心に残る聖歌…古今聖歌集より…
現在の私を知っている人はきっと驚くに違いないが、 実は私はバリバリのクリスチャンホームで育った。 もちろん幼児洗礼を受け、日曜日は教会で過ごすのが当たり前。 毎食毎の食前感謝の祈りは、歯磨きや洗顔と同じ感覚で、 我が家ではごく自然なものだった。 そんなクリスチャンホームのレールがきっちり敷かれた家庭において、 どういう訳か私にだけ篤い信仰は宿らなかった。 母や弟に「なぜ教会に行かないのか」と責められ、クリスマスくらいは 教会に顔を出したりもしたが、そのうちそれもしなくなり、 家族の攻撃をのらりくらりとかわしているうちに、転居もし、転居したことを所属教会に連絡していないので、行方不明信徒になってしまっている。
今年もクリスマスがやって来る。イブに亡くなった父を思い出す。
酒飲みの父は、私が酒を飲める年齢になる前に世を去った。 その後、私が中国大連に短期留学した時に、父の英国修道院時代を知る司祭様と全く偶然に出会って、自分の事をほとんど語らなかった父の イギリス修道院時代の話をその時初めて聞いた。
その司祭様もさよならした数ヵ月後に、お仕事として派遣されていた 中国でお亡くなりになられた。 「夫なんかほったらかして、あなたも中国に来て働けば?」 司祭様は冗談交じりにそう仰られた。(いや、結構本気だったかもしれない) その時は絶対無理と思っていたのに、今、中国とこんなに関わって 仕事をしている自分がいるなんて…。人生って本当に何が起こるかわからない。 クリスマスが来る度に、教会に行きたくなる偽クリスチャンの自分がいる。
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