La Bataille D'Aomori

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関連図書のページ・古代

(05/05/25 更新)

タイトル ガリア戦記
著者 カエサル
出版社 講談社学術文庫 1994年第1刷 1996年第5刷
感想等

 あまりに有名な著作ですので、解説することなどはありません。読後感想についても、本書を読み終えたのが1996年ですので、忘れてしまいました。今回、ここで紹介しようと考えたのは、内乱記を読み終えたからなのです。ガリア戦記、内乱記ともに傑作といわれていますので、是非とも読んで欲しいと思います。

 

 

タイトル 内乱記
著者 カエサル
出版社 講談社学術文庫 1996年第1刷
感想等

 非常に面白い、というのが感想です。簡潔な文体、明確な論理と非常に読みやすい作品です。また、これらの美点のみならず、戦記物として非常に面白いのです。もちろん、この評価には、私が古代戦にも興味を持っていること、塩野七生氏の作品が好きなことなどが影響していることを否定はしませんが。カエサルが書いていることから、どうやら何点か自分に都合の悪いことが書かれていないようです。とはいえ、同時代人が目にすることを考慮した上で書かれているはずですので、全くの嘘をも書くことはできないでしょう。臭いものには蓋をしたかもしれませんが、書かれていることは、大筋で正しいと考えて良さそうです。2001年7月読了。

 

 

タイトル アレクサンドロス大王東征記 付インド誌
著者 アッリアノス著 大牟田章訳
出版社 岩波文庫 2001年6月第1刷
感想等

 アレクサンドロスの東征については、教科書を若干上回る程度の知識しかなかったため、なかなか面白く読むことができた。本書を読むきっかけは、KOSさんのサイトで紹介されていたこと。KOSさんの紹介であれば間違いはあるまいと考えたのだ。正解であった。これからアレクサンドロスの東征について知りたいと考えている方がいるのであれば、この本を読むべきである。これで必要にして十分だと考える。なお、本書を読むときには、できれば、現在のトルコやパキスタンなど、東征の地の地図があれば大変に助かる。簡単な地図はついているのだが、現在のどこなのかまでは分からないのだ。ただ、詳細な地図は手にはいるのだろうか?2001年9月読了。

 本書の本質とは関係ないことだが、気になった点があった。「ギリシア的解釈」とう解説である。これは、ギリシア人が、ギリシア以外の土地で信仰されている神を、ギリシア神話神と見なして理解していることを表す言葉なのだが、次のいずれのことなのかが分からなかった。

  • 他地域の神をギリシア人が理解し易いよう、その神の性質に応じてギリシアの神の名を当てはめている。(実質的に他地域の神とギリシアの神は相違する。)
  • 他地域でいろいろな名前で呼ばれる神は、実は全てギリシアの神の別名であり、世の中にはギリシアの神しかいないのである。または、同じ神を各地域でその地域の言葉で呼んでいるだけである。(実質的に他地域の神とギリシアの神は同一である。)
 
 

 

タイトル アレクサンドロス大王 「世界征服者」の虚像と実像
著者 森谷公俊
出版社 講談社選書メチエ197 2000年10月第1刷
感想等

 これまたKOSさんに紹介していただいた本である。本書は、すばらしいの一言につきる。このような本が日本で発売されていたとは、全くの驚きである。あまり古代戦に興味が無くとも、参考まで是非読むべきだ。わたしゃ、感化されて、 Great Battles of Alexander (GMT) をヤフオクで買っちまった。

 著者によれば、日本の古代ギリシャ研究は最盛期のアテナイに偏っており、アレクサンドロスについての実証的な専門研究をしてきたのは、大牟田章氏(上記アリアノスの訳者)のみで、大学に所属する現役研究者で大王に取り組んでいるのは著者のみということだ。アレクサンドロスを研究する人がいないというのは全くの驚きだ。ある意味、学問のあり方を考えさせる現実である。

 本書の内容は、最新の研究結果を踏まえた上でアレクサンドロスの事績を徹底的に見直すもので、主題として、「アレクサンドロスの戦争の分析」及び「アレクサンドロスの東方政策の批判的検討」を掲げている。第2の主題についてもなかなか興味深いものがあるのだが、ゲーマーとしては第1の主題に注目したい。グラニコス、イッソス、ガウガメラという三大会戦を取り上げ、詳細な検討分析を加えている。このような分析を行っている日本語で読めるナポレオニックの資料が欲しいところだ。01年10月読了。

 

後日対応

タイトル 王宮炎上 アレクサンドロス大王とペルセポリス
著者 森谷公俊
出版社 吉川弘文館 歴史文化ライブラリー88 2000年3月第1刷
感想等

 アレクサンドロス大王によるペルセポリス放火については、その動機、様態等について様々な説明がなされているが、本書は、この問題に関する著者の結論を、古典史料(アリアノス、プルタルコスなど)や考古学資料(シュミットによる発掘調査成果)の検討を通して述べたものだ。歴史学(というか歴史学における学問的な論の進め方等)に明るい訳ではない私には、著者の論理や論の進め方におかしな点を見つけることはできなかったし、著者の結論についても同様だ。ペルセポリス放火の真相を知ることそのものはゲームのプレイにほとんど役立たないだろうが、アレクサンドロス東征にあって一つの転換期であったペルセポリス放火について、著者の結論が正しいのかどうかは別として、どのようなとらえ方がされているかを知ることは有意義だろう。著者の結論を180頁から抜粋してみよう。どのような検証を経てこの結論が得られたのか、また、ペルセポリス放火の様態や目的について、どのような説が唱えられているのかについては、本書を読んで欲しい。
(以下抜粋)
 ペルセポリス王宮への放火は、アレクサンドロスが熟慮うえで計画的に行ったものであり、放火の時期は、マケドニア軍がペルセポリスから出発する前330年5月末ごろのことである。そしてその目的は、マケドニアへの服属を拒否するペルシス地方のペルシア人に懲罰を加えることであった。しかし表向きの発表では、放火の目的はギリシア人のためにペルシア人に報復することであると説明された。これが当時のギリシア人一般に受け入れられ、後世の人々もこの説明を信じた。更にこの公式発表には創作された伝承がいくつも付け加えられ、現存するアレクサンドロス伝に見られるような物語ができあがったのである。

 

タイトル 図説 古代ギリシアの戦い
著者 ヴィクター・デイヴィス・ハンセン著、遠藤利国訳、ジョン・キーガン監修
出版社 東洋書林 2003年2月10日 第1刷
感想等

 プラトンをして「すべてのギリシア都市国家のあいだに、生来つねに存在するもの」とまで言わしめたギリシアにおける戦争の形態がどのような変遷を経たのか、そしてこの「ギリシア的な戦争形態」がのちの西洋の軍事的伝統の中核となっていった経緯を述べた書である。
 筆者の論については、ギリシアにおいて重装歩兵戦術が発達した理由を短期決戦としている点に特徴があるような気がするが、他の類書を読んだことがない私にははっきりと断言できない。「古代ギリシアの市民による政治と軍事の監視体制(シビリアン・コントロール)がマケドニアのプロ軍団に敗北したことで、プロ軍団の論理が独走し、大量の流血がさけられなくなった」、「アレクサンドロスの東征がもたらした大量の殺戮は一時的な逸脱などではなく、ペルシア戦争、ペロポネソス戦争、テーバイとスパルタの覇権争奪、マケドニアとの戦争を通じて、西洋型の大量殺戮戦の論理が誕生、発展し、その結果、流血の大惨事がうまれた」としている。
 もう一つの特徴は、アレクサンドロスを全く評価していない点だ。「同時代人にとってのアレクサンドロスとは、その戦術の才がなければ、たんなる飲んだくれのチンピラでしかない」とまでいっている。今まで読んできたアレクサンドロス関連本とは全く違う見方をしており、非常に有意義であった。
 なお、本書は、ジョン・キーガンが監修をつとめたカッセル社の戦史シリーズ「古代から現代にいたる戦争および戦争形態」(23巻)の1冊であり、本書のほか「図説 古代ローマの戦い」が訳出されている。04年4月読了。

 

タイトル カルタゴ興亡史 ある国家の一生
著者 松谷健二
出版社 白水社 1991年4月25日発行 (中公文庫BIBLIOにても発売中)
感想等

 Sword of Rome (GMT) の参考図書として購入した作品。ヤフオクで送料を含めて410円で購入。たいへんお得な買い物だった。さて、本書は国家カルタゴの誕生から滅亡までを簡潔にまとめた内容となっており、たいへんに役立った。カルタゴといえばハンニバルであり、カルタゴの資料といえばポエニ戦争という状況にあって(確かめたわけではないが多分そうでしょう)、 カルタゴの一生を概観した程度の軽めの内容ではあるが、ポエニ戦争前のカルタゴの状況を知ることができたのは収穫だった。もちろん本書も半分以上をポエニ戦争に割いてはいるのだけれど。 ポエニ戦争以前のことについて、特にシチリア島のギリシアポリスとのことについて、ここから更に一歩進むためにはどんな資料があるのだろうか。05年02月読了。

 

タイトル ローマの物語
著者 インドロ・モンタネッリ著 藤沢道郎訳
出版社 中央公論社 昭和51年7月10日初版 昭和60年4月30日14版
(現在は中公文庫として出版されている)
感想等

 これもSword of Rome (GMT)の参考資料として購入したものだ。ロムルスとレムスから 始めて西ローマ帝国の滅亡までを扱っているため、それほど詳しい記述とはなっていない。ざっと概観するにはちょうどいいだろうが、個々の記述に物足りなさを感じてしまうのはしようがあるまい。しかし、「ローマ史を読んでも頭によく入らず、高校を終えればだれもそれを思い出してみようともしなくなる・・・・壮大な記念碑ばかりで充ちみちた歴史をたどるほどたいくつなことはない」と主張する著者だけあって、なかなかに面白い内容となっているのはよい。扱う時代や著述の動機などに共通点が見られる塩野女史の著作のように、ローマ人をいたずらに褒め称えることもなく(私のみが受ける印象かもしれないが)、きっちりと書いているな、という印象が残った。05年03月読了。

 

 

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