八木節 国定忠治

(序)ハアー
   御来場なる   皆さん方え
   平に御免を   蒙りまして
   何か一席    読み上げまする
   掛かる外題を  何よと聞けば
   猫か鼠か    泣く子も黙る
   鬼も恐れる   国定忠治
   然らば此れから
   読み上げまするがアーイサネー

(一)ハアー
   此処に忠治の  此の一代記
   国は上州    佐波郡にて
   音に聞こえた  国定村の
   此の家忠治の  生い立ちこそは
   親の代まで   名主を勤め
   人に知られた  大身なれば
   大事息子は   即ち忠治
    

(二)ハアー
   蝶よ花よと   育てるうちに
   幼けれども   剣術柔
   今はようよう  十五の歳に
   人に勝れて   目録以上
   明けて十六   春頃よりも
   ちょいと縛えき 張り始めから
   今日も明日も  明日も今日も
    

(三)ハアー
   日々毎日    縛えき渡世
   遂に悪事と   無職が渡世
   二十歳ばかりの 売り出し男
   背は六尺    肉付きゃ太い
   男伊達にて   真の美男
   一の子分の   三ツ木の文蔵
   それに続いて  数多の子分
    

(切)ハアー
   お聞き下さる  皆さん方え
   後段続けて   読み度いけれど
   先ずは此の度で 止め置きまして
   又の御縁で
   伺いまするがアーイサネー
    
    
    

(四)ハアー
   子分小方を   持ったと言えど
   人に情の    慈悲善根の
   感じ入ったる  若親方に
   今は日の出に  魔が差したるか
   二十五歳の   厄歳なれば
   総て万事に   大事を取れど
   丁度其の頃   無職の頭
    

吾妻郡大戸(関所跡)の国定忠治処刑場跡の墓と忠治地蔵尊

佐波郡東村東国定養寿寺境内の国定忠治の墓
法名長岡院法誉花楽居士(俗名長岡忠治郎)
墓石が丸くなっているのは砕いてもっていると勝負運が強いと言われている為欠かれたもの

 
 

戻る