フンザ
〜 カリマバード KARIMABAD in THE NORTHERN AREAS 〜

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                                             カリマバードからの眺め。

フンザ、という村はない。

フンザとはエリアの名称で、中心はカリマバードという村。
普通は、フンザというとこのカリマバードを指す。

若い世代は、宮崎駿の「風の谷のナウシカ」の風の谷で、
上の世代は、井上靖の文章で、
このフンザに特別の思いを持つ人は多い。

私は、そのどちらでもなかったが、
初めてここに来たとき、
光に輝く雪山とまぶしい日差し、
その先に宇宙を感じる透明な青い空、
そして、満開のアンズに、
村は包まれていた。

フンザが、この時期の一番の正装で私を出迎えているような、
そんな巡り合わせに、
私は急きょ予定を変更してバスを降り、
「この時期のここ」にしばらく滞在することにした。

カラコラムハイウェイから見たカリマバード方向。
カリマバードはカラコラムハイウェイには面しておらず、
そこからかなり登る。
満開のアンズ。
花の期間は長くなく、晴れていればあっというまに咲き、散ってしまう。
ただ、標高や、日当たりその他さまざまな条件で、カラコラムハイウェイ周辺の村々の花の時期は、かなりズレる。
カリマバードは、南面している上に、南側に差し迫った山がないので、
ほぼ1日中陽があたる。
村は標高差がある。
花前線は下から上へと上がっていく。
上とほとんどおんなじような構図の写真だが、
こちらはレディフィンガー(先端だけ)入り。
日本の里山同様、この美しいカリマバードの風景も、実は、そこに暮らしてきた人々の知恵と工夫と労働の賜物であることを知った。
カリマバード側から見たフンザ川の上流方向。
棚田状の畑は石垣で造られている。
アンズは自生ではなく、植えたもの。
とても急な斜面を、石垣で囲って耕地を確保し、そこに植える。
石垣は実に丁寧に造られている。
これだけの石をどこから運んできたのか。
眼下のフンザ川の河原からだったとしても、かなり遠く高低差もあり大変な仕事、更に、それを急斜面に、選んで丁寧に積んでいく。
私はこの石垣に、気の遠くなるような歳月と世代、そしてたゆまぬ誠実な労働が受継がれてきたカリマバードの長い文化と歴史を感じた。
あらゆる斜面が石垣の耕地になって、はじめて、村がアンズに包まれる。
アンズ咲くフンザ、といえば多くの人が憧れるのだろうが、
私は、そういう意味ではシラケきっていた。
花の美しさだけなら日本にもあるし、ここにたどり着くまでにもあった。
アンズの花はオマケみたいなもので、青い空とまぶしい日差しがお気に入りだった私の認識を変えたのは、石垣。
アンズ咲き乱れるフンザ、が何を意味するのかがわかったとき、ここは私の中で特別なものになった。
同じ裸の木でも、芽吹く直前になると、写真に撮っても景色の中に沈まず、このようにはっきりとその存在がわかるようになる。目覚めて、全身が生命活動でみなぎっているのが、わかるようになる。 緑の新芽を出す木は全身が緑に、赤い新芽を出す木は全身が赤になっているのが、樹皮からわかるようになるといよいよ芽吹く直前。
これは誰が見てもわかる、ホントの話。
日没よりだいぶ前に、太陽は山かげに隠れはじめる。 石垣にも用水路にも、長い時間を感じる。
もうすぐ日没。
空気が澄んで乾燥している上、高地なので、月が美しい。
夜は、周囲の雪山の雪明りと月で、本当に明るい。
カリマバードから見たフンザ川と対岸のナガール。
ナガールは北面し、南側に山を背負う。陽があたるのは朝のうちだけ。
カリマバードとは、川をはさんで向かい合っているだけだが、春の訪れはずっと遅い。
雪山は相変わらずだが、アンズの花から1ヶ月もしないうちに、初夏の景色になる。 カリマバードの村の様子。この村や耕地のつくりは、中国四川省の山あいのものと、とてもよく似ている。
上りがきつく、ツライのだが、地元の年寄りたちはがんがん上っていく。
アンズのころとは全く違った表情になる。 ナガール側も緑に包まれる。


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