

ゴリラ・KSRU・KSRT(なむさん)・KSR110(ver.34)

ゴリラ・KSRU・KSRT・KSR110

KSR110・KSRT・KSRU
私も峠を西へ下ることにします。左コーナーでバンク中、突然リアが大きく滑り出し、瞬間的に足が出て、カウンターをあて態勢を立て直します。危うく転倒するところでした(汗)。浮砂に乗ってしまったようです。着地の衝撃で足がヂンジロヂンジロ痛いです。
名栗村の川沿いのキャンプ場を見下ろしながら、田舎道をマイペースで快調に走る。小沢トンネルを抜けた先で、背後から『赤い彗星』の如く急速に接近するスポーツカーがミラーに写りました。フェラーリか、それともポルシェかと思いましたが、赤いMR−Sでした。道を譲り先に行っていただきます。
旧吹上トンネルへの道を進みます。地図で確認していた古吹上トンネルへのルートを探していると、ありました。道は半分崩れているので、徒歩では通行可能なようですが、バイクは無理なようです。旧吹上トンネルを抜け、南東方向から最アタックしますが、途中でコンクリート構造物で封鎖されていて、古吹上トンネルへの車両でのアタックは出来なくなっていました。想像するに、有名なトンネルですので、夜間の治安維持の面での対応のようです。
青梅市根ヶ布の辺りでモンキー・ゴリラ・ダックス等の総勢20〜30台の黄色の揃いの上着を来た軍団に遭遇、休憩中のようでした。
東青梅で赤いKSRに遭遇、双方ピクッと反応してしまったのが可笑しかったです。
夕刻に帰宅。
本日の走行距離220キロ。
我が家の名物(迷惑構造物???)である丸太の柱に、得意げに登る長男と次男が出迎えてくれました。

長男坊

次男坊