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三戦編
823 :抜いたら負けかなと思っている :2005/11/10(日) 00:03:04 ID:Sr3Tsw3eO
*工作室兼ガレージ

車種・メーカー「鍛冶場に篭ってもう随分たつナ、刃物は」

カリカリカリカリ……

車「この前三戦が持ち込んだ刀を直してるんだっけ?」

車種・メーカー「ああ。 親父さんの刀をナ。 確か菊一文字…」

車「ノリスケ?」

車種・メーカー「ソレだ!」

手品・曲芸「あのー…あたし二人のコントを聞きに来たんじゃないんだけど…
早く課題を終わらせてねっ。 あたしまで怒られちゃうから」

車&車種・メーカー「はいごめんなさい…」

カリカリ…

車「公道最速理論なら余裕なんだけどなー」

824 :抜いたら負けかなと思っている :2005/11/10(日) 00:04:19 ID:Sr3Tsw3eO
ガラガラ…

三戦「邪魔する」

手品・曲芸「あっ、三戦さん。 車君のお迎え?」

三戦「いや、違う」

車「……ん? 三戦、おまえの刀はどうしたんだ。 木刀なんか持って」

三戦「父と祖父から見せてくれと言われてな、今日は帯刀していない。
しかし…どうも腰のものが無いと落ち着かなくてな…剣道から木剣を借りてきたのだ」

車種・メーカー「確かに手慣れた道具が無いと不安になるよナ」

手品・曲芸「じゃあ用事って?」

三戦「父の刀を」

ガタン…

刃物「ふぅ…ひとまずは終わった。 三戦さんも居るか」

825 :抜いたら負けかなと思っている :2005/11/10(日) 00:05:48 ID:Sr3Tsw3eO
刃物「菊一文字則宗、ここに…」

シュルッ…

三戦「ありがとう…父もきっと喜ぶ」

刃物「あのお父さんのお眼鏡にかなうかどうか…大業物を直すなんて初めてだったから」

カッ…ススッ…

三戦「……出来ている…」

チンッ…

三戦「改めて礼を言う。 ありがとう、刃物」

手品・曲芸「でも凄いよね。 この刀、あの時三戦さんの刀とやり合った物でしょ?
三戦さんの刀は傷ひとつ無かったのに、お父さんの刀がボロボロになるなんて」

刃物(大業物を打ち負かす三戦さんの太刀…何も感じなかっただけに不思議ではあるな…一体あれは…)

826 :抜いたら負けかなと思っている :2005/11/10(日) 00:07:01 ID:Sr3Tsw3eO
*三戦家

父「………」

祖父「……ふむ」

チンッ…

父「…父上、この刀は一体?」

祖父「確証はもてぬが…我が家の伝記に残る物かもしれんの。
戦災で失われたものだと思っておったが」

父「伝わるところによれば、その刀によって一度我が流派は潰えたと……」

祖父「おぬしとて一端の剣客。 波紋を見ればその剣がいかなる使われ方をしたか判るはずじゃ」

父「そうですな…しかし、この刀だけは…見えませぬ。 まるでモヤがかかったかのように…」

祖父「ワシとて似たようなもの。 何とも面妖じゃな」

827 :抜いたら負けかなと思っている :2005/11/10(日) 00:07:51 ID:sdlfqAYMO
祖父「さりとて、あの菊一文字を形無しにした。 やはり伝記に伝わりし刀なのかのう…」

父「真剣、ましてやいわくつきの刀を三戦が持つとは…取り上げて封印するべきでしょうか」

スッ…

祖父「そうとも限らん。 現にあの子が人を斬ったかの?」

父「いえ…昔から優しい子でした。 昔から…」

*回想

父「…虎眼流の剣士すべて斃る…」

三戦「たおる? どういういみなのですか、父さま」

父「最後には皆、死んでしまったという意味だよ。 我が家の言い伝えだ」

三戦「………」

父「どうした?」

828 :抜いたら負けかなと思っている :2005/11/10(日) 00:09:32 ID:sdlfqAYMO
三戦「うぅ…かわいそう…( ;_;)」

父「三戦は優しいな」

三戦「わたし、もっとお稽古してつよくなります。
そうしてみんなを守りたいな…父さまも守ってあげるね」

父「良い子だ…」

*三戦家

父「それはそれは、優しい良い子で…(*´д`)」

祖父「そうじゃろう。 もし伝記通りの妖刀ならば、おぬしはあの時斬られておったわ」

父「…剣があの子を選んだのかもしれませんな」

*工作室兼ガレージ

車「やっと終わったぜ…」

車種・メーカー「普通の勉強はどうもナ…」

手品・曲芸「お疲れ様っ」

829 :抜いたら負けかなと思っている :2005/11/10(日) 00:11:22 ID:sdlfqAYMO
手品・曲芸「それじゃ労いの意味も込めまして…」

スッ…

三戦「ハンカチなど取り出してどうするのだ?」

手品・曲芸「えいっ」

バサバサ…ゴトッ、ゴトン…

車「sugeeeeeeeee!」

三戦「ハンカチから缶ジュースが…出てきた」

車種・メーカー「お得意のマジックか」

手品・曲芸「あたしの奢りだよ、もう学校閉まるから出よっ」

三戦「うむ、では帰ろう」

刃物(しかし、あの刀に不気味なモノは感じなかった。
たとえどんな刀とでも彼女は相通じる事ができるのかもしれないな…)




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