MAZDA   COSMO  ROTARY TURBO  GT  4doorHT



マツダでは、HB型コスモを2代目として捉えているようです。

世界で初めて、2ローターロータリーエンジンを搭載した「コスモ・スポーツ」は特別なモデルという位置付けをされており、別格扱いになっています。この高価なピュアスポーツモデルの後継車はいつ登場するのでしょうか。このコスモ・スポーツが現役で販売されていた時代に、トヨタ 2000GT に乗っていた父に聞き及んだ内容によれば、実質的に日本で一番速いスポーツカーは、このコスモスポーツであったようです。
      L10B   MAZDA COSMO SPORTS   (   MaxSpeed : 200km/h   0-400m : 15.8 sec  )



従って、1975 年発売のコスモ AP 「 輸出名称 RX-5 」 を初代とする、HB 型コスモは、1981年に2代目として発表された事になります。 (  さらに 3ローターの 20B を搭載したコスモは、「 ユーノス・コスモ 」 としてさらに別枠の設定ようです。  )

コスモ AP は、トヨタ・ソアラなどの登場から遡ること5年以上も前に、高級スペシャルティー・クーペとして登場した画期的な自動車でした。当時の日本車は、排気ガス規制によって、普通に走行する事すら難しい程の惨憺たる状態でしたが、コスモAPは13B 型ロータリーエンジンを搭載してレシプロエンジンの 3L 並みの出力性能を発揮、135PS/6000rpm、19.0kgm/4000rpm ( JIS-gross ) 「 尚、マイナーチェンジの53年度排気ガス規制適合時には140PS へパワーアップしています。」 のスペックを誇っていました。当時 ( 1976年 ) の CG誌のテストの記録では、0-400mは、17,00sec、最高速度は、176.47km/h ( ともに2名+計測機材+満タン ) となっており、実質的にも当時の国産車最速の1台でした。
      CD23C   MAZDA COSMO AP LIMTED   (   MaxSpeed : 195km/h   0-400m : 15.9 sec  )


HB型コスモは1981年の発売当初、レシプロエンジンの2リッターSOHC、4気筒NAエンジンを搭載した 2 ドアハードトップモデルのみが先行して発表・発売されました。この時の最大のセールスポイントは、空気抵抗を表す空力係数 ( cd 値 ) が 0.32 という、当時では世界最高水準の空力ボディを持っている事でした。スタイルは美しいというよりは、新世代の新しい造詣をしたクルマというイメージで、その斬新なデザインは結構なインパクトを持って人気を得ていたように思います ( そういう意味で COSMO の由来通りなのですが ) 。
このエクステリアデザインを行ったのは、GMグループのオペルデザインに在籍、セネターやモンザの開発に参画していた河岡主任という方です。東洋工業 ( 現在のマツダ ) に戻って最初のデザインがコスモだったという事です。その欧州仕込みの最先端技術を裏付けるものが、公表された空力係数の cd 0.32 という数値でした。これは当時、谷田部にあった、自動車研究所 ( JARI ) で測定されたものであるという事です ( 空力係数は、風洞のサイズ等で値が変わるので、日本自動車研究所のお墨付きは信頼性の高いデータです ) 。

・・この、初期デザインのままで出していれば、後世に残る名車になったかも・・・






マツダとしては初めて本格的な4輪独立式サスペンション( FRONT : マクファーソンストラット、REAR : セミ・トレーリングアーム ) を採用した RWD 車でした。この新開発の 4輪独立サスペンションは日本国内のスポーツユーザーをターゲットにしたものでは無く、あくまで欧州での確固たる評価 ( 信頼 ) を得るために設計された世界基準のサスペンションでした。

このコスモ開発時に掲げた目標は、E23 BMW 733 i とPeugeot 505 であったと云われています。しかし、ここでの BMW というのは、あくまでブランドイメージとしての目標であったのでは無いかと想像します。実際の開発で参考とされたのは、プジョー 505 だと云われています。
 当時の PEUGEOT 505 V6 と BMW 733 i です。

ある意味、対極に位置すると思われる、この2台を目標に掲げた事実が当時のコスモ開発に掛ける意気込みを感じます。



1970年代後半にフランス車のプジョーに着目した事は、当時よりドイツ車信仰一辺倒の国内の他メーカーとは一線を画する画期的な事であったと思います。また、この決定が、その後のマツダ車のアイデンティティを確立したように感じています。コーナリングマシーンと言われた一連の RX-7 も、よくよく考えると猫足がベースになっていた訳です(特にコスモ以降の FC、FD RX-7 において)。

一方、セミトレーリング形式のリヤサスペンションでは、限界的なコーナリング中にアクセルオフなどを行うと急激な姿勢変化を発生するという問題があります。これを穏やかにして、リヤの滑り出しを意のままに行えるハイレベルなサスペンションを目指しました。この技術は、当時発売されたばかりの革新的なスポーツカー PORSCHE 928 に搭載されていたバイザッハアスクルなどに代表されるトーコントロール制御をおこなうものだったのです。コスモの場合はサスペンションブッシュによるトーアウト現象を抑制する程度に止まりましたが、HBコスモの4輪独立サスペンションを下敷きにした FC3S RX-7 では、バイザッハアスクルに非常に似通った機構が採用されている事は周知の事実です。

これらの研究開発の結果、そのサスペンションはどちらかというと BMW やスカイライン等に代表されるレスポンスに優れるがトリッキーな過度特性を持つ「スポーティー指向」のものでは無く、フランス車のようにソフトで上質な乗り心地も持つ、安全で完成度の高いサスペンションとなりました。しかし結果として、この安定志向のサスペンションが高水準のコーナリング性能を持つものとなり、特に海外では高い評価を受ける結果となりました。この HB コスモが如何に高い水準のサスペンションを持っていたかという実例としては、当時の国産車では日産の P910 型ブルーバードくらいしか存在しなかった、ハイキャスター( HBコスモは5度05′)と、オフセット5mm( 当時ではFWD車並と言われた+40mmのオフセットホイールが必要 )という数字に表われていると思います。

このレシプロエンジンを搭載したHB型コスモを購入した、平均的なユーザー像というのは、従来のマツダ車ユーザーとは違う価値観を持つ人や、自動車に造詣の深い、年配の方などが多かったようです。グレード名称は、2000EGI XG-X という名称で、2000cc直列4気筒SOHCの電子燃料噴射装置付きエンジンから120PS/5500rpmのパワーと、17.0kgm/3300rpmというトルクを発揮していました。これは当時でも平均的なスペックでしたが、低速域重視のセッティングがなされたこのエンジンは、実際のパワー以上に軽快にコスモを走らす事が可能であったように思います。マツダの輸出モデルで最上級モデルとなる「 Mazda 929 」は( 本来ルーチェを指す輸出名称ですが )、このレシプロエンジン搭載のコスモの2doorHTとルーチェのセダン( サルーン )が輸出されたようです。







※ 2000EGI XG-X 2doorHT DATA( CG誌の実測値 )。
MaxPower  120HP/5500rpm( gross )
MaxTorque  17.0kgm/3300rpm( gross )
0-400m  20.70sec ( 2名+計測機材 )
MaxSpeed  167.30km/h
Weight  1160kg


※ 当時の比較対照車の実測データ( CG誌より )
Model 0-400m Max speed
 80y TOYOTA CRESTA 2000ST 5F 18.10sec 159.70km/h
 80y MITUBISHI Λ2000GSR-TURBO 5F 18.70sec 167.90km/h
 81y TOYOTA SOARER 2000VR 5F 19.50sec 170.70km/h
 81y ISUZU PIAZZA 2000XE 4AT 19.70sec 166.70km/h

表を見て判るように、直列4気筒のSOHC、2LのNAとしては、優秀なデータであるように思われます。2000EGI XG-Xのテストは夜間の雨天時に行われていますので、最高速度などはもう少し伸びるように思われます。( ヘッドライトを上げるとcd値 0.32 から 0.34 に悪化する上、雨天の走行抵抗も無視し得ない。)クレスタ2000 ST ( Super_Touring )とソアラ 2000 VR は新開発の6気筒の1G-EUエンジン( 125PS / 17.5kg )を搭載する高級モデルであり、実際に車格や価格もコスモ 2000 XG-Xより上級であったと思います。

また当時の一般車ではゼロヨン20秒、最高速度140km/hというのが平均的な性能であったので、ここの数字は、当時では平均値以上の性能を発揮した自動車一覧でもあるように想像します。






レシプロエンジンのコスモが発売されて間も無く、ロータリーエンジン搭載のモデルが4ドアなどのバリエーション追加と同時に復活を果たしました。この時に搭載されたのは新開発の 6PI ロータリーエンジンというもので、6 ポート( 1ローターに 3 ポート )の可変吸気システムを搭載したロータリーエンジンで、レシプロエンジン並みの実用燃費という目標を達成した、最初のロータリーエンジンであったと記憶しています。( ちなみに現在販売されている MAZDA RX-8 のレネシスエンジンも、この 6PI 可変吸気ポートを発展させた形式になっています。 )この 6PI ロータリーでは、スムーズネスに一層の磨きがかかり、上質なフィールを実現していたものの、以前のロータリーのような明確なパワーの盛り上がりが感じられ無かったように記憶しています。きめ細かい制御という面では有利に働くマルチポートもパンチ力?という面では「抵抗」になっていたように思われます。また、燃費向上の為にハイギヤード化されたトランスミッションも影響していたのでしょう。しかし最高速度に関しては優れた空力特性も手伝って、以前のロータリーモデルよりは一段高い性能を得ていて、190km/h を超えるトップスピードなど、13Bロータリー搭載の先代コスモ AP や、軽量コンパクトのサバンナGT( RX-3 )と同等の限界性能は保持していました。

LUCE 4doorHT ROTARY LIMTED

LUCE 4doorSALOON 2000SG-X




※ 12A-6PI Rotary 搭載の COSMO 4doorHT LIMTED ( 実測値 )。
MaxPower  130PS/7000rpm( gross )
MaxTorque  16.5kgm/4000rpm( gross )
0-400m  17.6sec ( 2名+計測機材 )
MaxSpeed  185.5km/h
Weight  1170kg





※ HB型コスモの空力係数値( カッコ内はライトアップ時 )。
 COSMO 2door Hard Top  cd 0.32 ( 0.34 )
 COSMO / LUCE 4door Hard Top  cd 0.35 ( 0.37 )
 COSMO / LUCE 4door Sedan ( SALOON )  cd 0.39


※ 1980年代の代表的な空力係数の良い自動車。
 MAZDA SAVANNA RX-7 ( SA22C ) fast model  cd 0.36 last model  cd 0.34
 NISSAN FAIRLADY Z S130  cd 0.385 Z31  cd 0.31
 NISSAN SKYLINE 2000GT ( HR30 ) 4door  cd 0.41 2doorHT  cd 0.37
 TOYOTA SOARER 2800GT ( MZ10 ) cd 0.36
 TOYOTA CELICA XX 2800GT cd 0.35
 AUDI 100  cd 0.30
 V35 SKYLINE(参考) sedan  cd 0.26 Coupe  cd 0.28

空力というのは高速域では驚くほどの効果があって、当時このコスモで高速を走っていて、強敵はS130型ゼットとMZ11型ソアラでした。この両者はコスモの4doorHTに迫る空力係数を持っていたので、パワーでは優位に立っていても、追従されて振り切れないという感じでした。逆のパターンはDR30スカイラインのRS-TURBO等で、明らかにスカイラインの方がパワーがあっても、高速域では余裕を持って追従出来たりします。セリカダブルエックスは記憶違いで空力は良いらしいが遅い。(基本的に当時は上記の表以外の自動車は0.4以上ばかりでした。)さらに言えば、揚力係数(特にFRONT)や全面投影面積というものが大きく関与します。従ってcd値が同じような場合でも、全面投影面積が小さいフェアレディZは抵抗が少ないので速いのです。揚力係数は・・・度胸とテクの兼ね合いかなぁ・・・(爆)。


1983年にデビューしたZ31型フェアレディ(300ZX)に関しては・・・全くのお手上げでした(w。
相手がノーマルのATなら、何とか高速域の加速勝負で勝てたという程度です。リミッターを外して、
最高速勝負をすれば( Z31は240km以上! )・・・負けていたでしょう。


 ( ちなみにS30型フェアレディZは cd 値 0.467 、BMWのすべての車種もE30以前は0.4以下です。 )





また、発売当初に大変評価の高かった4独サスペンションは、ロータリー搭載モデルでは固く締め上げられて、しなやかなフランス車的なフィールが薄れたという評価をされていました。しかしこの時点では新設計のサスペンションには、まだまだ大きなマージンがあり、12Aロータリーエンジンのパワーも持ってしても、全く破綻の無い安全な乗用車という状態でした。過去の暴力的なパワーと、パワーに負け気味の足という、従来のロータリーエンジン車のイメージは、この時点で完全に払拭されていました。CG誌のテストでは、パイロンスラロームでDR30型スカイライン2000RS( 150PS、18.5kgm )よりも速いタイムを「より簡単に」記録出来たと書かれています。
この6PIロータリーエンジンは、同時期のSA22C型サバンナRX-7の後期モデルにも搭載されました。ブラックテールと呼ばれるモデルで( cd値0.34 )、LIMTEDなどにはおむすび型のアルミホイールが装着されたモデルです。同時にギヤリングもハイギヤード化されたので、コスモと同じく最高速度が大幅に伸びて、190km/h台を余裕でマークするようになりました。
しかし軽量コンパクトなRX-7でも、スタートダッシュではマイナー前モデルより劣るという結果が出てしまって居たのですが、幸いにも不満が出る程では無かったように記憶しています。この時期のSA22C型RX-7は、どちらかというとテールハッピーである操縦性を改善する為に、マイナーチェンジが実施される度にサスペンションの改良が行われていたようです。この6PI搭載モデルは、その過渡期に当たるモデルで、限界は高くなって速くなったが、回りだすと止まらない!というような評判であったと思います。6PIロータリーはサバンナRX-7やコスモで何度か乗ったことがありましたが、僕は良く出来たロータリーだったと思います。自分の乗っていたサバンナGTの12Aと比較すれば雲泥の違いというか、ストレス無しに綺麗に回る感じは圧倒的に6PIの方が上でした。この間、新しいRX-8のAT車に試乗したのですが、新しいレシネス13Bロータリーと比較しても、フィール自体はそれほど差は無かったと思います(但し、アクセルレスポンスには大きな差がありますが)。加速フィールなどは、やはり13Bより12Aの方が緻密な感じがして、綺麗に吹き上がる感じがあったようにも思います。




しかし、他車を圧倒する往年のロータリーパワーを望む声は多く、そのロータリーファンの熱い要望に応えるように発売されたのが、1982年(昭和57年)8月に追加発売された、コスモ/ルーチェのロータリーターボシリーズでした。ロータリーのターボ化に当たって、6PIの可変ポートは廃止され、旧来の4ポート式に戻される一方、ローターハウジング自体の強度も大幅にアップされ、ターボ化によるパワーアップに対処しました。そして何よりもロータリーターボのポテンシャルを安定供給する為に、ロータリーエンジンでは世界初の電子制御の燃料噴射( EGI )を採用しました( ちなみにタービンや電子制御部分等はすべて日立製です「しかし発表では電子制御は日本電装となっていますので、基盤が日立でソフトは日本電装カモ?」 )。その性能は160PSのパワーと、23.0kgmのトルクを発揮して、国産5ナンバーでの最高出力となりました。( 当時の国産最高出力エンジンはトヨタの5M-GEU、2,8L、直6エンジンの170PSです。)現実のポテンシャルでも、当時の国産車最速であった、トヨタソアラやダブルエックス2.8GTの200km/h前後を大幅に超える、211.2km/hを公式発表会でマークして、日本最速の市販車となりました( ちなみに0-400m加速タイムは 15.7秒を記録。それまでゼロスタートで国産車最速だった、スカイライン2000RS( FJ20Eエンジン。0-400m16秒前半辺りを記録していました )を大きく凌ぎました。

この世界初のロータリーターボエンジンは、潜在的なポテンシャルという点では、記録以上のパワーを秘めていたと思っています。逆説的に言えば、信じられない程の劣悪なアクセルセスポンスによって、ポテンシャルが封印されていると言っても過言ではないでしょう(笑)。フルノーマルの状態でも、レスポンスの良い排気ガス規制前のツインカムエンジン搭載車などに乗っていた友人は、その劣悪なレスポンスの悪さに四苦八苦していた記憶があります。 さらに私が乗っていたコスモターボは水冷インタークーラーの装着やスロットル(4ポート)の同調化などの改造を行っていたので、ターボの効いて無い領域では無反応と言って良い程、レスポンスが悪くなっていました。しかし、これを予測して常にワンテンポ速いアクセルワーク!を敢行すれば、相手が格上のフェアレディ300ZXでさえ、互角に走れた記憶があります。
相手が実馬力で100PS以上も多いパワーを持っている場合などは、流石に敵いませんが、カタログ上での100PS程度のビハインドであれば、負けた記憶はありません(笑)。
現在では、馬力表示がグロス表示からJISネット規格になり、換算方法自体もPSからKwに変わっていますが、80年代ではグロス表示のPSだったので、エンジン単体のパワーを、そのまま馬力表示としていました。従って公称200PSの自動車もシャシダイで測定すると160PS程度だったという話も良くありました。( グロスはベンチ上での測定値なので、吸気温度は理想的な状態であり、車載状態の吸気システムの抵抗や触媒やマフラーなどの排気抵抗も実際の自動車に搭載した状態では無い )。しかし、ロータリーは若干違ったようで、当時から、今で言うところの「ネット規格」で馬力表示をしていたようです。実際にこのコスモを買ってから、何度と無くシャシダイでパワーチェックを行いましたが、ノーマルで160PSをボッシュのシャシダイで記録しました( 駆動ロスを無視した結果 )。例えば、Z31フェアレディ300ZXが、230PSの馬力表記をネット表示時代には195PSに改めていましたが、実際にノーマルの300ZXをシャシダイで測ると190PS前後であったという事でした。また、カーグラフィック誌では公称150PS のスカイライン 2000RS をボッシュのシャシダイで計測した結果、135PSであったと掲載されています( 軸出力のみでは、僅かに 117PS であったと )。従って、かつてのサバンナGTのRX-3がノーマルで120PSとカタログに書かれていましたが、このパワーは実馬力で、レシプロエンジン車の公称140PSに匹敵するものであったと思われます。そう考えると、異常に速かった昔のロータリーエンジン車の事も、何となく合点が行くと思われます(w。
購入当初のエンジンルーム風景です。REオーナーならば判ると思いますが、私はコスモターボをエアコンレスの状態で購入したのです。20kgの重量増を避けたかったというより、エアコン装着によるパワーロスを避けたかったので、ギリギリ迄装着を我慢して、翌年の真夏(8月)になって仕方なく装着しました(爆)。税金上も有利(非課税)だったと思います。

この効果はテキメンでして、エアコンが必要無い時期は、エアコンベルトを外して走っていましたが、ピレリP6を装備した2doorHTのコスモターボをグングン追い詰めるパワーがありました(!)。もちろんお互いフルノーマルの状態で・・・。


HBSN2 型 コスモロータリーは、ターボエンジンの搭載に伴って、目に見えない部分が大幅に変更されました。

1.ブレーキを4輪ベンチレーテッドディスクブレーキへ強化。
2.リヤスタビライザーを16mmから13mmへ細く変更して接地性の向上。
3.ステアリングギア比を 19.4:1 から 17.3:1 へ変更。
4.5速のギヤ比を 0.858 から 0.791 へ変更。
5.最終減速比を 4.100 から 3.909 へ変更。

面白いところでは、ヨー感性モーメントの軽減!(笑)があります。これはGTモデルに限ってですが、オーバーハングに装着されるバンパーをタクシー用!(廉価モデル用)の樹脂製のパンパーに変えています。これによってウレタンバンパーとその内部にある衝撃吸収構造(ダンパー等)が除かれる為、これだけで10キロ以上の軽量化となっています。またコスモと言えば、一応高級スペシャルティカーだと思いますが、GTモデルではエアコンレス、ラジオもオプション扱いです!。内装は徹底した軽量化が図られて、コスモのほとんどの標準モデルでは、前席には8ウェイ調整機能付きシート、後席にはリクライニング機構やシガーライター、ラジオコントロール迄が標準装備されているのですが、GTは当然のように何もありません!。内張りやリヤシートを外したら、そこには防音材すらありませんでした(w。従って、最高級モデルのターボリミテッドから、トータルでも70kg近い軽量化を果たしていました。



購入当初(1983年1月)の室内風景です。
私は一切のオプション品を注文せずに購入したので、ラジオさえ無い!!!。いくら軽量モデルとはいえ、何も音楽が無いというのは寂しかったですねぇ。ワクワクさせるツインカムサウンドがある訳でも無いし・・・。



ひょっとしたら、このコスモターボでもレース出場を企んでいたのかもしれません!。何故ならば、このロータリーターボは、やはりサバンナRX-7の為に企画、開発されたエンジンであったらしいのですが、運輸省の認可が下りないので、まず最初にコスモに搭載したという話があるのです。もし、RX-7でターボが認可されなかったら・・・、ツーリングカー規定に満たない室内寸法という理由でセブンが出場出来なかったら・・・なんて事も考えていたのかも知れません。そう、仮想敵は車体寸法を見れば一目瞭然!。あのクルマです・・・♪

大体において、こんな徹底した軽量化を行ったクルマは過去から現在においても、スカイラインか、RX-7かという感じだと思います( 競技ベース車両は別として )。あのタクシーもどきの黒いプラスチックバンパーなど、本当に見栄えが悪くて、このGTというモデルを本気で売る気があったとは、とても思えませんでした(笑)。まあ、買った私も異常な神経の持ち主ですが(爆)。友人にはGT-R並みの軽量化なんだと強がりながらも、購入して真っ先に行ったの改造?は、パンパーの塗装でした(笑)。しかし、のちにウレタンバンパー装着のコスモに乗るチャンスがありましたが、鼻先の重さやテールの収まりの悪さは、少し走っても判るくらい大きな差がありました。


実際、このコスモターボのポテンシャルの高さには、何度も助けられたように思います(w。当時の資料を見ても、コスモターボのエンジン、サスペンションというのは、次期RX-7を目標の先に置いて開発されていたようです。HB型コスモは、次期RX-7( FC3S型 )の布石となるべく、リヤにセミトレーニングアームを採用しましたが、そのサスペンションのポテンシャルの高さは、未だに鮮明に記憶に残っています。同じ時期のセリカダブルエックスなどは、同じ形式と思えないくらい限界が低く、コントロール領域も狭かったように記憶しています。






当時は160PSという形でほぼ横並びの公表値を謳っていましたが、実際のパフォーマンスには大きな差がありました。 スカイライン2000RS-TURBOが登場するまでは、日本一速いと云われたコスモターボに、意外にもいすゞのアスカターボが一番食い下がって来た記憶が鮮明に残っています。次に追従して来たのはスタリオンインタークーラーという感じでした。しかしこの後のスタリオンGSR-V(シリウスダッシュ)の200PS版は結構手強い相手で、ノーマル同士では負けて居たかも知れません。ロータリーターボより明らかにパワーがあったのは、スカイライン2000RS-TURBOの195PS、Z31フェアレディの300ZXの230PSでした。これ以外のクルマは、正直言って全く相手になりませんでしたね。

またこの当時は、HKSからトヨタの18RGエンジン用のボルトオンターボキット販売されていて、けっこうな人気があり、メーカー純正のターボ車よりも確実に優位に立っていたと思います。この18R-Gのボルトオンターボは、私のコスモ(チューン後)とほぼ同じダッシュ力を持っていましたが、高速域では短時間しか全開に出来ないので、結局付いてこれないというパターンが多かったように記憶しています。





※ 当時の国産スポーツ車、実測データ( CG誌より )
Model 0-100km/h 0-400m Max speed
 78y SAVANNA RX-7 GT 5F  9.90sec 16.60sec 192.70km/h
 82y COSMO RE-TURBO GT 5F  9.10sec 16.60sec 209.40km/h
 84y SAVANNA RX-7TURBO GT 5F  8.40sec 15.60sec 215.70km/h

 81y LEOPARD 2doorHT 280X SF-S 5F  9.80sec 16.90sec 192.10km/h
 81y SKYLINE2000TURBO GT-E.S 5F 10.10sec 16.90sec 187.90km/h
 81y SKYLINE 2000RS 5F  9.10sec 16.50sec 193.80km/h
 83y SKYLINE 2000RS-TURBO 5F  7.50sec 15.40sec 212.00km/h

 81y SOARER 2800GT 5F  9.10sec 16.70sec 202.90km/h
 82y CELICA XX2800GT 5F 10.10sec 17.20sec 206.30km/h
 82y CELICA XX2000GT TC24 5F 10.20sec 17.10sec 202.30km/h
 83y CARINA 1800GT-T 5F  8.90sec 16.20sec 190.60km/h
 83y LEVIN 1600GT-V 5F  9.00sec 16.40sec 185.10km/h

当時の911ポルシェSCSやアウディクアトロ、ルノーのサンクターボが0-400m15.3秒だったので、DR30 2000RS-TURBOが如何速かったか!という判断材料になると思います。昨今の国産スポーツで911ポルシェや欧州のスーパースポーツと対等のポテンシャルを発揮出来るノーマル車というと...。

また広報車両でないNAのDR30 2000RSでは、0-100km/hは10.9秒で、0-400mでは17.0秒というのが実際の所であったようです。同じくカリーナの1800GT-Tも実際には0-400mで17.1秒というのが実情のようでした。AE86レビン1600GT-Vに至っては、CG誌で0-400m17.4秒であったマークIIのツインカム24と同じ速さだった記憶があります...。

SA22C RX-7TURBOは、225.90km/hがライトOFF時の最高速度となります。
上記の数字は雨天時にライトアップでの計測値です。






買って間もない頃は、ディーゼルステッカーでディチューン!(w。














































当時のCG誌では「乗り心地とハンドリングとが国産車としては異例に高いレベルで両立しているし、このバランスはエンジンを除いたとしてもこのコスモの魅力になり得るように思われた。」と評価された猫足です(笑)。BMW的なシャープでダイレクト感溢れるサスペンションとは違いましたが、限界を超えても穏やかにスライド、コントロールが行えるサスペンションでした。 また重量配分がフロント55:リヤ45( 6PI 4doorHT LTD )というのも、ガソリンタンクをオーバーハング内側のリヤシート後方に配置した結果であり、当時では優れたバランス性能の良さを持っていました。

BMWやスカイラインの限界域でのトリッキーな挙動には緊張させられましたが、
これをコントロールして乗りこなすのもスポーツドライビングとして楽しいものでした、・・・。
しかし、どちらが速いかと即物的な結論を言えば、猫足に軍配が上がると思います。









Icon エンジン関係

基本的にはライトチューンでした!。

東名水冷インタークーラー、ブリッツウォーターインジェクション、
KOEI製CDIの黒!(笑)、ウルトラレッドコード、パワーコイル、
VVC(SKで0.75に固定)、燃料増量(エアオービット製)、
藤壺デュアルマフラー、etc・・・

この状態でのシャシダイ計測結果は200PSでした。
当時のロータリーはプラグだけで20PS近く変わっていました。
ノーマルでは170PS!?くらいはあったと思う。


Icon ボディ関係

フッフッフッフ・・・何もやっていない(爆)!。
今、思うと、全体がおもいっきりゆがんでいたかも・・・、(T_T)。


Icon その他

ブレーキはノーマル!でした。(爆)・・・。
ショックはトキコのプロドラG!
セッティング「アライメント」は知らない内(笑)に、
色々と行ってもらっていたと思う・・・廣川さんに感謝、m(__)m


Icon ホイールと、タイヤ

6J15のリニアスポーツ、オトモスティ!

タイヤは・・・、
ADVAN HF ( 純正ホイル+195/70/14 )
ADVAN HF typeD
ASPEC A323
ADVAN HF typeC

サイズはすべて205/60/15!「これでも当時は扁平タイヤ!」










こんなスポイラーが必要な程、走るのかぁ〜!?(爆。

















※ HBSN2型コスモターボGT(2doorHT)の社内データ
0-100km/h   7.7sec
0-180km/h  29.0sec
0-400m  15.5sec( 2名+計測機材 )
0-1km  28.8sec
Max Speed  210km/h



CG誌には、2doorHTモデルで5速の約5300rpmの時点で平均200km/hと書かれています(ライト点灯状態)。僕の記憶では、リミッターを解除して然るべきチューニングを施すと、5速の6500rpmで巡航走行が可能であったと思います。もちろん深夜にライトアップの状態で豪雨の中、宿敵RS-TURBOと共に・・・。いえいえ、昔に誰かに聞いた話ですョ・・・(爆。

後期モデルになって、同じく160PSを標榜する13Bロータリー搭載のスーパーインジェクションというモデルが発売されました。この13BロータリーSIと走る機会があったのですが、トルクの差でしょうか、シグナルGPで一瞬置いて行かれました(笑)。しかし120km/h辺りからのノビで追付いてしまうのですが...。まぁ普通の人ならば、13BロータリーのSIの方が速く走れるでしょうね。オートマしか無かったのが残念ですが...。

















能ある鷹は・・・(w。















4doorSEDAN のサルーンは基本、リジットサスペンションなのですが、この、RotaryTurbo だけは、サルーン唯一の4輪独立サスペンションだったりします。今、現存していれば、超希少なレア車である事は確かです。