チリ、サンティアゴ
ラテンとは、イタリア・スペイン・フランスなどの南欧州の文化や人種を指す言葉。日本から最も遠い地域には、陽気なラテンの人々が暮らす大陸がある。
私たちの南米最初の国はチリ。はじめての南米は、とにかく不安ばかりがつのる。私たちは南米に行ったことがある人に、ほとんど出会ったことがなく、噂で聞く南米は、泥棒をする為に手段を選ばないところだと聞くこともあった。
おまけに南米はスペイン語圏で英語はほとんど通じないのだ。しかし実際問題として、私の英語はカタコトだからスペイン語圏といってもあまり関係がないことに気づいた。
チリの首都サンティアゴ行きの飛行機に乗り込むと、機内アナウンスで聞き覚えのない言葉が流れてくる。スペイン語だ。なぜかとても遠い国に来てしまった気がする。
しかし、そんなことは機内食のおかげでどこかへ吹き飛んでしまった。料理もワインもうまいのだ。まだ見たことのないラテンの国、南米への期待は一気に高まってきた。
サンティアゴの空港に到着すると、到着ターミナルでタクシーの運転手たちが「タクシー?」と声をかけてくる。なんだか「あなたはタクシーですか?」と聞かれているようで、「俺はタクシーじゃないよ」と言いたくなるのだが、そんなスペイン語力はもちろんない。
チリの人は、髪の色が黒く背もあまり高くないので、後から見ていると東洋人とさほど変わらないように見える。また、チリには南米のダーティーなイメージがまるでなく、ヨーロッパのどこかに来たような感じがする。
不安と期待の入り交じる中、予約しておいた宿の送迎バスに乗り込みサンティアゴ市内へと向かった。
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