山下 敬子
このごろの子どもたちを見ていると,与えられ,押さえつけられすぎて,そのことに慣れてしまい,自分が何を食べたくて,何がしたくて,どこに行きたいのかといったあたりまえのことすら考えたり,主張したりできなくなっています.つまり「自律」ができていないのです.フリースクールに来ても授業に出ないでずっとマンガばかり読んで終ったり,やる気なく過ごしたりする子どもがいるとスタッフはついそのことを何となく不快に思ってしまいます.何もやる気がないように見えるその子の状態が長いと親ごさん共々あせりが起きてきます.
・自分の中から生まれてきた問題を壊されないこと
・恐れが取り除かれていること
・プレッシャーを受けないこと
・ランク付けされないこと
そして,どうやって生きていくのか言われないこと.大人は子どもが自分の問題を自分で解決する方法を探しやすいように環境をととのえ援助するだけで良いのだとグラスルーツのパットは言っていました.
子どもたちからいろいろな悩み事をききます.どれも親からいいメッセージを受けていないからです.子どもはどんな子も「おまえはここにいていいんだよ」というメッセージを最低限もらっていなければいけないのに「なんでおまえはそこにいるんだ」というメッセージを受けてしまうと,子どもはもう子どもでいられなくなります.「親とのストレスがなかったらもっと自分らしくいられるのに…」とティーンエージャーはいいます.私も含めて,ティーンエージャーの子をもつ親は,今あらためて,自分の価値観が絶対正しいと言いきれるのか,子どもといっしょに新しい価値観を作り上げる気がなぜないのか自分に問い正してみなければならないと思うのです.こんなことをステップのセミナーでいっしょに話しています.