9952 ドトールコーヒー
2004/09/19
1.参った!
もともとは、今回の保有銘柄リストラでは、飲食・小売セクターの保有銘柄を絞り込みを図っていました。
このセクターでは、ミニストップ、ジョイフル、リンガーハット、すでに売ってしまいましたロックフィールドと、保有銘柄が多すぎました。
これでは面倒を見切れないので、特に重点的に絞込みをかけたいと考えていました。そして、株価がさえないドトールは売却の候補でした。
しかし、検討すればするほど、売らなければならない理由が見つからなくなりました。
それどころか、積極的に買いに出てもいいような情報ばかりが目に付きます。ドトールのことを初めて見るのであれば、買うのをやめてもいいのでしょうが、敢えて売らなければならない理由が見つかりません。
2.スターバックスと比べて
とはいうものの、個人の好みとしては、はっきり言ってドトールというブランドをあまり好きになれません。(ドトールファンのみなさんにはごめんなさい。あくまでも個人の好みなので。)
むしろ、スターバックスにいい印象を持っています。(逆に、スタバの業績はさえないようですが。)
私の両ブランドに対して持つ印象をまとめてみました。(しつこいですが、あくまでも個人の好みなので。)
ドトール スターバックス せせこましい ゆったりしている タバコくさい しっかり分煙 食べ物が充実 食べ物はおやつ程度
(さすがアメリカ本場!)
こうやって比べてみると、ドトールは日本人向け、さらに言うと、オヤヂ臭い!と言えると思います。(あくまでも個人の好み!)
なので、私はドトールのことをなかなか好きになれません。。
3.伸び盛りのチェーン店が陥りやすい罠
とはいえ、さすが日本人が経営する日本人向けのショップです。業績はすばらしいです。何でPERが17倍(2005年3月期予想利益に対しての株価)に放置されているのかがわかりません。
ただ、気になるのが、伸び盛りの小売店チェーンを運営する企業がよく陥る罠です。
事業拡大期にはどんどん新規開店するから、店舗数が増えた分、売り上げも増えます。
でも、これは当たり前の話です。
ここで気をつけないといけないのは、既存店での売り上げの伸びです。
店舗数が充足してくると、1店舗出店することの既存への影響はどんどんと薄まっていきます。そして、増加率が鈍ったとたんに売上増まで鈍ったのでは、そこでその企業の成長は終わりです。
重要なのは、既存店での売り上げの伸びです。
ドトールについて言えば、
小売売上 +7.3%
既存店売上 -1.1%
店舗数 +5.9%(1,222店から1,294店へ+72店)
改装店舗 29店(店舗総数の2.2%)
直感的には、新規出店と店舗改装とで、売上の伸びを保っていると、といえそうです。(新規出店+5.9%と店舗改装+2.2%を足す+8.1%で売上の伸び+7.3%くらいの大きさになる。)本当はきちんと統計処理をしないと、その手の筋の方から文句が来そうですが。
ここから言えることは、「ドトールは成長を新規出店だけでに頼っているのではない」ということだと思います。ますます売る理由がなくなってきました。
4.今後の成長をどう見るか
伸び盛りのチェーン店、しかも創業社長がほぼワンマンで経営する企業でもうひとつ注意しなければならないのは、経営者のモチベーションです。
経営者が自叙伝を書くと終わりだと考えています。なぜなら、自叙伝を書くということは、その経営者が現状に満足し、気持ちが後ろ(過去)に向きはじめたことを意味すのからです。
なんとドトールの鳥羽氏は本を出していました!
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833490528/qid=1095545930/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/250-3880007-8889827
やばい!でも、内容によりけりです。早めに入手して真意を確かめなければ。
もうひとつ気になるのが、先ほど「何で低PERに」と書きましたが、2004年3月期では多額の特別損失を計上しています。これによって経常利益48億円から当期利益16億円まで激減しています。
そのほとんどが土地の評価損です。いったい何をしたのか?「早めに簿価を引き下げよう」というのであれば、なぜこの時期に?なぜ前年度は何もしなかったのか?もしかして市場はこの件に関して何か知っているのでは?
ということで、とりあえず保留です。鳥羽氏の著書を読んで判断したいと思います。