がん保険

2004/05/29

1.加入のきっかけ
先日がん保険に入っているAFLAC(A社)から郵便が届きました。
何でも、私の出向先では団体割引がきかないので、保険料が上がるらしいです。
もともと知人とのつき合いで入った保険だったので、この際、続けるかどうかを検討することにしました。
同時に妻を被保険者にしている東京海上あんしん生命(T社)のがん保険も見直すことにしました。(こちらもつき合いで入った。)
見直しのポイントは、
(1)そもそも保障が必要か?
(2)プレミアムは納得できる水準か?
です。
2.保障は必要か?
A社のがん保険は
がんと診断されたとき 一時金 100万円
がんで入院したとき 1日 1万5千円
を払ってくれます。また、T社のがん保険は
がんと診断されたとき 一時金 200万円
がんで入院したとき 1日 2万円
を払ってくれます。
これだけだと必要性がピンとこないので、がんで入院する確率と、入院してから退院するまでの平均入院日数を調べてみました。
国立がんセンター調べによると、全年齢平均のがん罹患率は
男性 0.5%
女性 0.25%
です。平均入院日数は全体で98日だそうです。
以上の情報から、(かなり乱暴ですが)A社のがん保険に1年加入したときの受取保険金は
100万円+1.5万円/日×98日=247万円
男性の罹患率を考慮した、受取保険金の期待値は
247万円×0.5%=12,350円
です。年間の保険料は14,880円、17.0%の持ち出しです。
また、T社のがん保険に1年加入したときの受取保険金は
200万円+2万円/日×98日=396万円
女性の罹患率を考慮した、受取保険金の期待値は
396万円×0.25%=9,900円
です。年間の保険料は22,584円、なんと56.2%の持ち出しです。
男性が2年のうちにがんにかかる確率は
1−(1−99.5%)^2=1.0%
A社について、これを加入期間終身(便宜的に99歳)までの73年間(加入時は27歳でした。若い!)にわたって保険料を払い続けたとすると、
保険料の総額 1,086,240円
受取保険金の期待値 756,903円
30.32%の持ち出しです。
T社についても同様に、女性の罹患率で加入期間10年間にわたって保険料を払い続けたとすると、
保険料の総額 225,840円
受取保険金の期待値 97,894円
こちらは、56.65%の持ち出しです。
解約すると、いくらか戻ってくるみたいなので、実際にはさほどの持ち出しにはならないようです。でも、この数字ははっきりしませんので、当てにしないことにします。
3.保障は必要か?
さて、いざがんになったときに、必要となる医療費の自已負担はどれくらいでしょうか。
A社によると、平均で150万円、女性に特有の卵巣がんが最も高くて370万円だそうです。
ただし、ここには差額べッド代など、たいていの人は使いもしない費用が含まれているようです。
この数字は、保険金を請求してきた人がどれだけの自己負担をしたかというものです。差額べッドなんかは、保険から出るとわかっているから利用するのであって、そのために医療費自己負担がはね上がると考えることができます。
そう考えると、額は定かではあリませんが、ここまでの負担にはならないと考えられます。
これに対して支払われる保険金は、A社が247万円、T社が396万円です。これを見ると、A社の保険は掛けすぎだということがわかります。
さて、これらを考慮した上で、医療費自己負担分を保険で賄う必要があるでしょうか?
私にとっては、ちょっと負担は大変ですが、賄えなくはない、というのが回答です。いざというときに、貯蓄を取り崩せば、何とかなる金額です。
とはいえ、T社の保険は、妻が卵巣がん(子宮がん)にでもなればとても助かる保険です。
でも、子宮がんにかかる人の割合は、がんにかかる女性全体のさらに10%程度です。(国立がんセンター調べ。)2万人に5人しかヒットしないのです。
さらに、健康保険には「高額療養費制度」というものがあり、特別待遇を受けない限り、1ヶ月に60万円(374万/6ヶ月)も必要となることはありません。
4.プレミアムは妥当か?
これで結論を出してはつまらないので、仮に247万円、396万円を用意できない場合を想定してみましょう。もう一度、損得勘定をしてみまレょう。
A社では109万円支払って、受け取る金額の期待値は76万円です。差額の33万円(30%)はA社の取り分です。
また、T社では23万円支払って、受け取る金額の期待値は10万円です。差額の13万円(57%)はT社の取り分です。T社についての期待値は、宝くじ並みです。
さあ、これでもあなたはがん保険に入りますか?
私はさっそく解約の手続きに入りました。