6680 IBM
2004/ 5/24
1.きっかけ
IBMは、知人が勤めていることから、対象として興味を持ちました。
もともと、私の実家近くに工場があり、「あそこは偉い会社や」ということになっていました。私も基本的にIBMに対しては、いい印象しか持っていません。
一時は崩壊しかけた巨大企業ですが、ハードウェア・メーカーからソフトウェア会社に衣替えして、急速に再生してきました。
噂では、日本のコンピュータ・メーカーもIBMのコンサルを受けているとか。それほどまでに、IBMはこの業界での影響力があるのですね。
ここから先はかなりIBMびいきなことばかり書いています。「そんなことないぞ、こんな悪いこともしてるぞ」というお話があれば、ぜひ教えて下さい。
ともかく、ここでの紹介にはかなりバイアスがかかっていることをご承知置きください。
2.社会貢献活動
(1)工場見学
私が小学生のときにIBMの工場見学に行ったことがあります。
そこでコカコーラとスナック菓子をもらいました。
食ベ物につられて企業を評価するのも変ですが、「えらく気前のいい会社だなあ」と感じました。
他の工場に見学に行っても、小学生の団体相手に手土産をくれたのはIBMだけだと記憶しています。(もっともこの時は、コカコーラの工場に行ったのだとばかり思い込んでいました。)
(2)遺跡発掘
教育委員会で遺跡発堀の仕事をしている、ある別の知人の話です。
工場などを建てる時は、地中に遺跡が眠っていないかどうかを、事前に調査しなければなりません。
何も出なければ工事再開ですが、古いお皿なんかが出てきたら大変です。調査が終わるまで、工事はストップです。
施工主にとっては、工事は遅れるわ、発掘に協力しないといけないわで、相当な負担らしいです。一方、調査をする教育委員会の側も大変です。
作業員の休暇場所はおろか、作業道具の置場を現場に確保するにも、施工主の協力がなければ難しいのが現状です。
土木工事ではそんな状況はあたりまえなのかもしれませんが、ともかく大変な状況であることに変わりありません。
そんな中でIBMは何と、プレハブの作業小屋を教育委員会に提供したそうです。
「小屋」と呼ぶのは失礼なくらいで、水道光熱はもちろんのこと、エアコンまでつけてくれたそうです。もちろんIBMの負担でです。
教育委員会の施設よりも環境が恵まれている、という逆転現象になりました。
(3)実業団野球
実業団野球も強かったです。全国大会で上位まで進出した時には、町から応援バスが出たことを覚えています。
(4)工場閉鎖
最近になって、IBMはこの工場を閉鎖しました。
元は半導体工場だったようですが、半道体から撤退するからということでした。
でも、IBMは敷地を更地にして売り払うようなことをしませんでした。
何と工場設備をそのまま後継事業者に売り払ってしまったのです。雇用が確保されました。
現在のIBMは半導体工業団地の地主です。
3.社長が率先して
これまでIBMのいいところばかりを書いてきました。
なんと、これはIBMのビジネスそのものなのだそうです。
「2002年度IBM年次報告書」にある、社長の話から拾ってみましよう。
「投資対象、雇用主、地域社会のメンバーなど別の面でのリーダーシップも当社に重要」だといっています。また、
「研究開発、製造、販売の管理にかけるのと同じレベルの投資や規律(中略)を持って管理するほどのビジネス上の重点課題として、これらを、位置付けて」いるのはIBMだけだと言っています。
「IBMは違います。」
確かに同業他社(特に日本の会社)とは違います。
IBMは、「尊敬に値すベき、社会への積極的な参加者になることを目指す」とのことです。
そのための寄付やボランティアは、「尊敬と信頼、そして誠実というIBMの基本的な価値観に基づく関係を築き上げることなのです。」
また、従業員の方々は、自分がIBMのメンバーであることを誇りに思っています。IBMの方々は本当に楽しそうに仕事をしておられます。
中にはつらい思いで仕事をしている方もいらっしゃるのでしょう。
でも、私がいっしょに仕事をさせていただいた方々はみなさん、とても仲良く、楽しそうでした。
大企業でこんな会社は多くないのではないでしょうか。
なぜ従業員の方々はIBMを誇りに思えるのでしょうか?
それはまず、社長自身がIBMに就職したことを誇りに思っているからです。このことは年次報告の随所から読み取れます。
そうでなければ、従業員がその企業に所属することを誇りに思うことはないでしょう。
4.進化し続ける
本業では(パルミサーノさんに言わせると、これまでの話も本業ですが)、ここ数年でIBMは様変わりしました。
業態変換したと言ってもいいでしょう。
下記は収益に占めるセグメントごとの比率を示したものです。
2000年 2002年 サービス 39.0% 44.8% ハードウェア 40.5% 33.8%
2年間でサービス業がメーカー業を逆転してしまいました。本当に、変われば変わったものです。
この背景について、パルミサーノCEOは、「メーカーであると決めつけることがなかったからです」と述べています。
「当社はただ、最新テクノロジーを生み出すリーダーとなり、それを利用してお客様の問題解決を支援してきました。」
「今から15年後や20年後には、当社は新しい別のビジネスを手掛けているでしょう。なぜならテクノロジーやお客様が抱える課題は進化しているはずだからです。」
そう、IBMは進化し続けるのです、顧客の要求が進化しつづける限り。
5.今後の方針
IBMは、古くからある巨大企業にふさわしい影響力と、ふさわしからぬ成長力を併せ持っていると思います。
さらに買い増していいと思います。
ところで、何気にパソコンのインターネット通販では、IBMがDELLに次いで2位らしいのですが、そんなこと知ってました?