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〜家庭でできる温熱療法
「がんの住みにくい体内環境」をつくる
「がんはどのようなところ、どのような環境で増殖するのかという視点でみると、『免疫力の低下』しているところで発生し、『低体温、栄養不足、酸素不足の状態』で増殖する」(「癌・温熱療法の科学」小林常雄)
「低体温、酸素不足、循環不全、冷え性」が、がんを発生させたり増殖させたりする環境となるのであれば、がん治療や予防において、これらに対する対策が非常に重要だということになります。遠赤外線の多様な働きを知ると、遠赤サウナはこれらの問題を一挙に解決してくれる理想的な家庭療法だということがわかります。
病院の温熱療法に近い状態で再発予防ができ、また通常のがん治療を補完できる「家庭でできる温熱療法」です。遠赤サウナを使ったがんの本格的な温熱療法を行う病院もでてきました。
(『がんに効く遠赤外線療法への確信』横山正義、かんき出版)
わたしは退院後、家庭用の遠赤外線サウナを購入し、再発防止のために二十年以上愛用してきました。遠赤サウナは医学的効能が分ってくると単なる健康器具ではなく、がんの治療や心臓病の治療に活用できる治療器なのです。
使いこなすためには、まずその良さ・効能を十分に理解することが大切です。
遠赤外線の一石10鳥の多様な働き
では、遠赤外線を体に照射すると、体の中でどのような変化が起きているのでしょうか。(以下、『遠赤外線療法の科学』山崎敏子、人間と歴史社、の解説を引用します)
(1).遠赤外線は深達力に優れているので深部まで到達し、体温を上昇させます〜低体温、冷え性の改善。
遠赤サウナで加温すると、実際どれくらい体温があがるのか、遠赤外線研究の第一人者である山崎敏子博士の実験によると、最初体温(直腸温度)が37.5度だったのが二〇分後に38℃になり、発汗がはじまり、三十分後には39℃を超えた。がんに対する温熱治療効果も期待できます。遠赤サウナで心臓病治療を行っている鄭忠和鹿児島大学医学部教授によると、「60℃で一五分間の乾式遠赤サウナ浴で、深部体温が1℃上昇」しました。
低体温のひとが増加しています。体温の低下は、体内で営まれる生命維持のためのあらゆる反応や働きを阻害し、生命を脅かすことになります。体を温めるのは治療の基本です。(『病は冷えから』石原結實、光文社)
(2).毛細血管を拡張させ血流循環を促進させる〜血液の流れの滞りは万病の元
一九三一年にノーベル生理学医学賞を受賞したドイツ人生理学者、オットー・ヴァールブルク(1883−1970)は、細胞のがん化について、細胞が酸素不足で呼吸障害をおこし、無酸素的解糖により、無呼吸のがん細胞になったという「酸素呼吸障害説」を唱えました。
がんは「酸素不足の血流の悪いところ」に生まれるのです。血行がよくなると、からだの隅々まで多くの酸素が運ばれるので、がんが住みにくい体内環境をつくることになります。
(3)汚れた血液を浄化する。
(4).遠赤外線の共鳴共振作用により、細胞組織を活性化させて老化を防ぐ。
(5).酵素の生成、ホルモン分泌作用を促進させる。
(6).身体の新陳代謝を促進する。
(7).毒素排泄作用〜体内にたまった有害物質や有害重金属などの発がん性物質を体外へ汗とともに追い出す。
人間の身体に重金属が侵入することは止められませんので、入って来た毒物を皮膚から出す以外に方法がありません。皮脂腺を遠赤外線の深達力により活性化すると、化学物質・重金属(鉛、水銀、カドミウム、ヒ素、アルミニウム)の溶けた脂肪が分泌物として多量に排泄されます。
(8).疲労や老化の原因となる老廃物および、余分な塩分やコレステロール、尿酸等を体外へ排泄する。がんが出すがん毒素を排出する。
、私たちが老化を防いで長生きするためには、新陳代謝によって体内にできる老廃物を、すみやかに完全に排除してあげることです。体の細胞にとって最も働きやすい環境を作ってあげ、細胞の持つ寿命をできるだけ先に延ばしてあげることです。
(9)自律神経を調節し、安眠・やすらぎ・血圧降下、疲労回復効果等、多くの精神的安定作用をもたらしてくれる。
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遠赤サウナに入ることがもたらしてくれる利点は、思いっきり汗をかいたあとの体の爽快感とともに、不安や心配が消え、心が晴れ晴れとなり、積極的な考え方になることです。
(10)エンドルフィン(脳内麻薬)が誘導されるー痛みが緩和される
がん患者はとくに痛みに敏感になります。何か痛みを感じるとすぐがんの悪化と結びつけてしまうのです。ただの腰痛でも骨転移と考えたりします。遠赤サウナにはいるとβエンドルフィンという鎮痛物質が分泌され、痛みが軽減されます。痛みの緩和に上手に活用できます。
(11)加温すると「熱ショックタンパク(HSP)」がつくられ、体をストレスから守ります
ストレスから体を守るHSP
上記@〜Iに述べたように、体を温めると、体にとっていいことがたくさん起こることがわかりました。これに加えて、愛知医科大学 伊藤要子助教授の最新の研究によって、もっと重要な発見がありました。
『HSPが病気を必ず治す』愛知医科大学 伊藤要子助教授 ビジネス社 より
それは、人体は加温されると「熱ショックタンパク(HSP)」が産生され、これがさまざまな病気やストレス傷害から体を守り、がんの予防をするということが分ったのです。熱ショックタンパク(Heat
Shock Protein、頭文字をとって「HSP」と呼ばれる)は、文字通り熱というストレスによってつくられるタンパク質です。感染・傷害・疲労などで傷ついた細胞を修復し、生体をストレスから防御してくれます。
最近、HSPが、がんや病原菌を見つけだして殺傷するNK(ナチュラルキラー)細胞の活性を高めたり、抗原提示によりがん細胞を免疫細胞が攻撃しやすくする事がわかってきました。体を加温する「温熱療法」というと、主にがんの治療方法として知られていますが、がんだけではなく、正常細胞を加温してHSPを増加させ免疫力を高めると、様々なストレスに対して細胞は強くなり、正常細胞や弱々しい細胞を元気にすることができます。
遠赤サウナが熱ショックタンパクを一番増やす
〜ですから、事前に加温して熱ショックタンパクをたくさん増やしておけば、大きなストレスが来ても細胞が傷害を受けたり死んだりするのを防ぐことができるのです。
手術前に加温して回復を早める
これを実際に応用してみよう。たとえば、手術を受ける日が決まった場合、手術日の二日前にあらかじめ遠赤サウナで加温しておけば、手術日に熱ショックタンパクの産生がピークになるので、手術によるストレスを抑え、回復を早めることができるわけです。手術後は、手術という非常に大きなストレスによって免疫が低下するのでがんが再発しやすくなります。そうした免疫低下を防いで予防に役立てることができます。
熱ショックタンパクは放射線傷害を軽減
また、熱ショックタンパクは放射線傷害を軽減します。わたしの入院中、放射線治療はがん研病院に行って受けていましたが、患者さんたちは治療から帰ってくると、副作用がでないようにするため病院に設置してあった遠赤サウナにはいりました。今、熱ショックタンパクのことが分ってみると、本来なら治療に行く二日前に遠赤サウナに入いったほうがもっと良かったわけです。それから、治療後にまた入れば、もっと効果的だったのです。
H体を温めるとマクロファージの能力(感染した細菌やウイルスを攻撃する力)が高まる。
(12)加温すると免疫力が高まる
加温により誘導される熱ショックタンパクはナチュラルキラー(NK)細胞の活性を高め、抗原提示能も増強するので、免疫力が上がります。加温して熱ショックタンパクが増えてがん細胞だと認識しやすくするので、NK細胞ががん細胞を攻撃しやすくなるのです。
(『HSPが病気を必ず治す』愛知医科大学 伊藤要子助教授 ビジネス社 2005年)
上記の遠赤サウナの働きを総合すると、遠赤サウナは「がんの住みにくい、または、育ちにくい体内環境」をつくるのに優れた効果を発揮するということです。「がんのできにくい体内環境」を作ることこそ、最大の「対がん作戦」です。遠赤サウナは体を温めることによって病気をなおすシステムを活性化しようとする「温熱療法」といえるでしょう。