夜景を見に行く 〜香港観光編その7

 管理人には、香港といえばまず真っ先に思い出す場所がある。それは尖沙咀のスターフェリー乗り場のすぐ横、香港文化中心の前辺り、海に面した二階建ての遊歩道の二階部分である。ここからの眺めが好きで、バックパッカー時代は、昼間は、行きかう船を眼で追いつつ、潮風に吹かれて過ごし、夜は毎晩、ベンチに腰を下ろして、缶ビールを飲みながらひとりぼっちで何時間も香港島の夜景を眺めていた。
 今回の旅行でも、香港に到着したらすぐにこの遊歩道の二階へ行こうと思い、ホテルに着いて荷物を置くやいなや、「つかれた」と言う管理人妻を引き連れ、まず向かったのは重慶大厦で、奥の両替屋で両替をすませてから、海とビルを見に行ったのであった。

尖沙咀から香港島を望む

 しばらく対岸の景色を眺めていたのだが、ふとこちら側に眼をやると、彌敦道が海に突き当たった辺り、九龍半島の先端部分の海沿いに遊歩道のようなものがあることに気づいた。人も歩いているようなので我々も行ってみた。
 それは、海上にせり出すようにして作りつけられた遊歩道で、星光大道という名がつけられていた。見晴らしは二階建て遊歩道からのほうがいいが、ここからだと香港島が正面に見えるので、夜になってから夜景を見に来ることにした。

香港島の夜景

 夜景は確かにきれいなのだが、いくつものビルからレーザー光線が照射されていて、それがコンサート会場のようにチカチカ動くものだから見ていて落ち着かない。演出過剰だ。香港らしいと言ってしまえばそれまでだが、ここまでくるとやりすぎなんじゃ…、と思っていると、レーザー光線がすべてぴたりと消えた。同時にそれまで大音量でかかっていた音楽もやんだ。そして、夜景を眺めていた観光客がぞろぞろと帰りだした。どうやら音と光のショーのようなものをやっていたようだ。その後は、いつものただの夜景にもどりました。

レーザー光線照射中。写真ではよくわ
からないが、実際はかなりうざいです。

 夜景というと遠くから眺めたものばかりを思い浮かべるが、香港では街中もきれいである。看板が路上にせり出した路地を夜に散歩するのは楽しい。

夜の尖沙咀 路地裏のジューススタンド

 さて、香港で夜景といえばいわゆる「100万ドルの夜景」である。これはヴィクトリア・ピークから見下ろした夜景のことを指すのは知っているが、なかなか見に行くことができないでいた。なにせヴィクトリア・ピークへ行くには、フェリーに乗ってバスに乗ってトラムに乗らなくてはたどり着かないわけで、さらに、夜景というからには夜に行かなければ見れないわけで、夕食をたらふく食べて、しかも酔っ払ってしまうと、とてもそこまで行く気にはならず、結局、手近の尖沙咀から見る夜景ですましてしまうことになる。
 そういう正当な理由で、管理人はバックパッカー時代に1ヵ月ほど香港にいたのだが、一度も100万ドルの夜景を見ることはなかった。今回も、根本的に怠惰な我々は、初日、二日目とヴィクトリア・ピーク行きを断念してきたのだが、最後の夜になって、やはりせっかくだしなんとしても行こうということに決定した。ここが短期旅行の強みだ。バックパッカーなら「いつか行こう」とか「次に来た時に行こう」とか思いつつ行かずじまいになってしまうものだ。しかし、今の我々にはこの機会を逃すともう次はないかもしれないという切迫感がある。だが、夕食後に行こうとするとこの二日間と同じ轍を踏んでしまう恐れが強いので、慎重な我々は、絶対確実なヴィクトリア・ピーク到達を目指して、食前に行くことにした。

 そんなこんなで行ってきました、ヴィクトリア・ピーク。なにもない山の頂上から夜景を見下ろすところを漠然と想像していたが、やはりというかさすがというかしっかり観光スポットとして整備されていました。で、肝心の夜景のほうですが、見下ろすよりも見上げるほうがずっときれいであるということがわかったのでありました。

100万ドル未満の夕景 これが100万ドルの夜景

 香港島から九龍半島へもどるのに、少し寒かったが地下鉄はつかわず、スターフェリーに乗って夜景を眺めつつ帰った。「寒い寒い」と文句を言っていた管理人妻も、
 「やっぱりこっちから見るほうがずっときれいだね」
と言っていました。

香港島のスターフェリー乗り場より



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