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冨士スバルライン:全長約30キロ、

富士登山
※2008年8月に登山した模様を日記風に書いて見ました。ちょっとミステリーなところがありますが事実どおりなのであしからず。気心知れたメンバーでいかないとこうなるよという事でご容赦願います。


 車の時計の掲示が7時00分を表示した。
「ふあ〜、さあてと、行きますかあ」
僕らは五合目の臨時駐車場で仮眠を取り、空が明るくなるのを待っていた。
初めはなかなか寝付かない。セダンに4人で仮眠となるとシートも思い切りづらせないし、かなり窮屈だ。やはりセダンだと二人がいいところ、昔乗っていったオデッセィが懐かしい。
とは言え、気がつくとそれなりに仮眠をしていたらしく、予定の7時に目が覚めて気がつく。
夏とは言え、朝方の外気温は5℃。
東京を午後11時頃に出発。地下鉄の駅でメンバーを拾って、中央自動車道を走った。
彼らはほとんど会社からまっすぐきたのだろう。僕は、車を自宅から持ってくるためにいつもよりは早く帰宅し、折り返しで会社近くの駅に着た。
 天気はまずまず。
僕自身は富士登山はこれが3回目になる。今回はたまたまなにかの雑談の中で「今年も登山するぞ」と話したところ、まずは斉藤に連れて行けと言われ、本気かどうかも気にせずに軽くOKと言ったところ、しばらくして斉藤が山崎と佐藤も行く事になったと言って来た。思い立ったらすぐに実行しないと、こういうのはポシャリやすいし、幸い季節も梅雨明け直後のベストなタイミングでもあったので、早速、来週の金曜日夜に出発、土曜日に登山と約束した。
 仲間と言っても飲み会で話す程度で、プライベートでは全く付き合いはなく、あくまでも仕事上での付き合いしかない。それぞれがどういった性格なのかは、仕事上ではわかっているが登山でも同じマインドで付き合ってくれるかはわからない。ちょっと好奇心がわいた。
一応、先週末に登山の服装と最低限必要な装備の話を口頭でしておいたが、本当に揃えてきたかは全く確認していない。まさか、ハイヒールとかスカートとかでは来ないとは思うが、、、
 五合目に到着したのは午前3時頃、シーズンという事で冨士スバルライン上り車線には車があり、ずっとつながっていた。追い抜きできる車線区間も何度かあったが、ずっと五合目までつながっているのは明らかなので、車列に従ってタラタラと登る。途中にあった案内板には、既に「五合目駐車場満車」と表示されていたが、案の定、五合目手前、2キロほどの臨時駐車場に誘導員によって強制的に案内され、そのまま仮眠に入った。他の会社仲間の噂話をしていたがその内と眠りに落ちた。
「2キロも余計に歩くのかぁ」車の外で着替えている山崎が言った。
女子2名は一応、車の中で着替えては、いるが着替えるというよりは重ね着をしているのが事実で、車の外で着替えたほうが効率がいいはずだ。会社での服装から私服には、談合坂PAで着替えてた。
佐藤さんが着替えて車から下りてくる。「ご来光見えるかな」
「えっっ、もう日は昇っているよ。ご来光は日の出の前だよ」こんな事も知らないで登山するのかと思うと笑えると同時に不安がよぎる。間違ってもおんぶさせられるのは願い下げだ。
言い方がきつかったようで佐藤さんの表情に脹れたのを見た。
『そんな事、しらないもん』と思っているのだろう。
駐車場に日の光があたり、暖かさを感じる。着過ぎかなと思う。
斉藤も車から下りてくる。
「佐藤さん水はどのくらい持ってきた?」
「ペットボトルを4本、あっ1本は結構飲んじゃっている」表情がいつもに戻った
「OK、斉藤さんは?、、、水」
「ペットボトル3本と1リットルのミネラルウォータ」
「おっ、いいね。山崎、水は?」
「水?ああ4本、アクエリアスレモン4本、でも来るまでに2本飲んじゃったぁ。」
そう言いながらアクエリアスの包装をベリベリと剥がす。包装が風に飛ばされ、真上にあがる。
上昇気流があるらしい。もう一本のペットボトルの包装を剥がそうとしているので
「山崎、ゴミを作るな、ゴミを捨てるな」
剥がしかけで山崎はペットボトルをリュックにしまう。
「足らないぞ、山小屋で買うと高いぞよ」
「いいの、いいの、お金で済むんだから」
「おい、山崎、荷物っていうか、、、リュック、、、、それだけ?」
「へ?なにみんな持ってるんの?富士山だよ、頂上見えるし、、」と、山頂を指差す。
あれが本当に山頂かわからないだろうに、、、
山崎のリュックがやけに潰れている、着替え、ヤッケ、スパッツ、ポンチョとかを入れてあれば、こんなに少ないわけが無い。ちょっとやばいとは思ったが、更に山崎に荷物を確認するのを躊躇した。まだ、そんな人間関係には至ってはいないのだった。

老若男女が登る富士登山。五合目までマイカーで手軽に行けてしまう事もあり、年々登山者が増加し、30万人が毎年登っていると言われる。こう聞いてしまうと富士登山は簡単なハイキングと思って本当に気軽に登る人達が多い。
 実際的には、山小屋の話を聞くと、6合目当たりでリタイアする者この3倍。7合目8合目の山小屋でリタイアするのが半分との事で、これから推定すると、山頂を目指して登山、登頂できるのは、5分の一となる。やはり日本で一番高い山であり、ただ歩けば単調にたどり着く登山ではなく、途中には、人の背丈を越える岩場をそれこそ登っては下りるの繰り返しや、チェーンが崖から垂れ下がっていて、そのチェーンに命を託してよじ登るエリア、ズルズルと崩れる斜面を縦断したり、登っているのに下らなければならない場所があり、さらに7合目から先は、人を追い抜く事ができない細い登り階段を延々と前の人のお尻を見ながらついていかなければならない。
 また、7合目あたりからは高山病の罹患する危険もある。高山予防の呼吸方法も確認しておいたほうがいい。苦しくなったらリタイアして命を守る勇気も大切である。
 また、富士山が世界遺産に登録されないのはごみが散乱しているのも原因の一つという事で、ごみ拾いを目的としたツアーなどで最近は、登山道にごみが落ちている事の方が珍しいようになってきてはいる。
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登場人物
僕:3回目の登山。過去2回の登山は何とか成功し2回共、下山すると2度と登るものかを堅く誓ったのだが、1年も経って、足の血爪もきれいになると、苦しさを忘れてしまっている。もちろん、今回の登山で下山後に二度と登らないと堅く誓ったのは言うまでも無いが、実は2009年も登っています。
斉藤:賢い女性30代か、仕事も要領が良く、人の受けは申し分無し。総務
山崎:開発部所属、目立ちたがり屋で、なにかイベントがあるとしゃしゃり出てくる。ムードメーカーとして必要な人材ではあるが、軽さが、、、
佐藤:WEBデザイナーとか、良くは知らないが、明るく、ちょっと派手な感じで、社内でも結構モテモテ。まあ、周りの男性がほおって置かない。