お薦め

ユミールがコーヒーの存在を詳しく知ったのは数十年前でした。普通のコーヒーショップで豆を挽き売りをしていて販売している店員の姿を見たのが始まりでした。そこの店に入って一番感じたことはレトロな雰囲気と口に表すことの出来ないいわゆる甘い匂いなのでした。最初ユミールはコーヒーの豆のままで買っている人を見かけたのですが、コーヒーを挽く器具がなかったので店の方で挽いてもらいました。ただ、そんな買い方が十年続きました。ところが何か違うのではないかと思い始めました。買ってきたばかりの時は香り高くて美味しいのですが、三日もしないうちに舌にざらざら残って苦いだけのまずいコーヒーしか入れられません。調べたところ挽いたコーヒー豆は空気に触れるとまずくなってしまうのです。その日から私は焙煎をしてもらうものの、挽いてもらうコーヒーの買い方は辞めたのです。器具を買ってね。
先日実家のお母さんとユミールはとてもシックなコーヒーショップを散歩の途中で見つけました。何か素敵に思ったので、その店に吸い込まれるように入って行きました。なかには、沢山の言ってみればウエッジウッドやミントン、マイセンのカップアンドソーサーが棚に飾ってありました。従業員はいわゆるマスターで、店の雰囲気にピッタリの人なんですが、ちょっと繊細ぽくてね。どんなに素敵なカップと美味しいコーヒーがいただけるかと期待していました。ところがその人ちょっと違ったんですね。いきなり、ユミールの母に「おばちゃーん何がえぇーんかい」と大阪弁でしゃべりかけてくるのです。コーヒーの入れ方も粗雑で途中でやかんのお湯を継ぎ足したりしているのです。まぁいいかと思っていて、飾り棚の高級カップで飲ましてくれるのかと期待していたら汚い百円均一ショップで売っているようなので出してきました。「ケーキもつくとお安くしまっせ」と言ってきたのでユミールはきっぱりと断りました。飲み終わって母が小さく言葉を漏らしました。「いくらいい店で、いい雰囲気でも店の人が変だと店も台無しね」
南米産ブラジル系が日本、アジア全域に好まれるかも知れない。ヨーロッパの人々には肉料理を食べるせいか酸味のあるアフリカ系のコーヒーが人気があるそうです。以上は私の考えですが、人それぞれに好みがありますけれどね。


戻る