5月11日
切符収集家はとうとう街を離れなかったし
切手収集家は誰かの為の手紙を一通もださなかった
そして 行方知らずになった猫
今頃宇宙の顔でも舐めているのだろう
絶やさないために膨れ上がる街 そのくせ
使い切れそうにないゴムの量を抱える街
そして 行方知らずになった猫
星を丁寧に繋げば 君に見えなくもない 似てなくもない
5月12日
空を切り刻むように
糸を張り巡らす蜘蛛
けたたましい太陽を
捕まえるための試行そして錯誤
疲れた手をかざして
朽ちていくタンパク質を確かめる
吐き出した愚痴が
残像を縁取っていく
昔の僕は このタイミングで涙を流していた
逃してしまった感情表現を
今は抽象的な模様にして はぐらかしているのだ
涙が勝っていた時間は とうに過ぎた
切り刻んだ空が 杜撰な穴から落ちていく
思考 そして 錯誤
5月16日
明日ばかりを目指す人
何一つ悔いの無いような顔
涙が走る 走る 走る
君の願うようになることを
君は想像できないままでいるのに
明日ばかりを目指すのかい
何一つ 今日を信じることもせず
以上、旧ブログや旧日記(ザレゴトシネマ・ザレゴトシナリオ)に掲載していた日詩。20050216〜0516まで。