フィンランド語は15格持つと言われています。実際にはその内の12格までが頻繁に使用されるわけですが、それにしても有格言語の王様です。ラテン語やスラブ諸語ではせいぜい6、7格程度である。格の名称は日本語名と平行して英語名(実際はラテン語名)で覚えると豊かな格の世界が見えてくる。英語で書かれたフィンランド語文法書を読むのが一番良い。Teach
Yourself Finnishを何度も繰り返し愛読してみてはいかがかな。
Nominative, Genitive, Dative, Accusativeでドイツ語においては全て出揃ったことになる。しかし、フィンラン語には更に多くの格がある。この内のDativeと残りの格の内で最も基本的且つ代表的な格は次の方法で作る:
1) "fero"(私は運ぶ)という語根の前に接頭辞を付ける。
2) この活用形は「時制」と共に「態」が変化する。
fero - tuli - latum
"fero":私は運ぶ
"tuli":私は運んだ/私は運んでしまった(能動態完了相)
"latum":運ばれてある(受動態完了相)(但し、"-um"という語尾は中性の人又は物にしか使用できない)
この時に、最後の"latum"を利用し、その前に該当する接頭辞をつける:
3) "a(u)(b)(bs)-" + "fero"
aufero - abstuli - ablatum ⇒ ablativum
(英語:ablative)(奪格)
"in-" + "fero"
infero - intuli - illatum ⇒ illativum (英語:illative)(入格)
"ad-" + "fero"
affero - attuli - allatum ⇒ allativum
(英語:allative)(向格)
"e(x)-" + "fero"
effero - extuli - elatum ⇒ elativum
(英語:elative)(出格)
("ablativum"等で見られる"-iv"という接尾辞は「〜的な」という風な意味の形容詞を作る)
フィンランド語のスペリングにおいては、長母音は同じ母音文字を二重に重ねて書くので、読み易い。同じ方法はオランダ語でも取られている。日本語のローマ字表記もこれをお手本にすると綺麗である。Ohta-san
ではなく、Oota-sanと書いた方が可愛らしく見えて楽しい。
バルト三国の一つであるエストニア共和国の国語、エストニア語はフィンランド語に酷似している。フィンランド語に精通している人なら、エストニア語は一度も学ばずとも一部は即座に理解できると思われる。