3 、 釈 尊 の 本 意 を 経 文 か ら 探 究 す る 

 

 

   法 華 経 ( 正 法 ) を 謗 ず る 罪 − 人 間 編 − 

 

かりに人間に生まれてきたとしたら、謗法の罪による現世での果報(悪因悪果)は、若し人と為ることを得ては「諸根暗鈍」「盲聾背傴」「人信受せじ」「貪窮下賤」「多病」「所得忘失」「病を治せば他の疾を増し」「窃盗」「難処に生まれ」「狂聾心乱」「永く法を聞かじ」「諸根不具」「貪窮諸衰」「垢穢不浄」「瞋にを増益」「婬欲熾盛」等々絶え間ない苦悩の人生を送る事になります。

特に「斯の如き罪人は常に難処に生まれ狂聾心乱にして永く法を聞かじ常に地獄に処すること園観に遊ぶが如く」の一文を見て、以前本で読んだ“子ども兵”のことが思い浮かびました。

それはコロンビア、レバノン、リベリア、カシミ−ル、コソボ、シエラレオネ、スリランカ、ス−ダン、ソマリア、ルワンダ、タンザニア、イラク、イラン、アフガニスタン、カンボジア、東ティモ−ル、インド、インドネシア、ラオス、ミャンマ−、ネパ−ル、パキスタン、パプアニュ−ギニア、フィリピン、スリランカ、ソロモン諸島等々の国々に存在する18歳未満の兵士のことです。

極貧によって絶望し社会から締め出された子どもたちは、闇の経済や組織犯罪、そして武力紛争の担い手の大規模な予備軍となります。

誘拐または拉致や募集によって子どもたちは兵士に仕立て上げられていきます。

子ども兵は少年とは限らず、少女の兵士もおり、少女兵だけの隊も存在します。

子ども兵は簡単なプロセス(教育)で勇敢で有益な兵士になります。質問もぜず素直に指示にしたがい、命の重みが分からず恐怖が少ないので戦闘はなんでもやれます。

被害者や目撃者がよく口にしたのは、「子どものほうが大人よりもこわい!」ということでした。しかも安価で扱いやすいので、極貧国の紛争地帯では子ども達の誘拐や拉致が頻繁に起きて、兵士に仕立て上げられていきます。

そして子ども達は生きながらの地獄を味わうのです。

以下「子ども兵の戦争」(P・W・シンガ−著/NHK出版)より抜粋

 

子 ど も 兵 の 戦 争 【「子ども兵の戦争」(P・W・シンガ−著/NHK出版)より】

 

○子どもたちは11歳か12歳で徴集するほうがいい。(民兵組織最高司令官)

○子どもたちは最高かつ最も勇敢な兵士になる。子どもだからと甘くみるな。彼らはわれわれ大人以上に戦える。ただ撤退するということが彼らにはなかなかできないのだ。(リベリアの政府系民兵組織指揮官)

○武装組織から仲間になれって言われたけれど、いやだって言った。そしたら、弟を殺された。だから仲間になった。(7歳)

○ある晩、入り口で見張りをしていたら、誰か連れてこられた。子どもで、覆面をされてて、「反政府勢力だ、敵だ、殺せ」って。ぼくは言われたとおりにした。その場で。ぼくのナイフで。そのあとは、ひと晩じゅう眠れなかった。(10歳)

○やつらはつかまえた人間を連れてくる・・・・・訓練を受けさせるために。指揮官からお前がやれと言われた。ショックだったしぞっとした。みんなの前でやらされた。50人全員の目の前で・・・・・。頭を撃たされた。ぼくは震えてた。殺される人たちの中には、泣き叫ぶ人もいた。指揮官は「どうやって人を殺すか覚えるんだぞ」って言った。(15歳)

○友だちのユアニタが、困ったことになって・・・・・。兵士になる前からずっと友だちで、テントも同じだった。「友だちでも関係ない。彼女はミスをした、殺さなきゃならない」って指揮官は言った。目を閉じて撃ったけど、当たらなくて。だからもう一度撃った。墓地はすぐそばだった。埋めるのも土をかけるのも私がやらされた。(17歳)

○二度目のほうが簡単さ。どうでもよくなるんだ。(15歳)

○手足を切り落とさせられた。ぼくたちは短剣と斧と大きな丸太を持ってた。村人たちを呼び出して一列に並ばせた。(被害者たちに)長い手がいいか短い手がいいか(手首で切るかひじで切るか)訊くんだ。長い手のほうは短い手とは別の袋に入れる。袋が切り落とした手でいっぱいになったら自動的に昇進する。いろんな階級にね。(16歳)

○ひとりが逃げようとしたけど、つかまった。彼は両手を縛られ、一緒に誘拐されたぼくたち新人が、彼を棒で殺せと命じられた。ぼくは棒に触った。彼を前から知っていた。同じ村の子だった。殺すのは嫌だっていったら、あいつら、ぼくを殺すって言った。銃を向けられて、殺すしかなかった。その子がぼくに訊くんだ。「なぜそんなことを?」って。しかたないんだって言った。殺した後で、ぼくたちはその子の血を腕に塗らされた。めまいがした。気持ち悪かった。こうすれば死を恐れなくなる。そして逃げようとしなくなるって言われた。(15歳)

○彼らはわたしを選んで茂みに連れていきあるメンバ−の妻になれって言われた。「言うとおりにしろ、でないと殺す」って。それでも拒もうとしたら相手は本当に怒ってわたしの頭にナイフで切りつけた。どうしようもなくて、ひどく出血して、それで初めてセックスをしたの。14歳で。生きるか死ぬかだったから。(16歳)

○カラシニコフ銃の弾丸は秒速800メ−トルで飛びます。聖戦士が3200メ−トル先にいるロシア人の頭部を狙う場合、弾丸がロシア人の額に命中するまでに何秒かかりますか。(アフガニスタンの4年生の教科書に載っている文章問題)

 

法華経で説かれた「常に難処に生まれ・・・常に地獄に処する」とは、まさにこうした状況を言うのではないでしょうか。

現在世界の総人口の半数に当たる30億人が、一日2ドル以下で生活しています。

自界叛逆の難(内乱)またはその危険が高い国に暮らす人は10億人を超えています。

13億人を超える人々が貧困状態にあり、6億人が極貧状態と考えられています。

教育面では読み書きが出来ない成人は9億人を超えます。

農村地帯に住んでいるにもかかわらず、土地が無い人が10億人を超え、また土地があっても、4億人あまりは劣悪でやせた土地に暮らしています。

さらに10億人が都市部のスラムに住んでいます。

途上国では13億人あまりが水に不自由しています。また8億人を超える人々が食糧不足に直面し、5億人が慢性的な栄養失調に陥っています。

そしてこうした生活水準で暮らす人たちの数は、将来的にも悪化が予想されています。

そうした中で世界各地で多くの子どもたちが、想像を絶するような絶望的な状況に置かれているのです。

日本という国は世界的に見れば、稀な程に恵まれているのです。

 

 

常 に 難 処 に 生 ま れ 【「子ども兵の戦争」(P・W・シンガ−著/NHK出版)より

 

○一日2ドル以下で生活している人→世界の総人口の半数に当たる30億人

○内戦もしくはその危険が高い国に暮らす人→10億人

○貧困状態の人→13億人を超える○極貧状態の人→6億人

○読み書きが出来ない成人→9億人○農村地帯に住んでいるにもかかわらず土地が無い人→10億人を超える

○土地があっても劣悪でやせた土地に暮らしている人→4億人

○都市部のスラムに住んでいる人→10億人

○水に不自由している人→13億人

○食糧不足の人→8億人を超える

○慢性的な栄養失調の人→5億人

○一日一ドル未満で生活している若者→世界の若者の4分の1

○路上生活をしている子ども→2億5000万人

○自分や家族を養うために働いている子ども→2億1100万人

○一度も学校へ行った事が無い子ども→1億1500万人

 

現象面を見れば、先進国と発展途上国との貧富の二極化、経済格差等が原因としてあげられますが、そうした国に出生した因縁という点でさらにもう一歩踏み込んで考えていったとき、子ども兵を含めたこうした“難処”での暮らしは、過去世において正法を謗ずる罪を原因とした現世の果報であるという、因果の理が厳然と働いていると考えられるのです。