千竃式MFBおよび反発磁石・磁気回路に用いる磁石の実測
千竃式MFBは、ラジオ技術に紹介されて以来、MFB方式の定番になっている。
しかし、以前から用いられてきたフェライト磁石が、欲しいサイズのものが入手や
加工しにくいために、簡単にはMFBの実験ができなかった。
フェライト磁石のかわりにネオジウム磁石を使えば、もっと簡単にMFBが実験できると、
数年前から大澤氏らが提唱されている。
その理由は、磁石が強いので、磁石の径が検出コイルのボビン径よりかなり小さくても
うまく動作することである。検出コイルの加工精度は、フェライト磁石を使った場合には、
ボイス・コイルと同程度よくないといけないが、ネオジウム磁石を使った場合は、ギャップが
数mmあってもよいので作りやすい。
ここでは、ボビン径50mm用に入手してあったネオジウム磁石とフェライト磁石について、
ボビン面での磁束密度を実測した。
下は、磁石とガウス・メータ,プローブの写真である。
*ネオジウム磁石は、直径40mm,10mm厚で、中心に直径6mmの穴をあけたものを、二六製作所
http://www.26magnet.co.jp/
に特注した(@7000)。ボルトとネジは、配電盤用ターミナルを流用した。
この表は、MFBに使えそうな円盤型ネオジウム磁石の既製品のサイズである。中心に穴あけ加工
すると価格が高くなる。
*フェライト磁石は、直径50mm,10mm厚で、中心に直径16mmの穴があいたものを、
東急ハンズ新宿店で購入した。(写真のボルトは、19'標準ラックのロック用ボルトの足を壊したもの。)
*ガウス・メータは、FW Bell社4048型で、T-4048-001型トランスバース・プローブを使用した。
古い機械なのでgauss表示。SI系に直したければ、1T(テスラ)=10000gauss, 1000gauss=100mT.
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ネオジウム・マグネット |
ネオジウム・マグネット(逆向き) |
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フェライト・マグネット |
使用したガウス・メータ |
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ガウス・メータのトランスバース・プローブ |
プローブの拡大図(板に垂直方向の磁束を計測する) |
測り方
磁石1の外側と、プローブの先端が揃ったときDisplacment=0mmとして、
磁石の外周より10mm離れた測定面上で、プローブの先端を磁石2の方に
ずらしていって、磁束密度(Flux density)を測定した。
プローブのホール素子はプローブ先端より1.5mm程内側にあるので、
実際の測定位置は、Displacement+約1.5mmである。
ネオジウム磁石では、磁石1と2の中央付近で、測定面を磁石の外周から
離していった場合の、磁束密度の変化も調べた(Gap 20mm)。

ネオジウム磁石・2段構成
| Gap 13mm は、中央の飾りネジ+ナイロン・ワッシャ2枚の厚み。 2つの磁石をこれより近づけるのは、反発力が強いので飾りネジ が無くても困難。Gap 20mmで、平坦部分が10mm以上とれる。 |
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ネオジウム磁石・3段構成
外径40mm,内径6mm,厚さ10mm,Gap 20mm-20mm
![]() 外径40mm,内径6mm,厚さ10mm,Gap 25mm-25mm |
![]() 外径40mm,内径6mm,厚さ10mm,Gap 20mm-20mm |
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フェライト磁石・2段構成
フェライト磁石の場合、磁束密度が低いので、磁石外周から検出コイルまでの
距離が短い必要がある。
ここでは、プローブを、磁石外周にくっつけた場合(外周)と,
外周から2mm離れた場合(+2mm)について測定した。
外周上では、平坦部分がなく、使いものにならない。
2mm離せば、平坦部分が10mm以上とれる。
