2016年11月4,5日 北岳
<1日目、11月4日>
広河原〜大樺沢〜八本歯のコル〜トラバース道〜北岳山荘
15年ぶりの北岳です。前回は塩見岳まで縦走したときで転職することを決めて辞表を出して有給休暇消化中に登ったことを思い出しました。当初の予定(希望)では槍ヶ岳に行きたかったのですが上高地から入るにせよ新穂高から入るにせよ林道歩きが長くいまいち気が乗らない、中房温泉から登るほど体力無いし雪が降ったから東鎌尾根なんて無理、さあどおしよう、と迷っていたら10月31日に冠雪した北岳を見て「そうだ、北岳行こう!」
自宅から車で30分、芦安始発のバスに乗りました。平日ダイヤで5:50発。

まさかの満席。祝日と土曜日の谷間と言えど平日なのでまさか満席になるとは思っていませんでした。座席数も少ないバスですが。「つう」は左側に座ります。

夜叉神峠で10人くらい追加乗車。かわいそうですが立ちです、この方たち。というか全員座れるようにバスを運行するか乗合タクシーも最終日まで運行してほしいです。くねくね曲がりくねった林道を1時間も立って乗るなんて危険でしょ。15年前のとき私も立ち乗りでしたが車酔いして広河原で1時間も休憩する羽目になりました。山梨県さん、南アルプス市さん、「また来たい」と思わせたいなら改善点です。登山者なんてどっちでもいいと思っているなら仕方ないですが。

左側座席に座っていると退屈な林道でもこの景色を見ることができます。冒頭で書いた「つう」とはこのことです、上高地と同じですね。

芦安から約1時間、広河原に到着。北岳が白く輝いていました。朝7時、気温8℃でそれほど寒くなく。

広河原インフォメーションセンター2階です。こんなに綺麗なところだったっけ。インフォメーションセンターのお姉さんも綺麗な方でした。ここでコンビニで買ってきた朝食を食べました。フリーズドライ食を除きここでは食事は提供してませんよ、念のため。

北岳Tシャツ、帰りに買うつもりでしたが忘れてしまいました。シカによる高山植物の食害に困っているのにシカをキャラクターにしているなんてパロディーか?という点に魅かれました。キャラにしているのはシカはシカでも天然記念物のカモシカだから増えて困ってる二ホンジカとは別ってことか?

7時30分、♪さあ出発だ!いま陽が昇る!♪ by 母を訪ねて3千里の主題歌。

アップで!今日は左に見える沢から鞍部へ登りつめます。

15年ぶりの吊り橋。15年、15年としつこいか。

吊り橋を渡って広河原山荘を過ぎて数分、下山者かと思った下ってきた2人が道が分からない言ってきた。「は?まだ登山口だぞ、アホかこいつら」と思いましたが確かに道が不明瞭でした。この2人に会わなければ自分も迷ってたかも。落ち葉が降り積もり踏み跡が分かりにくくなっていたうえにペンキマークも布マークもありません。しかも下の写真の御池小屋分岐点近くの石へのペンキマーク、丸なのかバツなのか、なんじゃこりゃ。はっきり言って鋸岳第一高点への道のほうが明瞭。バスのことやこういった点が南アルプスの南アルプス市管轄域の悪い点なんだよなあ〜。

御池小屋と大樺沢への分岐点。御池小屋へは樹林帯で眺めが無いので好きではないので大樺沢ルートを行きます。

左岸を登り始め右岸へ渡り、また左岸へ渡り返すのは今でも変わらないんだなあ。足場パイプの橋は冬が来る前に撤去され、また夏に設置されるんでしょうか。

大樺沢、晩秋でも水量は豊富です。

二俣までは氷点下1℃くらい。なぜかこの種の草だけにエビのシッポのような氷が付いてしたのが不思議。この写真を見た会社の女の子が教えてくれました、これはシモバシラ(霜柱)という植物だと。「シモバシラ 植物」で良い子のみんなで検索!!

おお〜、二俣まであとちょい。沢のど真ん中のあのドでかい岩が目印だ。

二俣に到着し、一服。ここまで来てしまうと北岳が近すぎて迫力を感じなくなります、私だけかもしれませんが。でもバットレスを登る人ならいよいよと緊張感を感じ始める場所なのかもしれないなとも思う。ところでバットレスってどういう意味?悪い所が無い?まさかね。

私より先に二俣で休憩していた二人は右俣へ登っていきました。

で私は大樺沢に。上部が凍結していないかちょっとドキドキしながら。

最初にすれ違ったこの方に上の様子を聞いたところ凍結はしていないとのこと。6本歯の軽アイゼンで下りてきたとのこと。ちょっと安心。

八ヶ岳の頭が見えてきたころ腕時計がピーピー、ピーピー鳴り出し「FULL」という表示に。どうやらトレッキングモードだかなんだかで時間、標高、気温をロギングしていたらしくそのデータが満杯だと言っているらしい。データクリアの操作方法が分からずほっといた。

あげくの果てに標高3,380mを示すありさま。すでに日本第2位の標高3,193mの北岳山頂を超えている(-_-#)ピクッ。とうとうイカレたか。なお写っている手袋はダイソー品。適度に暖かく、外さなくてもコンデジの小さなボタン操作もスマホ操作も紐2本締めアイゼンの装着もできる、イボ付きで滑らず、すぐ乾くという登山用品として超優等生。唯一の欠点はすぐに指先に穴が開くこと。さっそく5枚買っときました。

唯一凍結していたところ。完全凍結ではなく水も流れていて一歩ではまたげない、どう渡渉しようか微妙に悩んだ。

ピッケルのグリップ部が埋まるので積雪は深いところで20cmくらい。バスチケット売り場のおじさんがピッケルが刺さるほどの雪は無しで軽アイゼンで十分とウソを言っていました。10本歯軽アイゼンで登り始めましたが歯が短くて雪にしっかり刺さらずスリップして余計な体力消耗だったので結局12本歯アイゼンに履き替えました。アイゼンを2つ持ってきたこと自体が余計な体力消耗なわけだけど。12本歯に変えたら気持ちイイほどサクサク登れたよ。やっぱカエルの子はカエル、中途半端な物は中途半端ってことだな。

この岩の文字、私には「左へ」と見えます。しかし矢印は右に向いています。私の眼がおかしいのでしょうか?それとも南アルプス市では右のことを左というのでしょうか?嫁は生まれも育ちも南アルプス市ですが私の知らない甲州弁をよく喋ります。しかも甲州弁ではなく共通語だと思って喋っていることが多々あります。

いつの間にか時計の標高が3,380mから2,685mへ急降下してました。3,380mを表示していたときは上空にスポット低気圧でも発生していたんでしょうか?氷点下0.8℃、つま先が冷えて辛かった。なんでこんなに冷えるんだろう、今までこんなこと感じたことがない。たったの-0.8℃。歳のせいか?

さあここから丸太の階段地獄の始まりです!(ハシゴと言うべきかな?)

最初の階段を登るとバットレスがバーン!と見えます。二俣で迫力を失った北岳がここで再び迫力を取り戻すというのが私のイメージ。

これはハシゴって言っていいでしょ。

登ってきた階段を見下ろすと気持ちいい!

八ヶ岳のすそまで見えてきたぞお。

やっとこさ吊り尾根が見えてきた。

地蔵岳もやっと同じ高さに見えてきた。

甲斐駒ヶ岳も見えてきたぜえ〜。

13時20分、八本歯のコルに到達。ここまでおよそ6時間半か。時間かかり過ぎ。

間ノ岳。

ボーコン沢の頭へ向かう池山吊り尾根。ボーコンもどういう意味?ちなみに早川尾根のアサヨ峰のアサヨってどういう意味か知ってます?広河原から見るとアサヨ峰に最初に朝日が当たるからだって。夜明けのまだ浅い夜という意味で昔は「浅夜峰」と書いたそうな。帰りのバスで車掌さんが説明してくれました。

今日の目的地、北岳山荘。まれにですが甲府から朝日に反射して光って見えることや夜には灯りが見えることがあるんですよ。

最後の階段です。これを登ってから北岳山荘へのトラバース道までの分岐が意外に長いんだな、これが。

振り返ると富士山が姿を現してた。

稜線は日当たりがいいから雪は深くないしグズグズ。このときはそよ風程度。すれ違った人に聞いたら強風と言っていたので八本歯のコルに上がる手前でオーバーパンツを履いたけど無駄足だった。ということで暑いのでオーバーパンツを脱ぐ。アイゼン付けたり取り替えたり、レイヤリングを変えたり、写真撮りまくったりと時間がかかっているのはこれらが原因。決して負け惜しみではなく、体力的につらくは無く、むしろ歩いてて楽しくてしかたなかった。

トラバース道分岐点。雪は少ないから雪崩の危険無しなので予定通りトラバース道へGo!もちろん落石には要注意。

このトラバース道ってこの微妙な恐怖感がたまりません。雪の踏み跡を見ると通っている人は少ないですね。夏でもここを使う人は少ないと思います。日帰りで北岳をやるなら北岳山荘へ寄る必要は無いし、大樺沢を登りつめて初日に山頂行って1泊だったら肩の小屋だし。後で聞き知ったことですが3日前の11月1日にこのトラバース道で滑落があったそうです。降雪中や直後、ましてや積雪してたらイカンですよ、この道。

風も無いので快適でした。富士山も気持ち良く眺められました。

トラバース道がやっと縦走路の稜線と合流しましたが山荘はまだ豆粒ほどにしか見えません。

15時、やっとこさ北岳山荘到着。親切なことに天場の一部が除雪されていました。親切に新雪を、なんちゃって。

Myテントと北岳。除雪されたところは少しぬかるんでいたので雪があるところに設営すべきか悩みました。だって次の日の朝に撤収する際に荷物が汚れまくるのではないかと。でも西風をまともに受けないように設営できるスペースがこの辺に無かったことからここにしました。16時ころには氷点下2℃くらいになって地面はバキバキに凍りつきましたので翌朝に泥汚れを心配する必要は無くなったんですが。

Myテントと富士山。

夕焼けの北岳。

雲海に浮かぶ富士山。17時ころ氷点下3.2℃。夜は甲府の夜景と星空がとてもきれいでした。あ〜、夜景撮影できるカメラが欲しいなあ。
