東日本大震災 被災地報告:仙台後半四日目 平成23年4月10日



H23.4.10 23:04 Yamar 記

※以下、仙台滞在中に友人知人へメール送信した内容です。

BCCで お送りしております。

仙台は朝晩冷えますが、日中は過ごしいい陽気 です。ただ、こちらは花粉や粉塵が強いのか、小生のみならずマスクをする人が多いように思えます。

本 日は被災地へは行かずに、物資の積み下ろし などがメインでした。25tトラックにぎっしり詰まった布団や毛布類が200300組程度届き、これだけで倉庫がいっぱい になりました。

こ れとは別に、午前中に、昨日石巻を一緒に 廻った湯浅さんを囲んだミーティングを、午後はとある団体設立にともなう湯浅さんの記念講演を聴いてきました。

今日知ったのですが、湯浅さんは内閣参与のみ ならず、政府の震災ボランティア連携室長も兼ねられており、NPOの連携窓口やそれに伴なう省庁間 の調整を担っているそうです。

今日はスタッフの意見、湯浅さんの現状分析や 意見を沢山聴くことが出来ました。

幾つか例を挙げると、ある被災地で食事が足り てないと聞きつけて、炊き出しをやろうとした団体が、他の団体や自衛隊の炊き出しとバッティングしてしまい、結果的に食べ切れない状態になった。情報交換 や連携が出来ていないからでしょう。

ま た、避難所を兼ねた福祉施設などでは、職員 自身が家や家族を亡くしていても、なかなか休めずヘトヘトになっている。平時からギリギリの運営を強いられ、非常時に対応出来ないという結果を生んでいる ようです。

また、身近なこととして、被災した子供達に野 球教室を開きたいと行政にグラウンド使用の許可を申請したが、不謹慎であるとか、野球だけでは不公平という回答が返って来てしまった。避難所の子供達は、 なかなか広いところで遊ぶ機会もなく、どうにか改善できないものかという意見もありました。

仮設住宅への入居方法に問題が出てきておりま す。阪神大震災で問題になったのは、一律抽選で入居先を決めたことで、地域の繋がりが分断され、孤独死を多く生み出しました。この反省から仙台市や他の自 治体では、コミュニティ単位での入居を行なう方針を示しております。しかし、それらを考慮せずに抽選で決めていく自治体もあるそうで、阪神の二の舞となら ないか懸念されます。

湯浅さんのお話の中では、震災一カ月の間に、 未だ遺体捜索をするところがある一方で、仮設住宅の具体的な話に移っているところもあり、各地域、避難所で様々な復興のずれが出ているという特徴を指摘さ れました。

この中で、『見合いの現象』が起きているそう です。平時において、行政は申請や提起されることで下からの意見をくみ上げます。

しかし、震災後の被災地域では、下が混乱し意 見がなかなか上がってきません。行政が常に待ちの姿勢でいる以上、なおさらです。一方で、東北地域特有の我慢強さが輪をかけてしまい、下からSOSがあっても発信しようとしない傾向があります。行政は待つ、被災者は云いたくても我慢する。結果的に両 者見合ったままになってしまうという現象です。

確かに、スタッフ間からも、被災者からニーズ を汲み取ろうにも、彼等の我慢強さに加え、コミュニティの団結力が働き、なかなか真意を図りかねるということを聞きます。彼等の大丈夫は、大丈夫ではない と云います。

湯浅さんは今こそ『包摂力』が問われていると 云います。被災者へニーズや困っていることを汲み取る際に、はじめは『何もいらない』と反応されるかも知れない。しかし、せめて『「何もいらない」とは云 われない』程度までの関係を築けないかとのことです。無理に聞き出ささなくとも、せめて断られない関係を目指してはとの意見でした。

夜のミーティングでは、大船渡出身のスタッフ もいることから、岩手チームも作ろうということになり、少し我々の中でも新たな動きが出つつあります。

今日は固い話ばかりになってしまいました。

今日の一枚はありません。写真を撮ってませ ん。

代わりにスタッフの一人の言葉を紹介します。 東京のほうでは、お花見自粛の気分が強いようだけど、そんな自粛はいいから、是非東北の酒と肴で盛り上がってほしいとのことでした。

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