|
著者 藤沢周平
収録作 |
|
●ストーリー 「隠し剣鬼ノ爪」 片桐宗蔵は昨年母に死なれ、奉公人のきえと二人暮し。近所の世間体もあり、このまま若い男女二人きりはまずいかも…と考えてはいるが、よく働くきえを追い出すのも躊躇われた。ある夜、大目付の尾形から呼び出しがあった。宗蔵と因縁のある挟間弥市郎が牢を破ったというのだ。挟間は討手として片桐宗蔵を送れと言っているらしい…。 | |
|
著者 藤沢周平
収録作 |
|
●ストーリー 「雪明かり」 芳賀菊四郎は数年振りに義理の妹・由乃と出会った。もうすぐ御旗組の宮本家に嫁に行く由乃を祝福する菊四郎。しかし後日、嫁入り先で由乃が大病を患っていると聞く。しかも宮本家では由乃の実家の者さえ、彼女に面会させないという。心配した菊四郎は強引に見舞いに行くが…。 |
|
●感 想 藤沢周平の原作短編『隠し剣鬼ノ爪』は、『隠し剣孤影抄』に収録。『隠し剣秋風抄』とは姉妹編的な内容の短編集。収録作は全て「秘剣」をテーマにしている。それぞれの主人公は基本的に下級武士。ある理由から、普段は封印している「秘剣」を振るう。そこに至るまでの様々なドラマが面白い。『雪明かり』は講談社文庫の「新装版」で読了。表題作『雪明かり』は身分差を超えた愛が感動的。同時収録の他作品では『冤罪』『遠方より来る』あたりが面白かった。 |
|
製作年度 2004年 製作国 日本 上映時間 131分 |
|
●感 想 山田洋次監督の『隠し剣 鬼ノ爪』、藤沢周平原作の時代劇シリーズ第2弾。『たそがれ清兵衛』の出来が良かったので、そちらを先に観ていると「似たようなパターンのお話」と思う人もいるかも。しかしこれはこれで面白い。身分の差を超えた愛+秘剣の技で描かれる人情時代劇。主人公・片桐宗蔵役に永瀬正敏。奉公人・きえ役に松たか子。どちらも実力派の演技で安心して見られる。片桐が狭間弥市郎と対決する場面で使う技は「竜尾返し」かな?原作短編『隠し剣鬼ノ爪』と同じ短編 集『隠し剣孤影抄』に収録の『邪剣竜尾返し』に出てくる技。タイトルにもなっている「隠し剣鬼ノ爪」を使う場面は必殺仕事人みたいでカッコいい(笑)。悪役となる堀という人物は原作では片桐の直属の上司であるが、映画では緒形拳演じる家老という設定で、貫禄を増している。ラスト、田舎で片桐ときえが再会する場面は映画オリジナルであるが、ほのぼのと救いのあるエンディングでなかなか良かった。 原作は『隠し剣 孤影抄』(文春文庫)に収録の短編『隠し剣鬼ノ爪』と、『雪明かり』(講談社文庫)に収録の表題作『雪明かり』の二作。映画前半が『雪明かり』、後半が『隠し剣鬼ノ爪』のエピソードを主軸に脚本化されている。映画前半と後半では少々話の雰囲気が異なるように感じるのは、元々別のエピソードを組み合わせた為だろう。前作『たそがれ清兵衛』と同じく、「幕末の近代化」描写が映画オリジナル要素として追加されている。剣が銃に取って代わられる時代の流れが、前作以上に強調されている。テーマ的に必要かどうかというと微妙な気もするのだが…。武士達が慣れない新式銃や大砲の訓練をするところはコミカルで、息抜き場面として楽しめた。 2007/02/14 |