■ 福島第一原発事故の教訓を取り入れて、過酷事故による高濃度放射性物質放出に備えて具備すべき安全設計面、防災対策面、被災時の補償等について国民が行政に要求する内容
福島第一原発事故で原発からの放射性物質の大量放出及び数々の被害が発生した。
この福島第一原発事故の対応時における原発事業者、政府、地元行政、医療従事者などの数々の課題が浮き彫りになってきたが、原発事業者や監督官庁、災害対策本部などの驚くほどお粗末な対応が明らかになった。 原発事業者の過酷事故に備えた準備・装備が如何に欠落していたかが露呈された。 また、国民の命・健康より事業者の利益を優先するために、津波の予想最高波高の見直し検討値が現在の設計高を超えたにも関わらず対応を躊躇し、また、アメリカでは同時多発テロ以降にテロに対しても多様な対応をとった安全性の強化が実施されてきたが、日本では検討もなされていないことなど安全性の向上のための対策を先延ばしにしてきた事実などがあり、このようなことが疎かにされていた中で、2011年3月11日の津波襲来に起因する事故対応の失敗が重なり、原発からの放射性物質の大量放出事故を拡大させ、私企業の情報の隠蔽体質の内在とともに事故における危険性の公表の遅延が起こり、また、事故時における避難誘導において放射性物質の拡散予測を小さく見誤る失策により、ますます住民・病人の健康を危険にさらさせ、避難先を変更させられたり、患者が置き去りにされたなど原発の存在自体問われる問題、国の指導の誤りが問われることに至ったのである。
福島原発事故はまだ収束しておらず、施設が損壊した状態で核燃料を仮設に構築された冷却系統で何とか冷却を維持できている状態であるのが実際のところである。 よって、この仮設の冷却システムが機能しなくなる自然的あるいは人為的な不測の事態が発生した場合には、更に最悪の放射性物質拡散の被害を拡大させる危険性をはらんでいる事は否定できないのである。
国は原発の安全基準を根本的に見直すと言い、新たな原子力の規制組織をつくり、原子力の新安全基準を策定するとし、その組織である規制委員会の委員長は、世界の最高レベルの安全水準とすると発言している。
国民は、日本の新安全基準が世界基準と比べてどの位にまで追いついたのかを知りたい。 政府が大多数の国民の反対を押し切り、なし崩し的に再稼動の許可を与え、大飯原発(3号、4号)は2012年に再稼動したが、今後、このようないい加減で危険極まりない政府の評価・判断・対処が実施されることがないことを訴える。 また、新たな規制組織がつくられて新たな原子力安全基準が策定された後に、見直しされた施設の安全に関わる法的基準内容を基に事業者の施設が適合しているかどうかを審査する際に、条項を審査対象からはずして先送りにされてはならないことを、筆者は、日本国を破滅に導かないために訴える。
以下に、今までに筆者が知りえた事項に基づいて、原発等の核燃料に関しての安全を確保する上で整備すべき内容、および、安全が損なわれて国民が被害を蒙った際の補償されるべき状態の内容を提示する。 尚、これは、必ずしも原発にかかわる要求のすべてが網羅されているものではないことを言及しておく。 原発の設置位置の選定に関する基本的な安全条件などについては、周辺環境における事故や災害などの悪い条件によって起因されることが予測される原発に対しての悪影響の要因が排除された設置場所であることは言及するまでも無い。 ここに示した内容は、福島第一原発事故で浮かび上がった項目を中心に列挙したものである。
原発依存のエネルギー政策は20年以内に終焉することになるが、核燃料を貯蔵する状態にある原発については、その新安全指針の規制内容をすべて満足する状態にする必要があると考える。
- 施設関連の安全設計及び防災対策関連について
- 新安全指針に掲げる過酷事故についての必要対策項目は、自主規制ではなく、刑事罰を設けた法的規制とする。
- 地盤の安全性の評価、安全性の確立:規制委員会が最高の安全指針と謳うのであれば、活断層の年代を問題にしたり、地滑りを対象外とするのではなく、断層の存在や地滑りが発生した地点付近に原発の重要施設を設置すること自体、危険であり、本来はそれらの地質形態が存在しない安定した地盤上に施設を建設することとすべし。果たして日本に利用可能な土地がどの程度残されているかについては筆者には理解できていない。
- 設計津波高の再検討:既往最大の津波の波高、既往最大の地振動に基づく推算値をもとに、それらの最大値を設定する。 内陸地において、歴史上の津波襲来痕跡の最大値となる評価高が、今後起こるであろうと推測されている海底地震により発生する津波予測高より小さい場合には、予測最大津波高と外力に対して施設の耐久性の確保及び浸水の防御ができること。
- 原子炉の構造の安全:地振動に対しての安全性は、既往最大加速度に基づく設計条件とし、また、周期の大小に関係なく安全が確保されること。 最新基準である最大加速度を適用した設計外力に対して、重要な構造物の耐震強度が確保される事。 また、地震時の加速度の考慮において、既往最大加速度値が、今後発生すると見られている地震規模における推算加速度値より小さい場合には、施設の構造設計及び耐震評価については、この大きな数値を与える推算加速度値を用いて構造計算時の安全評価を行う。
- 構造物の老朽化の検査の徹底:老朽化した圧力容器が急激な膨張から急激な冷却による収縮にいたる状態でも耐久性が維持できていることの保証がえられること。
- 地震による耐水性コンクリート構造物の亀裂等の発生により水密性が損傷することによる問題:底版コンクリートからの地下水の流入により、配電盤や非常用発電装置の湛水が危惧される。あるいは、使用済み核燃料の冷却用プールからの水漏れによる核燃料棒の冷却機能の損失が危惧される。このため、配電盤や非常用発電機は水漏れ等が発生しても湛水の影響を受けない箇所に設置すること。 地下への設置を禁ずる。 2階以上の階層に設置することし、安定・強固な構造箇所に設置すること。 また、使用済み核燃料の冷却用プールの水が奪われた場合には危機的な状況に至る可能性が大きいため、現在のコンクリート建屋の覆いのみによる構造体から、多重かつ閉鎖構造へ改造されること。
- 全電源喪失や冷却水の揚水及び給水の循環系が機能しなくなる過酷事故が同時に発生した場合においても、冷却システムを補填でき、長時間冷却を維持できること。 (2号、3号は3日の猶予があったにも関わらず、電源確保などが間に合わなかった。 この日数以上の非常用電力供給が維持できること。)
- 過酷事故により、格納容器の異常な温度上昇や蒸気圧力が異常に高まるなかで、手動操作で冷却水の注水操作が、高圧力のために弁の開閉が非常に困難になる。また、冷却水の注入が容易でない状態となった経験を受けて、如何に改善するかが問われる。
- 格納容器のサプレッション・チャンバーと呼ばれる冷却構造について、核燃料の事故で蒸気温度が上がり、円環内の水温が高温になり、また注水量が過大なために満水状態となるなどの場合に、果たして効果的に蒸気の冷却による減圧ができるか疑わしい。また、過酷事故時に圧力容器内や格納容器内への冷却水を注水することによる急激な圧力の変化の繰り返しにより、種々の接続管について管が損傷することが危惧される。 果たして構造物が損傷しなかったのか確認を要する。 問題があったなら施設の改造が要求される。
- 全電源が喪失し、冷却系ポンプの機能停止などが同時に発生した過酷事故を想定した対応マニュアルの整備及び訓練が法制度化されることが必要。
- 使用済み核燃料は、すべて格納容器と同種の閉鎖性容器に閉じ込めること。あるいは、山中または地中の閉鎖的構造に収めること。 それらの冷却水の系統は複数系統設置する。 また、これが機能不全に陥った場合に備えて、それを補填する施設・機器を原発近隣に格納する敷地を確保して準備・保管する。 尚、緊急時の運搬等に際しては、一民間事業者による対応ではなく、国家レベルで総力を挙げて対応できる体制とする。
- 万が一、原発において、核燃料のメルトダウンなどに伴う放射能漏れが発生し、高濃度の放射線量のため格納容器に人間が接近できない状況に陥った場合において、格納容器や配管からの水漏れなどが観測できるように監視カメラを配置する。 監視カメラの電源は別系統として小規模な電源で対応できる配線構造を設ける。
- 電源のみならず、冷却系との配管や弁が機能しなくなる、或いは破壊された場合など既設の冷却系が機能しなくなった際には、仮設の代替冷却系を構築する必要があり、放射能濃度の高い循環水を外部に排出することができず、貯留する必要が生じるが、福島第一原発事故の場合には、十分な貯留タンクの準備が無かったため、低濃度とはいえ、本来放出が規制されている状態の汚染水の貯蔵タンクから汚染水を海洋に放流させる事態が発生した。 この失敗を教訓にして貯留量の余裕を保有すべき。
- ベントの排気について、排気塔に至る管の弁の開閉状態の不備あるいは損傷、配管の断裂や損傷、あるいは、排気系統自体の設計上の問題などがあり、原子炉建屋に水素ガスなどが流出する形態となったと推測される。よって、これを改善し、排気ガスを確実に排気塔に誘導できることが保証されること、及び、並列して位置する他の原子炉建屋に排気ガスが流入することを確実に防止できることが要求される。更に、排気ガスの放射性物質の除去装置を設置し、外部に放射性物質が放出されないことを保証すること。
- 非常用復水器(IC:アイソレーションコンデンサー)は、原子炉の圧力が上昇した場合に、原子炉の蒸気を導いて水に戻し炉内の圧力を下げるための装置であり、1号に装備されていたが、原発過酷事故の際に、この非常用復水器が稼動していることを想定させる反応や計測結果が得られていない。 この稼動の信頼性が失われていることに対する検証が必要。 2号、3号に装備されていた原子炉隔離時冷却系(RCIC)は機能していたと推測されているので、装置の評価や設置のあり方を定めること。
- 原発の過酷事故に際しての対策会議及び指令内容の記録、避難管理、安全諸対策、被災補償などについて
- 環境放射能の観測:通常時から原発周辺の環境放射能の核種と放射能レベルを記録すること。 通常電源が停止した場合でも観測が継続され、データ送信を継続できる装置を整備すること。 原発事故時に周辺の放射性汚染物質の拡散状況を把握するため、更に緊急観測をとれる体制を整備すること。
- 災害対策本部及び原発事業者の事故対応時の会議及び指令等の映像・音声記録をとること。 原発事故の検証時には、原発事業者、政府の両者とも、事故の検証委員会に記録の元のデータを加工せずに提出することを法制化する。
- 政府は、原発事故の状態が把握できていない場合には、事態が掌握できない宣言をすること。
- 原発等に関わる原子力災害において、現場の対応を優先させ官邸の関与を抑制させる決定を国会で行ったが、営利を目的とした民間事業者が己の所有する施設に対して、事故対応時に民間事業者の利益を優先させた対応作業を実施することは企業論理として明白である。 しかし、この是非について果たして的確に規制させることができるのか疑問が生じる。 過酷事故の収束策である最善策を命令する権限に関して、現在、規制委員会が完全に行使できる法的立場に位置づけられていない点に疑問があり、民間事業者任せであった福島原発事故対応作業の二の舞になることが容易に推測できる。 筆者は、今では原発を民間企業に委ねて運営してきたこと自体が失策であったと確信しており、種々の原発事故対応を国家レベルの(仮称)災害防衛隊を組織して対応することが適当と考える。 常時防災訓練を行い、課題を解消していくことが必要であろう。
- 福島第一原発事故において、以下のような経過報告がある(詳細は省略)。 1号に装備されていた非常用復水器(IC)が機能できていなかったと評価されている。 最初に建屋で爆発を起こした1号は、津波被災後1時間半程度で核燃料が露出をはじめ、津波被災後4時間半程度で核燃料の大部分が圧力容器のそこに溶け落ちた。 一方、2号原発は、原子炉隔離時冷却系(RCIC)が、当初設計では8時間程度の稼動を想定しているものであったが、13日の13時25分頃まで稼動して停止したと見られている。しかし、この日までに作業部隊によるバッテリー電源などにより事態を鎮圧する対応が間に合っておらず、核燃料のメルトダウン及び高濃度放射性物質放出、高濃度放射性汚染水が海洋に流出するに至る。 3号では、RCICは19時間程度稼動していたことが推測される。 これらの事実で、原子炉の余熱による事態の深刻さが進展する速さから判断して、周辺住民の生命を守る見地から、筆者は、全電源喪失から1時間以内に電源回復がなされない場合には、即座に住民避難措置を講じるべきであると考える。( (注意)福島第一原発 沸騰水型軽水炉:BWR マークI型において、稼動時の事故の場合の教訓より。他の型や条件については全電源喪失時の状況を推算する必要あり。)
3月11日 14時46分 地震発生
3月11日 15時37分 1号の全電源喪失 、15時42分 東京電力が原災法第10条通報
3月11日 17時頃 1号の核燃料露出
3月11日 18時頃 1号の核燃料損傷始まる
3月11日 、19時3分 政府が原子力緊急事態宣言
3月11日 20時頃 1号の核燃料の大部分が圧力容器の底に溶け落ちる
3月11日 20時50分 半径2km圏内の住民避難指示
3月11日 21時23分 半径3km圏内の住民避難指示
3月12日 早朝 半径10km圏内の住民避難指示
3月12日 15時36分 1号の原子炉建屋が爆発
3月12日 夕方 半径20km圏内の住民避難指示
3月14日、15日 3号、2号、4号の原子炉建屋や圧力抑制室付近と推測される部分において 水素爆発と見られる爆発
4月22日 20[mSv(ミリシーベルト)/年]の空間線量が予想される区域の住民避難指示
- 冷却系機能が停止している時間が1時間に及んだ場合、あるいは及ぶと想定される事態に至った場合には、発電事業者から政府への原子力災害の非常事態宣言とともに、周辺住民への事態の周知(帰還できない可能性がある条件での避難となること;福島の事故では住民にその旨が知らされていなかった)及び強制避難措置を即座にとること。 停電と電話回線が不通状態においてすべての住民の避難誘導ができること。(福島原発事故の場合には、周辺住民のすべてに避難勧告が伝わっていなかったことが検証されている)
- 避難計画:要介護者のための特別な搬送手段及び生命を維持する医療機器の整備。 停電時であっても可能な避難時の交通管制体制の確立。避難が必要となった場合においては気象状況及び放射性物質の線量や拡散状態の情報を逐次入手できること、且つこれを活用した効果的な避難誘導が実施される仕組みが作られるべきである。気象環境情況や汚染物質の情報、避難路となる箇所の交通障害情報や道路渋滞情報、避難者の数や要救護者の病歴や避難先の情報・医療環境の詳細情報などを総合的に把握し、交通管制を行えるシステムを整備すること。 避難計画の30kmを超える場合にも対応できるシステム内容とすること。
- 避難先の受け入れ態勢の整備:避難受け入れ対象者の健康状態・特異体質の情報、医療情報、薬剤服用情報、要介護度などの情報が把握できること。
- 食品類の安全確認:食品衛生法の暫定規制値を受け付けない国民のために、食品の放射性物質の検査数値を公表すること。 また、放射性物質が拡散した地域の産物について、食品材料の放射能汚染濃度を計測できるような十分な検査体制のみならず、広く日本国内の住民が自ら検査を実施できる機器設備や検査方法を整備すること。
- 原発事故による被害補償:1年間の積算線量が2万マイクロシ−ベルト(20ミリシーベルト)に達する恐れがある場合、居住制限が設定されるのであれば、被害者の中には居住制限が1年以内に解除される見通しが立たない場合には、土地家屋などを放棄して他所で生活する選択を採るものもいる。 これを可能にするため、即座に適正な補償を行うべきことを法制化する。 不動産の100%の全額補償、移転費、生活支援費、精神的被害に対する補償、その他を含め補償が完全に保証されることを定める。
また、生活の安全を考慮すると、成人は放射線許容被爆限度を1(mSv)以下の被爆限度となる環境状態が維持できるように影響を及ぼす周辺環境の除染を行い、安全性が担保されることが絶対条件である。 「居住制限区域」のみならず、この区域外の広範囲に亘って放射線量が放射線許容被爆限度1(mSv)を超える対象となる住民に対して、それまでに必要な関連するすべての経費などの補償が確立されなければならない。
- 複数の固定電源(通常時、非常時を問わず)及び冷却用ポンプ類が同時に機能不全に陥った場合に、それを補完する電源を短時間に搬入でき、冷却用の海水を揚水するポンプや循環ポンプの代替ポンプを搬入できる体制を確立し、損傷部品類の搬入ができる体制、あるいは、代替の冷却システムを擁立できること。
- 万が一、過酷事故が発生して避難宣告が発令されたとき、要介護者・病床者を避難させるための車両を観光バス会社の普通観光バスに求めることになれば、避難計画が場当たり的であり、疎かにされた対処になるものであり、福島原発事故の避難の失敗の二の舞になる。 要介護者のための医療器具・機器を装備した車両その他準備をしておくことが必要となる。
- 原子力施設の核燃料等に起因する過酷事故による高濃度の放射性物質の放出の際に、避難計画として、行政で30km圏を検討していることを筆者は懸念している。 30kmの選定根拠づけが困難と推測する。 非常識もはなはだしいと考えている。 もし万が一、30km圏を限定した避難を掲げるのであれば、更に30km圏外に高濃度の放射性物質が拡散する事態に至った場合には、30km圏外にいる居住者のみならず、その区域にいる人間のすべてに放射性物質の危険性が及ぶことや即時避難の必要性が伝わらない場合(TV、ラジオ、電話、広報車等による案内を行ったとしても伝わらない場合)に、彼らは30km圏外であれば全く危険性を意識することなく、仕事・遊び・生活の区別なく、屋外で長時間の高濃度の放射性物質にさらされる危険性がある。 また、ちょうど被爆した食料品を除染することなく食し体内に取り込む可能性を否定できないのである。 このような事態に陥ってから、また、行政者が想定外であったと言い訳できないように、最初から、原子力施設の過酷事故より放出される多量の放射性物質による最悪の事態を想定し、広範囲にその危険の周知とその危険を回避する準備を一般国民にも知らせておくことを要求する。 これらの諸状況を考慮すると、実質、政府の瑕疵が問われることになる。
- 事故の際には一民間企業の原発事故対応では制御できない事態に発展する可能性が非常に高い事実が明らかになった以上、原子力施設の核燃料等に関連する維持管理や非常事態に対応するために国直属の専門部隊を組織し、私企業管理の施設から国管理の施設として緊急事態に備えることが絶対条件となる。
- 核関連施設が異常を来たした場合に、1時間以内に装備、器具、交換用部品などを搬入できることが求められるとし、核関連施設への搬入時間などを満足できる保管拠点の整備や搬入のための輸送車両・航空機などを整備し、輸送システムを確立すること。
原発を含めた原子力施設に関わる新安全基準が策定され、万が一、原発稼動の審査が行われることになったと仮定しても、20年以内を限度とすることを国民は訴える。 そして20年以内を限度とし、原発の耐用年数を40年として廃炉とする既定方針を変更せず、その条件の下で稼動を許可できるかについて審査する場合においては、上記の内容の整備が完成され、安全性と補償の確約がなされない限り認可申請が許可されてはならない。
自然災害、人為的ミスによる種々の機能停止が複合した事故、悪意のある破壊活動により全電源やポンプや配管等の同時損壊による原発を安全に維持する機能が停止した事態が、万が一発生したとき、安全対策の整備が完成していないので完成するまで待ってくれと頼んでも、どうにも止まらない! 原子力関連施設の安全水準を見直して高め、基準書の内容を改めたと仮定して、もし、その施設やその他安全対応を補完する機器設備の設置や避難計画策定と避難時に必要とされる医療器具、設備、体制の整備なども含め防災対策が先送りされるなら、原子力行政は実質、意味を持たず、福島事故と同じ過ちを犯すことになる。 原発事故の教訓が生かされないことになる。 このような同じ過ちとなる認可など決して許されてはならないのです。 政治判断という言葉で処理されてしまうことが起こってはならない。 日本は、私欲に走る経済界と献金に左右される政治屋と将来の権益を夢見る官僚の思惑だけで、将来の日本国の進路が決定されてはならない。
|