オリジナルPCケース 1号機

「ハイエンドのスリムPC」そんなコンセプトでPCケースを自作する事を決めました。これが金属加工を生業にしている方とか、せめて大工さんとかの「モノづくり」に携わってる方ならぜんぜん無謀ではなないでしょう。
でも、筆者はしがない事務職のサラリーマン。子供のころに工作でほめられてはいましたが、それは紙とハサミの世界。ドリルとグラインダーは、「ちょっと壁に穴を」てな感じでは使ってましたが、「素材から物を創造する」なんていうのは異次元の世界並に縁遠い世界で、このチャレンジは無謀そのものでした。
コンセプト
「ハイエンドなスリムPC」これがコンセプトな訳ですが、「ハイエンド」をそのまま具現化したらそれはスリムPCでは無理です。そんなことが出来るなら、ケースメーカーがすでに生産しているでしょう。
つまり、「何を犠牲にするか」です。犠牲にしたのは以下の3点です。
- 光学ドライブいらない。光学ドライブは、インターネットでダウンロードできないソフトをインストールするときぐらいしか使いません。現に、自作前はノートPCを使っていたのですが、光学ドライブは外付けで、それも滅多に接続しませんでした。従って、光学ドライブは外付けとします。
- HDDドライブ。ハイエンドを目指すなら当然RAID0は必須でしょう。このころはSSDもまだ一般的でなく、HDDのRAID0が最速でした。何台も積めば早くなるのでしょうが、ここは2台のみで妥協です。
- ビデオカードはロープロファイル。ハイエンドはロープロファイルでは無いのでしょうが、ゲームしませんし、ここを妥協することで3cmは薄くできます。
一方、妥協しない点は以下のとおり。
- CPUは当時の最強Core2quad9550。
- ビデオカードはロープロ最強ーgefoce9800。
- 電源は余裕の500W
図面

実は、1号機製作前に0号機とも呼べる試作品を作っていました。その時は、ほとんど定規で計らず、直接パーツに材料を当てがい、パーツの長さに合わせて、部品を切断したり、穴を開けていました。当然、パーツの誤差が大きすぎて立体構造まで到達せず、プロジェクトは終了しました。
その後、再度奮起した時に引いたのがこの図面。
パーツの配置はおそらく最小化するとこうなること必然でしょう。スリムにするため、パーツは横に重ねられません。大きい順に位置決めします。まずマザーボードを正位置で起きます。次は電源ユニット。当時、サイズ社から1辺の長さが短い「剛短」という電源が売られていました。また、パーツが少ないので端子があまります。なのでプラグ方式を採用しました。電源ユニット最小とも思える本機ですが、それでも電源の上に余ったコードを納めるスペースが必要です。となると、マザーボードの上や下にに配するとHDDが入る幅が取れません。従って、電源ユニットはマザーボードの右側に配し、のこった電源ユニットの上のスペースにHDDが納まることになります。

フレーム

フレームの材料に、アルミを使うことは決めていました。安価な材質とは言いがたいですが、素人にも工作可能で、ある程度の強度もつものとして、ほぼ一択でした。
アルミ材の素材にもいろいろあり、板状のもの、棒状のもの、パイプ状のもの等の他、ユニット式のものも存在します。筆者は、その中で、「棒状」のアルミ材に多くの可能性を感じました。その理由としては、板材と違って、骨格のみという最小構成が可能で、改造も関わるフレームの交換だけで済むこと、また、パイプ材と違って、部材の厚さを最小にできることです。これは当初の目的である、「ハイエンドのスリムPC」を優先した結論です。
アルミの棒材にも断面形状によって、フラットバー(平)、アングル(L字)、チャンネル(コ字)があり、それぞれ、材質の厚さ、辺の長さ組み合わせにより、数十種類の選択肢があります。1号機では何種類もの形状の材質を使っています。厚さでいえば、1.5mm,2mm,3,mm,5mm、辺の幅で言えば、9mm,10mm,12mm,15mm,20mm,25mm等です。PCを最小にするべく、最小の大きさとなる部材を選んでいた訳ですが、これは後々いろいろと面倒だと気づきました。
理由としては、
- まとめ買いができないので割高。
- 材料を重ねるところで、材料の厚さを割り引くのを間違える。
- 切断時に使う材料を間違ことがしばしば。
その教訓から、材料を統一することにしました。まず、材料の厚さに関しては以下の理由で2mm厚に統一することにしました。理由としては、
- 1.5mmは薄すぎる。荷重に耐えられず容易に歪む。ネジ切りもできない。
- 3mmは高価。
- 2mmは、フラットバーでは歪が大きいが、アングルではほぼ歪まない。ネジも切れる。
辺の長さに関しては、15mmで統一しています。これは、ネジの頭の大きさが6mmですので、横にネジを2つ並べたい時には、12mm以上の幅が最低必要だがらです。
当時はまだチップソーを導入していなかったので、ディスクグラインダーで材料を切断していました。切断線は定規で規定の長さの位置に点を打ち、そこら極細マジックで線を引きました。ヤスリがけもせず、切断面のバリは残ったままです。
穴あけは、こちらもボール盤を導入していなかったので、精密な穴あけができません。そこで、コーナークランプで材料を重ねて固定し、その重なった部分に穴をあけました。
2本の部材間で穴は重なるんですが、これを立体に組んでいくとぜんぜんネジ位置が合わない。切断がズサン過ぎました。長さ数mmの誤差は当たり前のようにありました。
結局、強引にフレームをねじ曲げたり、すき間にフラットバー噛ませたりして、なんとか組み上げました。
フラットバーを噛ませるの図→

当初、25mmファンを熱気がこもる上面に1つだけ配していました。しかし、ケースの中は空間が少なく「窒息状態」、HDD温度もケース温度も、うなぎのぼりに上昇しました。そこで、15mmの薄型ファン4個と交換しました。1個はHDD部分のの排気専用。上下同じ軸にして下が吸気、上が排気で2個一対。そして、CPUから廃棄される空気を外に逃がすCPUそばに1つ。
以上で主要部品の配置が決まった訳ですが、若干のスペースが余っています。電源ユニットの横、フロントパネルにあたる部位には2cm幅ほどのスペースが取れるので、USB接続のサブディスプレイを配す。電源コードを納めてる部分にはケース内の温度を監視するデジタル温度計を4つ並べました。
|