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2日目(ドーハ〜アテネ)
2007. 8. 9
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機内が明るくなって時計を見ると離陸から約8時間が経過していた。簡単なおしぼり、
次に朝食が配られ始めた。オムレツとソーセージそしてポテトだ。機内では、まだシートに横たわって動かない人もいる。 ナビゲーションを見ると、アラビア半島にかかろうとしている。だいぶ飛んできた。あまり食欲はなかったが、せっかくなので目の前に置かれた朝食を軽くいただき、コーヒーを飲んで目をさませた。そうこうして2時間ほどすると飛行機は高度を徐々に落とし、カタール・ドーハ国際空港に着陸した。時計を見ると予定より1時間も早い。現地時間で4時すぎなので、外はまだ暗い。日本との時差は6時間ある。つまり日本では午前10時だ。
ドーハの空港にはボーディング・ブリッジは無かった。タラップから降りてバスで到着ロビーに向かう。夜明け前なのに外はむっとしていて気温も30度以上はある。このツアーに参加した40名の一行は、バスを降りたところで一旦集められ、添乗員のS氏よりこれからの予定を告げられた。ドーハからアテネへの乗り継ぎ時間を利用してドーハの市内観光に出かける事になっている。めいめいに市内観光用のカードが配られた。カタールへの入国には査証が必要であるが、乗り継ぎ時間を利用した市内観光では、このカードで代用できるらしい。入国審査への列に並びパスポートと共にもらったカードを入国審査管に渡すと、カードはそのまま回収された。ドーハ市内観光へのバスはまだ到着していない。明け方の空港ロビーの片隅にあるコーヒーショップは我々で満員になった。観光バスは、午前6時にくるらしい。まだ1時間ほどある。
空港ビルは、最近リニューアルされたのか清潔で近代的な建物である。明るくなってきたので外へ出てみると、郊外なのか周りに高い建物はない。ただ、昨年12月に行われたアジア大会のモニュメントだろう、大きなカップが忽然と目立っていた。 あたりをうろうろしているうちに、どうやらバスが到着したらしい。S氏があらため
て皆を集め、これからの市内観光のガイドさんが紹介された。カタールにお住いの東南アジアの方だ。ガイドさんの案内で、駐車場まで移動し、止めてある大型バスに乗りこんだ。この時間でも熱い熱いといっていると昨日は45度と知らされた。これでも今朝はまだ涼しいらしい。日が昇るとともに気温ももっと上がってくるのだろう。
カタールの人口は約80万人、首都はこのドーハで国民の大半がこの周辺に住んでいるとの事。ただし外国(インドやパキスタン、東南アジアなど)からの労働者が多く、純粋なカタール人は1/4程度と説明があった。経済的には裕福で、もちろん石油資源のおかげで繁栄をもたらしている。ガソリンは1g30円ほどで、また居住者は電気、水道がタダな上、税金もあまりかからないらしい。主な宗教はイスラム教で信者は1日5度もお祈りをする。 カタールに関して日本で有名なのは、あの1993W杯予選「ドーハの悲劇」と衛星放送局「アルジャジーラ」だ。
市内観光で最初に案内されたのは、やはり日本人にとって悲劇、韓国にとっては奇跡となったドーハ・サッカー競技場(アル・アリスタジアム Al-Ahly Stadium)だった。施設として特にこれといって見物するものはないが、1993年以来、日本人が訪れるようになった悔しい観光地である。現在は芝生は剥がされ改修工事中のようだ。それでも左サイドのコーナーエリアを見ると、自然とあのシーンが蘇ってくる。 ![]() 次に案内されたのは、アラブの伝統的なスーク、動物市場である。ここでは生きた羊、ヤギ、らくだ、鶏、ウサギなど様々な動物が販売されている。この中でも珍しい「らくだ市場」に立ち寄った。
砂漠の中に柵を設け、らくだが飼われている。全部で100頭くらいはいるだろうか。柵はいくつかに別れていて売り主が違うようだ。1頭いくらかは聞かなかったが、白いらくだの方が高いらしい。さすが観光客がよく来るらしく、地元の人は柵を開けて案内し、記念写真をとっている人達もいた。時間が早いせいか、本当のお客らしき人は見かけなかった。らくだ市場のあとは、またバスにもどり車で5分程のところにある野菜市場に到着した。ここも市内観光のひとつになっている。雨の少ないカタールでの農業はきびしいらしく、ほとんどの青果物は輸入にたよっているとの事。
野菜市場の敷地内に入ると、店舗ごとに新鮮で色鮮やかな野菜や果物が山積みされいる。輸入とは思えないほどのみずみずしさだ。すいかは日本の物とは違ってやけに細長い。あまりのなじみのない野菜もあるが、種類は豊富で店ごとに陳列の工夫がみられる。朝の開店準備の時間帯らしくあちこちでせわしなく作業している店員もみられた。我々観光客は買わない事を知ってか店員はあまり売り込もうとはしなかった。
朝6時からの市内観光も1時間が過ぎ、日差しとともに更に暑くなってきた。35度くらいはあるかも知れない。
バスが次に到着したのは、昨年12月に行われたドーハ・アジア大会のメインスタジアムだった。さすがお金持ちの国だけあって外から見てもすごく立派な施設だと分る。しかし、これだけのスタジアムをその後有効に使われているのか心配でもあるが、余計なお世話かもしれない。少なくともこうした観光名所となった事は間違いない。 次に訪れたのは、競技や競走に使われる馬を飼育している乗馬クラブの馬小屋だった。小屋といってもここで管理されている馬はかなりの高級馬という事で冷房のきいた清潔な建物の中で大切に扱われている。さぞ馬主は上流階級の人達だと想像できる。
建物の中に入るとたしかにエアコンがきいていた。さすがスタイルのいい馬ばかりで、よく手入れもされている。ところどころにシャワー室もあって、気持ちよさそうに水をかけられていた。こちらの人達は、宗教上の理由なのか、そういう制度なのか競馬はあってもお金をかけないらしい。また、これだけ暑い国なのにお酒も飲まないと聞かされ感心させられる事が多い。
ここまで休憩なしにきたが、午前8時になって、街中の店も開店し、トイレ休憩を兼ねて、大型のショッピングモール(The City Center-Doha)で45分ほどの自由時間となった。超近代的な建物で、ここには、大型のスーパーマーケット「カルフール」もあり、トイレを済ませた人達が時間をつぶしていた。市街地に来ると、らくだ市場とのギャップが大きく、アラビア半島の小さな国とは思えないほど、近代化が進み、ここでは、なんでも豊富に品物が揃っている。
時間になって、再びバスにもどると、これで最後という事で、アラビア湾に面したダウ・ハーバー(Dhow Harbor)に立ち寄った。カタールはアラビア湾での真珠採取も盛んらしく。港の入口には真珠とアコヤ貝のモニュメントが目立っていた。アコヤ貝はダウ船(主にアラビア半島で製造されたくぎを使わない木造船)で漁をしていたことからダウ・ハーバーと名がついている。港では、写真タイム程度で間もなくバスに乗りこみ空港へ向かった。早朝からのドーハでの市内観光を整理すると、 空港→アル・アリスタジアム→らくだ市場→青果市場→アジア大会メイン会場→ 乗馬クラブ→ショッピングモール→ダウ・ハーバー→空港 という約3時間半の行程であった。
空港に到着すると、午前9時30分。ここであらためてS氏よりアテネまでの搭乗券を受取った。出発は12時30分、搭乗開始は11時45分なので、まだ2時間ほど余裕があった。S氏によると、空港2階のフードコートでカタール航空から軽食が出るとの事。一行はぞろぞろS氏について行くと、係員がいて、今朝到着した搭乗券の半券とパスポートを提示するとチケットのようなものが手渡された。これをフードコートのカウンターに渡すと、サンドイッチまたは簡単な1品と飲み物が無料となった。乗り継ぎ客のためのサービスらしい。食事のあとは、1階の免税店あたりで時間をつぶし搭乗時刻を見計らって出発ゲートへ向かった。
ドーハからアテネまでは、4時間35分のフライト。もうひと頑張りでアテネに着く。今日の1日は長い。まだお昼前である。アテネ行きの6番搭乗ゲートからは、やはりバスに乗って飛行機へと移動する。次はQR-472便になる。Airbus A321、3列−3列のシート構成で日本から来た便よりも小さい飛行機である。この便は、我々ツアー一行が利用しているせいか満席のようだ。
4時間半のフライトでも、離陸後しばらくすると、しっかりとした食事が配られてきた。メニューを見るとさすがに日本語表記ではないし、日本食もない。ラム肉かチキンの選択であったが、すでにチキンは残っていないようで、申し訳なさそうにラムを置いていった。ビールのつまみ程度なので、どちらでもよかった。
アラビア半島を抜けるといよいよエーゲ海上空だ、窓からもいくつかの島は見えるが、地図と比べてもどの島なのかはよく分らなかった。中でも唯一判別できたのは、この島だけで、エーゲ海クルーズでも立ち寄るミコノス島だ。 飛行は順調で、定刻の午後5時にアテネ国際空港(エレフテリオス・ヴェニゼロス国際空港)に無事着陸した。ここでは、ちゃんとボーディングブリッジがあり機内からそのまま到着ロビーへとスムーズに出られた。
ただこの後のギリシャへの入国審査への列では結構待たされた。運悪くなかなか通してもらえない人達の列に並んでしまったようだ。別室に連れて行かれている人もいる。まあ時間はかかったが、なんとか入国審査も通過し、バッゲージクレイムに着くとベルトコンベアからは、すでにスーツケースが降ろされていた。皆が集まったところで添乗員のS氏が全員と荷物の無事を確認し、それぞれ荷物をごろごろ転がしながら送迎バスに乗りこみ、ホテルへと向かった。今日の宿泊は、国鉄アテネ駅の東側にある「オスカーホテル」だ。日本人ツアーがよく利用するホテルらしい。空港からホテルまでは、さほど渋滞もなく40分ほどで着いた。
ホテルのロビーで添乗員のS氏より部屋の鍵を受取けとったのは午後6時45分になっていた。今晩の夕食の事、明日の朝食の事。集合時間など一通りの説明を受け、ようやく部屋に入る事ができた。部屋は、ごく質素であったが、ここには1泊だけである。夕食と朝食がついているだけ立派なものだ。決められた時間になってレストランで夕食をとり、部屋に戻るとバスタブでゆっくりとお湯につかったあとはすぐに寝てしまった。 |
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