島の別れ
.
 やんばるポークを売っていた!

 近くのお店に行って何気なくお肉をながめていたら、「やんばるポーク」を見つけた!

 沖縄以外で、沖縄のお肉を見るのは初めて!しかも1つのコーナーになっていてたっぷりあった。

 お肉の色合いがよい上に、しかも少し安目。今日のお夕飯の献立は変更して買った。

 やんばるポークを売っているこのお店にこれからも行こう! なんだかとってもうれしいなあ。
UkiUki 解説
 と書き終わって、ふと生産者の「やんばるミートプラザグループ」という名前が記憶をかすめました。

 北部振興策ってご存じでしょうか。名護市東海岸への新基地建設に伴い、名護市を中心に沖縄北部地域には様々な形で金銭的なばらまきが行なわれています。北部振興事業もその一つで、名護市東海岸に軍民共用空港を建設して普天間基地を15年の期限付きで移設使用することを内容とする1999年年末の「普天間飛行場の移設に係る政府方針」という閣議決定に基づき、2000年8月、政府が沖縄県北部の経済振興のために財政支援することにしたものです。基地建設とリンクするしないの議論が2006年におこり物議を醸し、普天間基地の移設が遅々として進まないことを理由に執行凍結の事態も生じましたが、いずれにせよ2000年から毎年100億円ずつ、財政支援が沖縄北部地域に行なわれています。

 この北部振興事業を用いて行なわれた事業の一つに「名護食肉センター」がありました。もともと名護市にあった食肉センターの老朽化に伴う建て替えとして名護市が事業主体となって建設、2003年に完成しました。総事業費は30億円もかかったそうですが北部振興事業として実施すると9割を国が負担し、残り1割分も国が交付税補填するため事実上一切費用がかからないことになっています。従来の県営の食肉センターとは異なり、食肉センターそのものは名護市が建設、所有し、経営をこの食肉センターに入居した5社による「県北部食肉協同組合」が行なうことにしたそうです。完成した食肉センターは豚年間15万頭、ヤギ年間2000頭の処理能力を有するそうです。

 今年8月8日の朝のニュースでも工事や事業を進めることが前提になって、その工事や事業への需要予測や採算の検討が事実上行なわれていない問題を総務省が指摘したことが報じられていました。この「名護食肉センター」についても同様に、このような事業の採算を検討して建設されたのかという問題がありました。この食肉センターに関しては豚12万頭の処理を想定していたそうですが、初年度実際に処理された豚は79000頭で、初年度から目標の達成はおろか減価償却を決算に盛り込めない粉飾決算を策定せざるをえず、現実のところ5000万円程度の赤字を計上したと伝えられています。名護食肉センターに入居している企業の中で中部食肉センターは採算ベースの約半数しか処理できず経営危機に陥り、その営業権を南部南風原に本社を置く琉球協同飼料に売却することになりました。開設2年を経た2005年4月のことでした。琉球協同飼料という会社はポークブランドの「SPAM」を沖縄で生産する沖縄ホーメルを傘下に置く企業です。琉球協同飼料は中部食肉センターを直接経営下に置き、北部支店と位置づけ「やんばるミートプラザ」と命名しました。

 沖縄の養豚産業は80年代初頭から大規模化され続け生産農家350件程度に集約されてきました。けれどもこの2000年には30万頭だった養豚頭数も2005年に24万頭へじりじりと減少、と畜頭数も同様に1995年に49万頭だったものが2005年には32万頭に激減しています。枝肉価格の下落はなんとか歯止めがかかっているものの、この間の飼料価格の高騰は生産単価を上昇させ続けています。ここのところの趨勢は、琉球在来豚「アグー」を原種とする「沖縄ブランド豚」など高付加価値化の経営方針が主体で、さらなる量産効果による生産性の向上は現状では困難な状況にあるようです。このような養豚産業の実情にも係わらず、稼働率を上げることができず、減価償却を行えないほどの大規模設備に入居させられ、事実上の経営を名護市から押し付けられた「県北部食肉協同組合」も大変な重荷となったことは十分に予想されます。

 要するに、名護市はじめ事業主体の振興策を活用するもっぱらの関心が建物を建てることにあり、建ててしまえばそれでおしまいというふうにしか捉えることができない現状に関心が向いてしまうのです。昨今、名護市では建設すべきものが飽和状態で、強引な小学校の統廃合を行ってでも小学校を建設するなど、そのあり方への批判も提起されつつあります。

 沖縄の豚肉の歴史は600年になるといいます。18世紀半ば、中国の冊封使の食事に豚肉が必須となって王府は豚の飼育を全島に奨励したといいます。1605年に野国総管が甘藷を沖縄にもたらし安定的な食糧確保を実現し、その生産量が増大するの伴い、これを飼料とできたことで豚の飼育は大きな広がりをみせたといいます。今沖縄では豚肉がブームです。特に”ブランド豚”に成功した沖縄原種の黒豚と言われる”アグー”。それは、それは至る所で看板の”アグー”の文字が見うけられます。伝統琉球料理から炭火焼き肉、創作料理に”アグー”です。沖縄では”アグー”にとどまらず更なるブランド豚の育成に努力が費やされています。まぁ、それにしても、塩や黒糖、泡盛などの沖縄の食材との相乗作用で、沖縄の豚料理はほっぺが落ちてしまいそうに、ホントにおいしいんです!!。

 おいしい豚肉は米軍基地とは関係なく、沖縄の豚の生産者の皆さんの努力のたまものです。沖縄県産豚肉の実力を全国に広がっていってもらえることを願って・・・。みなさ−−−ん!!沖縄県産豚肉、ホント、おいしいですよ!!
Diary