第23回 競争と協力 (12歳で知るべき30のこと)

第23回 競争と協力

「他の人と競争することは、必要だと思う?」
 もし、世の中にスーパーが一軒しかなかったら、そのお店はどんな値段で、物を売っても売れることになり、みんなは高い値段で物を買わないといけない。他にも、どんなすごい改良をした商品を売り出しても、いつも同じ値段でしか買ってくれなかったら、がんばって新しい商品を売り出そうとは思わない。スポーツでも、選手が勝ち負けを決めないと、見ていても面白くない。
 そういう事にならないように、競争して、より良くしよう、より高いレベルを目指そうというのは必要。そうしないと進歩も進化もしていかない。
 より努力している人、より能力のある人、また変化を恐れずに挑戦した人が報われるように、競争というものは必要。今の世界は、多かれ少なかれそういう風にできている。

「他の人と協力することは、必要だと思う?」
 人間が1人でできることは、限界がある。
 例えば、この世界に1人で残されたとして、夜ご飯に生野菜とお刺身を同時に食べることができるかというと、難しい。1人では、おいしい夜ご飯を食べることすらできなくなる。なぜ、今日の夜ご飯に、生野菜とお刺身を並べることができるというと、経済という仕組みを通して、人間同士が協力していっているから。
 また、仕事に関して言うと、1人でなにかを作り出したり、それを売ったりできる範囲は、かなり狭くなる。いろいろな人が協力しているから、パソコンだって使うことができるし、電気だって家まで流れてきている。
 こういう事を考えると、協力すると言うことは絶対に必要。
 ただし、協力することと、人に依存して、頼り切ってしまうというのは違う。協力というのは、自分が持っていて、他の人が持っていない、優れた考え方や知識、経験、時間などをお互いに出し合ってより高いレベルに行こうという行為。協力するためには、自分自身に他の人にはない強みを持たないといけない。お互いに自立した状態で、一緒に何かをすることによって、意味のある協力になる。

「競争と協力は、どちらが大切かな?」
 どちらも大切だし、必要。ただ、どちらか一方だけを選ばないといけないということであれば、協力だと思う。生活するにも、何かを創り出すにも、協力は不可欠。協力がないと、食事にすら困るというのは、さっき言ったとおり。競争は、よりよい物を創ろう、より良くしようというという原動力にはなるが、それ自体で何かを生み出すことができるわけではない。
 また、協力と競争は切っても切れない関係にある。協力しあう関係であっても、仲間よりよりうまくなろう、多くを生み出そうという気持ちは大切だし。競争するときも、仲間がいたり、グループ同士であれば、グループ内での協力が必要。
 ただ、やはり協力が先だと思うから、人と接するときは競い合うことを前提とするわけではなく、協力してよりよいものを生み出そう。お互い楽める良い関係になろうというところからスタートする方がいい。

メッセージ

「協力は1人ではできないことを行うために必要だし、競争は競い合ってより高いレベルを目指すために必要。」

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