石馬寺 Topへ
石馬寺の大門前に駐車し、石段を登り始めると直ぐに目に入るのは、一石五輪塔を始めとする
石仏の数々。訪れた目的が石垣の構築状況を見るためという、信仰とは別の不純な動機だった
ことを仏たちがお怒りになり、お叱りを受けているようだ。それからは心を入れ替え信仰の目的に
切り替えたからだろうか、真夏の暑い昼下がりにも拘わらず、鬱蒼たる木陰で石段は薄暗いが
ひんやりしており気持ちの良い訪問になりそうだった。・・・・・ここまでは
それまでの殊勝な言葉はどこへやら、彼方此方に石垣の姿が見えてくると、目が輝いてくる。
「おお、この石垣はまだ算木積が完成していない時期のものだな」とか「ほう!石垣もこれほど
多様性を持ってくると芸術作品だな!」とか「おう!この部分にはきっと間詰石がたくさん入って
いるんだな。しかしあそこの部分は膨れているから少なかったのかな?」なんぞと心の中で独り言。
観世音菩薩がこれを察したのか、はたまた聖徳太子の馬がいななき知らせたのか、参道脇の石仏が
ずんずん増えてくる・・・
以前どこかで聞いた話を思い出す・・・
どこにも拠り所の無い魂は冥界からこの寺に来て、観音様におすがりするのだと。 この石段を登り
観音様に逢えるまで、どこにも行き場所の無い魂は冥府六道を彷徨い、寺院内を彷徨うのだと、
ウロウロと。 彷徨う魂は悪霊となり人に付き悪さをするのだと。 だからこの寺に行くときは、数珠を
持って行き手放してはならないのだと。 数珠さえあれば悪霊は寄って来ないのだと。今日は数珠を
忘れたな。背筋が寒くなってきたなぁ。 どこかに何か潜んでいるような、鬼哭愁々・・・
突然、『三途の川』との表記が現れた! 隣に流れるこの小川がその川か!
次に『亡者の辻』!。辻は公界。全てのものがここに集まる。亡者も現世に!この辻の彼方此方に
亡者共がひしめいているのか。 あっ、ほら君の肩に乗ってるよ!
近江北部の山中にある石馬寺は、聖徳太子がこの山麓に馬をつなぎ、山上に霊地を探して下山すると
馬が石と化して泥に沈んだというところから寺号が付けられた。
この文章を読まれた皆さん、これは私の妄想です。この寺院でなくてもどこでも良かったのです。
たまたまこんな文章を書きたい時にこのお寺さんと巡り会っただけです。
この寺院を崇敬する信者の皆さん、変な風にお寺を使ってしまい御免なさい。
☆所在地 滋賀県東近江市五個荘石馬寺町


2006.9.9 撮影