
■西釣丸板長風三枚下ろし
それほど大きくない30cm前後の魚を三枚に下ろすとき、大名下ろしをすると下ろした身が薄くなり、中骨に
ついた身が何となく勿体無い。そこで、中骨に残る身を最小限にする我流三枚下ろしの手順を紹介します。多分、
同じ手順で下ろしている方々も多いのではないかと思います。
ウロコ、頭、内臓を丁寧に取り去って、水洗後キッチンペーパーでしっかり水切りします。先ずは頭部の
背中から中骨に当たるまで包丁を入れます。包丁の動きの基本は「刃を引く」ことです。

包丁への力はまな板に直角の方向。まな板に身を押さえつけるようにして、刃を手前に引き寄せながら中骨に
当たるまで切り進めます。次に、同じ側の腹側から中骨に当たるまで同じ要領で切り進めますが、片身が骨から
外れてしまわないようにします。

次に身を天地ひっくり返して、反対側の腹から同じ要領で刃を入れて切り進みます。腹骨に当たるところまで
切り進めたらキッチンバサミの先端で中骨の際から腹骨を切っていきます。包丁で切ってもかまいませんが、
包丁の刃の鈍化を防ぐ意味でキッチンバサミに頼った方が良いと感じます。
腹骨と中骨を全部切ったら、同じ方向に刃を引いて、また引いて背の端まで切り進みます。背の皮でつながった
開きとなります。背の皮を包丁またはキッチンバサミで切り、片身が離れます。

もう片方の身は、初めに背側と腹側のから中骨付近まで包丁を入れていますので、写真のように腹骨を
切ってゆけば、あとは軽く中骨を持ち上げながら中骨に沿って包丁を軽く当てるだけで、もう一方の片身から
中骨が外れます。次に腹骨をすき取って、3枚下ろし完了となります。

刺身や切り身にする場合は、更に背身と腹身の間の小骨を血合いごと切り取ります。

更に皮を引いて5枚下ろし完了となります。まな板と皮の間が水でぬれていると皮が引きにくいので、しっかり
水切りし、包丁はまな板と直角方向にしっかり押さえ、刃の進むほうには殆ど力を加えません。刃を十分に
往復運動させて、刃が自然に進むようにします。下拵え完了です。

チダイより少し身の厚いアカイサキも殆ど同様に5枚に下ろします。先ずは片側の背身から中骨まで包丁を
入れます。

中骨まで包丁が届いたら、今度は腹側から中骨まで。
腹骨はキッチンバサミの先端を巧く使って、包丁刃の刃こぼれを守ります。アカイサキは煮ても焼いても皮に
独特の旨味が有って美味。煮魚や味噌汁の場合は取り去った中骨とかつお節を併せてしっかり出汁をとった後、
骨を完全に取り去った身を入れます。