中国

〜 日中職人技比較 ― 服の修理を頼みました 〜

お気に入りのパンツは、バックパックを背負う関係で、後ろポケットの部分が擦れていた。

このまま放っておくと、完全に穴が開く。
替わりになるようなパンツを探したが見当たらない。

旅行を始めて1年、ちょっこっと帰国したときに、
もう少し頑張って欲しいので、パンツを修理に出した。

1年、過酷な条件ではきつづけたパンツ、色もあせてボロボロ、
私だって、日本での生活なら、こんな状態まではかないし、
これだけはけば成仏できる、で処分してる。

でも、替わりが見つからない以上、直してでもこのパンツが必要。

店員は相当戸惑っていたが、デパートなので、むげにはできない。

かなりの無理を言って修理してもらった。

出来上がったパンツの修理は感動モノ。
見事!のひとこと。
なんとお金の払い甲斐のある職人技。

以来、一種の修理マニアに(笑)。

こうして、私はこのパンツで中国に行った。

これが、私を修理マニア(?笑)に目覚めさせた、至高の職人技。これぞ日本!のクオリティ(感涙)。外国じゃ、どんなにお金出しても買えない。 裏。修理後1年近くはきつづけ、何十回も洗濯をした後で、この状態。
写真上に写ってる黒い布は、ポケット。これがバックパックと擦れて、生地が網戸のような状態にになり、穴あき寸前。この修理となった。 ポケットの両端が修理個所。この修理のおかげで、その後、この個所はビクともしなかった。修理とはそういうものだと思っていたが…。
ポケットは左右1個づつ。その各両端で合計4ヶ所、が日本で修理してもらった箇所。その他の個所は、今から紹介する人民技。 遺跡から発掘された布のようだが、中国で修理を頼むとこうなる。修理したせいで、かえってそれが原因で破れ始め、また修理が必要になる、のいたちごっこ。
唯一まともな修理をしてくれた職人のおじいさん。
ちゃんと当て布の四方をまつった上で、あそびなくきれいに付けてくれた。チャルメラ模様だが、このときの私の注文は、この個所を補強してくれというもの。ぱっと見てどうすべきかを把握し作業に取り掛かるムダのなさで、それ以上細かい指示をしなくても大丈夫だと感じ、任せた。非常に無駄なく手際よくやってくれ、私が注文に当たってイメージしてた必要ポイントは、全て満たしていた。
左と同じ、おじいさんの仕事。四川省の小さい町、重いタバコを吸いながら、人民服や野良着、作業着をこうやってずっと修理してきたのだろう。それまでどこでも、5時間かかるだの1日かかるだのの返事しかもらったことがなかったので、夕方取りに来るね、と言ったら、今すぐ10分くらいでできる、と言った唯一の人でもある。
中国で最初に頼んだ店での修理。子供ではなく大人、素人ではなくこれで金を取ってるプロの技。
ミシンの上の糸と下の糸の調整が、そもそもできてない。日本での修理を示して、これと同じようにやってくれ、と言ってやってもらった修理は、あまりにひどく、修理したがために、パンツの寿命を大きく縮めることになった。上の、四川省の職人おじいさんの仕事写真(一段上の左)の黒布の下に、この店の修理が隠れている。
「出来上がりは夕方」と言われ、行ってみれば…。5時間かけて何やってたんだよ…(泣)。どの店もどの店も。
町には、いい仕事をしている仕立屋はあるのだが、修理はしてくれない。仕立屋は、修理屋の仕事や職人としての修理屋を見下す風潮があり、その優劣意識に驚いた。ま、こんな仕事しか出来ないんじゃ、見下されてもしょうがないか。
ただ縫っただけ。 こんな感じで、布が重なっても何しても、知らん顔で縫う。この人為的に出来てしまった凹凸のせいで、また布の一部分だけが当たってこすれ、次に傷んでくる。
表側。全く修理になってない。そこから写真のようにまた破れる。 その裏側。
最後はこんな感じ。後ろの裏側。左上の黒い布2箇所はポケット。
ウソでしょ(笑)って感じだが、これが現実。最初の頃は、日本の修理個所を示して、こんな感じで修理してくれと頼んだが、途中からは、「私が小学生の頃このくらいは出来たぞ」レベルに要求を変える。それでもこれ。
はじめの頃は、パンツがかわいそうで修理から戻るたびに泣きたい気分。でも、ここまでミノムシみたいになっちゃうと、アートでも感じて諦めるしかない。右上にわずかに見えるのが、パンツ本来の生地。
正面の表側。 正面の裏側。
後ろの表側。 後ろの裏側。



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