チリ、イースター島
ピーターの車は快適に走る。ここはイースター島の幹線道路だ。幹線道路と言っても、片側一車線の路側帯もない道路で信号もない。時折現れる牛や馬を避けながら、すいすいと走る。
イースター島のガイドは、国立公園の儀式村から始まった。ここは、鳥人儀礼が行なわれた場所で断崖絶壁の丘になっている場所。鳥人儀礼とは、断崖絶壁の先にある小さな島へグンカンドリの卵を取り合う競争で、モアイの文化が衰退した後から、年に一回だけ行なわれていた島の一大イベントだったとのことだ。
アフ・アキビという場所では、隙間なく加工された石の台座にモアイが載り、アナ・カンダタという場所は、食人儀式が行なわれたと言われている洞穴。モアイ製造工場のラノララクには作りかけのモアイが数多く残り、伝説の酋長が島へ最初に上陸したという伝説が残るアナケナビーチでは、刺青の入ったモアイがたたずんでいる。
その他にも、日本メーカーのタダノが協力してモアイを復元したアフ・トンガリキや、島のあちこちに見られる洞窟群。全てのモアイを見て回ると、一日では回りきれないとのことで、代表的なところを重点的にガイドをしてもらった。
ラノララクでは、タハイで出会ったオランダ人夫婦と再会。大きな体の旦那さんは、これまた大きなニコンの一眼レフを二つも抱えてニコニコしていた。
カメラはできるだけ小さい方が良いと思っていたのだが、彼の笑顔を見ていると、旅に来て写真をいっぱい撮るのであれば、大きな一眼レフを持って旅をするのも楽しいだろうと思った。
ひと通りの観光を終えてハンガロア村に帰る私たちは、道中うとうととしながら心地良い車の揺れを感じていた。そしてハンガロアまであと15分というところで、普通は人が歩かないような道を歩く一人の日本人女性とすれ違った。
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