■ 自衛隊の海外派遣の恒久法を検討・立法化に歩み出そうとする危ない日本
日本国憲法では「戦争放棄」を前面に掲げており、また、憲法条文の本来の内容趣旨からみると、交戦権を認められていない日本の自衛隊。 その自衛隊の部隊が海外の紛争地域における派遣任務について、万が一、反抗勢力による武力行使を防御するために武力による交戦状態に陥った場合、それは、緊急的な自己防衛であり、適正で妥当な対応であると説明されるであろうと思われるが、国外の任意の国において日本軍による武力行使が行われることには変わりがなく、憲法違反であることは疑う余地は無い。
アメリカという大国の圧力に押し流されるだけの国連決議、それににもとづく治安維持活動や人道支援活動への、日本の軍隊としての貢献であるが、日本軍が海外で活動するに際しては、日本国憲法の条文での制約があり、また、自衛軍の位置づけや武力行使についての普遍的な国民的承認が得られていない状況です。 それにもかかわらず、国連決議があれば、国際貢献といって付和雷同的に、長いものには巻かれろ的に、いつでも軍隊を戦闘地域に送り込まなければならないのでしょうか。 日本の内なる事情をさておき、これを優先させないといけないのでしょうか。
それとも、日本は主権国家としての独立性と法秩序を重んじ、国民の意思として武器を保有した日本の自衛隊を海外に派遣することの違憲性、そして、武力交戦の危険性をもたらすことが明白であるから派遣させないという選択をとることができないのでしょうか。 日本の選択が求められる。
アメリカ政府は、日本に「フラッグを示せ」と詰め寄る。 敵側につくのか、それとも、同盟軍側につくのか、どちらなのだ? 中立は許さない。 どちらを選択するのか。 このような具合です。
これに対し、日本政府は、アメリカに対して日本の不参加を決して主張しないのです。 日本の国民の多くは、日本の自衛のための軍隊と称する軍隊を国外の戦闘地域に関わる任務(後方支援も該当)にあたらせる場合、小規模で威力の小さい兵器であってもこれを装備して任務に当たらせることの不適正さを理解しているのです。 しかし、政治家は外圧に屈して、すぐに新たな法律を成立させて唯々諾々と応じてしまう。
そして、次は自衛隊の海外派遣の恒久法を持ち出してくる。 しかし、自衛隊の海外派遣の恒久法について議論するその前に、憲法九条の現行内容を改悪することが先決であることは自明の理である。
もし、現行の日本国憲法を改悪しないで、現憲法が有効な状況において、なし崩し的に自衛隊の海外派遣の恒久法を立法化する場合には、その行為は、民主主義の国民主権の独立国家であり、法治国家としての日本を否定することになる。 もし、現状憲法が有効な状況で、恒久法の立法化を成立させる論理・手順がまかり通るのであれば、憲法・法律は、政治家や法律家の懐を肥やし、単に政治家を権威づける都合の良い道具でしかないといえる。 つまり、規範となる根本原則としての憲法の普遍的意味は失われ、名ばかりのものとなり、あいまいさ故に憲法違反であっても財界にコントロールされる政治家集団の数の権力の行使によって、新たな法律の成立は可能で、かつ有効となるからです。 この恒久法の成立は、官邸が主張する国連平和維持活動(PKO)協力法では対処できない事態に対して自衛隊を海外に派遣するだけであるという言葉だけで済まされるような単純な問題ではないのです。
日本政府が、臆面もなく平気でこのような論理を押し通すのであれば、それは権力の濫用と言わざるを得ないのです。 その時、政府にたいする国民の不信の念は一層強まるのです。 歴史に見るように、愚かな権力に翻弄される状況を打破するためには、究極はイスラムの聖戦(イスラムの神が支配する社会への西洋型の侵略に対する自衛のための戦争)のイデオロギーにも通じる武力的な手段を用いた超国家主義の思想へと発展してきた歴史があります。 そして、更に発展、超越し、ついには、社会秩序の混乱を引き起こしているのです。
■ 人道支援活動として自衛隊を海外の非戦闘地域に派遣する場合には、いかなる兵器も要しません。
護身用の銃器も不要です。
現行憲法下において、日本の自衛隊を海外に派遣する場合には、その際、武器を保有しないで派遣してください。 もし、攻撃を受けた場合には、交戦できないので、ただ逃げて回避してください。 これができるのであれば、軍隊を派遣することは可能となるでしょう。
非戦闘地域や後方支援活動の領域といっても、国連の安全保障会議でとりあげられる地域や領域は、戦争終結宣言が出されていても、確実に戦闘地域であり、その紛争による社会の混乱や人権を無視した非道な行為を鎮圧するために多国籍で構成される有志軍の部隊が送り込まれて任務についているのです。
紛争国で、多国籍軍に反抗する武装勢力は戦闘行為を行っているのであり、反抗勢力側から見ると、武器を有した軍隊であれば、たとえ日本の部隊が、「私たちは日本の自衛隊です。日本は交戦しません」と掲げていても、おそらく他国の部隊と区別しないと思います。 攻撃の的になるかもしれないのです。
ですから、武器を有しない日本の自衛隊は、間違っても軍服を着用できないのです。 しかし、軍服を着用していなくとも攻撃される危険が伴います。
それならば、紛争国でも武器を有した自衛隊が有効に活動できるように、自衛隊の安全を確保するため武力行使による交戦を認め、効果のある国際貢献に寄与できるようすればよいのです。 そのためには、まず、現日本国憲法の改悪から着手し、次に自衛隊法を改悪し、自衛軍の保持や自衛のための武力行使および国際貢献としての海外派兵時の交戦権をきちっと明確に位置づけなければなりません。
そして、対外的に、日本が憲法を改悪し、「戦争放棄」という条項を撤回した旨、公表しなければなりません。 そして、日本は敗戦国からの脱皮をはかり、アメリカ、イギリスとともに、世界の警察へと生まれ変わるということを率先して行動に示す道を歩むのです。
武器製造産業は、世界の紛争には協力的です。 兵器輸出国は国をあげて兵器装備の売り込みを行っています。 世界の警察の任務につくことは、兵器製造産業に利益をもたらすことになるのですよ。
日本も、兵器製造産業、兵器製造国の利益のために軍隊が武器を保有しているといえるのですよ。 しかし日本は、交戦できないので、役に立たない武器を使って戦争ごっこの練習をするだけなのです。 いかに日本が愚かであるかわかるでしょう。
■ 現日本国憲法および武器を有した自衛隊を海外派遣させるために必要となる日本国憲法 第二章 第九条の<改悪試案>について
国連決議による日本の国際貢献に対してアメリカの要請を受けて共に参加する場合に、武器を保持した自衛隊を海外に派遣するための憲法の改悪について先ず示します。
以下に、日本国憲法 第二章 第九条のみ変更した<改悪試案>および比較のための現日本国憲法を示します。 尚、憲法改悪に伴う自衛隊法の改悪試案は省略します。 このような憲法条文内容に変われば、自衛隊員の身の安全を自ら守ることを可能にする武器装備の保有の妥当性と武力攻撃を受けた場合には武力をもって交戦できる権利の根拠が得られたことになります。
尚、このように書く私は、決して憲法改悪の賛成者ではありません。
◆現日本国憲法
第二章 戦争の放棄
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。 国の交戦権は、これを認めない。
【 (参考 英文表現) CHAPTER II. RENUNCIATION OF WAR
ARTICLE 9. Aspiring sincerely to an international peace based on justice and order, the Japanese people forever renounce war as a sovereign right of the nation and the threat or use of force as means of settling international disputes.
In order to accomplish the aim of the preceding paragraph, land, sea, and air forces, as well as other war potential, will never be maintained. The right of belligerency of the state will not be recognized.
】
◆日本国憲法 第二章 第九条 <改悪試案>
日本国民は、正義を重んじ、国際平和を希求し、日本国の繁栄と全地球的な人類の繁栄と存続を切望する観点から、かけがえの無い地球の環境を破壊する戦争を憎み、国際紛争を解決する手段としての武力行使を抑制し、平和的解決を目指すものである。 しかし、不幸にして平和的解決の道が断たれ、回避不可能な他国による武力攻撃やテロ攻撃によって日本国と日本国民の安全が著しく損なわれる脅威が発生した場合には、正義と国際的な判断基準あるいは承認のもとに秩序の維持回復を目的とした防衛のための交戦権を行使できる。
(自衛軍の保持および任務)
- 第九条の二 他国からの攻撃およびテロ攻撃から我が国の平和と独立並びに国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮権者とする自衛軍を保持する。
- 自衛軍の任務活動は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。
- 自衛軍は、専守防衛を任務として従事するが、第一項の目的を達成するため、他国あるいはテロ集団からの攻撃を回避する最後的手段として、この場合の効果的かつ効率的な先制攻撃を認める。
- 自衛軍は、国際的な安全保障に貢献するため、国際的に協調して行われる活動及び緊急事態における当該国の秩序を維持し、又は当該国の国民の生命若しくは自由を守る活動への参画を行うことができる。 この国際的な治安維持活動においては国際紛争を解決する手段としての武力行使を伴った活動を行うことを認める。
- 前二項に定めるもののほか、自衛軍の組織及び統制に関する事項は、法律で定める。
日本の選択。 日本の将来を左右する岐路に立つ私たち国民の選択なのです。
地球の歴史の時間軸と変動から見れば、日本人や日本国の存在など取るに足らない些細なことでしょう。 政府が勝手に決定し、自衛隊が勝手に国外であらゆる武器の威力を試すことになって、戦闘当事国が破壊されようが消滅しようが単なる記録としか残らないでしょう。
国民が何もしないのも選択肢の一つ。 国民が一致団結し暴動を起こしてやめさせるのも選択肢の一つ。 アメリカがイラク派兵で巨費を投じて財政赤字で弱体化してきたように、また、北朝鮮が人民の生活が成り立っていないのに恐らく使用することが無い兵器・弾薬や軍隊に莫大な金を投じているように、それらと同じように、日本が国民の生活が成り立たなくなりつつある中で、政府が高額な艦船、戦闘機を配備し、あるいは兵器を装備することや弾薬などに金を捨てることなどを平気でやらせるのも国民の選択肢の一つです。 国民の総意に反して、これらを止められない政治状態にしておくのも言い訳の一つですから。 いつかは日本国が滅びるかもしれないですし、人間の文明も滅びるかもしれないですから・・・。
日本国民の人権を守るため、日本の真の独立を勝ち取り、アメリカの奴隷からの開放を目指すため、日米安保条約解約。
日本は、日本国民が無視され続けている不平等の日米安保条約を解約しなければならない。 日本国民が戦わねば、日本の夜明けは訪れない。
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