DSD256用 Analog Filter

 1. Analog FIR と 2. Analog Filter を縦続接続する。

0. DSD256 信号のスペクトラム

フィルタをどんな特性にすればよいかを考えるために,DSD信号のスペクトラムを調べた。

音源の作り方

 イ. efu さんの WaveGene を使って Fs:176.4 kHz, 24 bit で 1 kHz, 20 kHz, 40 kHz -3 dB, 1秒の正弦波PCMデータを作る。
 ロ. Sunacchi氏の wav2dff v.1.5 および DSDdirect を用いて DSD256 ファイルに変換する。
  (やり方は,Sunacchi氏のブログを参照)

 ハ. 比較のため,Fs: 44.1 kHz の 1 kHz sine波および,Fs: 44.1 kHz と Fs: 176.4 kHz のホワイトノイズからも
   DSD256 ファイルを作った。

スペクトラムのプロット(下図) (縦軸は正規化)

Fs: 176.4 kHz

DSDdirect
Sunacchi氏 wav2dff v. 1.5

Fs: 44.1 kHz

DSDdirect
Sunacchi氏 wav2dff v. 1.5

・ DSDdirect / wav2dff の20 kHzのピークの直上に深いディップ( 20112 Hz) が現れるのは何故?
 信号の周波数が 19500 Hz, 20500 Hz の場合はこのようなディップは現れない。
・ 100 kHz あたりで切れば良さそう。

1. Analog FIR

回路図


注:

IL715 のシンボルは他のICのものを用いたので実際にはOE端子は無い。
IL715 は手持ちがあったので用いたが,ISO7240M の方が帯域幅が広い。

74ACにしたのは,上野さんのDACの記事にACの方がHCより出力抵抗が小さい
とあったのを参考にした。
藤原さんのサイトには実測結果があり,各種74 CMOS IC中でACが出力抵抗が
最も低い。


係数用抵抗値


単位はkΩ

8tap FIR 8tap Sinc 16tap FIR1 16tap FIR2 16tap Sinc 15tap Sinc2
27 8 75 39 16 64
9.1 8 22 36 16 32
5.6 8 13 24 16 21.3
4.7 8 8.6 18 16 16
4.7 8 6.8 15 16 12.8
5.6 8 5.6 13 16 10.68
9.1 8 5.1 12 16 9.143
27 8 4.7 11 16 8
4.7 11 16 9.143
5.1 12 16 10.68
5.6 13 16 12.8
6.8 15 16 16
8.6 18 16 21.3
13 24 16 32
22 36 16 64
75 39 16


振幅周波数特性・位相特性

8tap FIR


8tap Sinc


16tap FIR No. 1

16tap FIR No. 2

16tap Sinc


15tap Sinc2


2. Analog Filter (4次, Fc: 88 kHz)

イ. E24系列の抵抗各2個直列の場合

回路図

特性(振幅:, 位相:

ロ. E24系列の抵抗各1個に節約した場合

回路図


特性(振幅:, 位相:

ハ. 2次,E24系列の抵抗各1個に節約した場合

回路図

特性(振幅:, 位相:

注:

Sallen-Key 型フィルタは超高域で Gain が上昇することがあるので,多重帰還型を採用した。
TL072 → LME49710 にする。
R: REYかニッコーム(足のフォーミングの必要が無いので楽),  C: ディップ・マイカ

「16tap FIR2」による作例



:電源部(LT1963. LT1763, LT1764 使用,+3.3 V, ±8 V)。
基板左側に3つ並んだフォト・カップラは,電源ICのスタンバイ機能を使って3電源同時に
ON/OFFするためのもの。
右下:Analog FIR部 ICと係数用抵抗はDIPソケットを使用して差し替えできるようにした。
ワイヤリング・ペンで配線。緑色の四角いのはFidelixのHDMI-I2S受信基板を裏返したもの。
右上:アナログ・ローパス(Fc:88 kHz)。

Analog FIR部の出力はノイジーだがジャズなら聴けないこともない。
しかし,アナログ・ローパスを通してもノイズが取れない。
このままではAnalog FIR部から11 MHzのノイズが飛び放題。
高周波(無線)回路並にしっかりとシールドしないと使い物にならない。
やはり両面基板を使ってグラウンド・パタンで囲まないといけないのか。