航ちゃんの涙
“ねえ おばあちゃま 航貴 補助なしで 自転車に乗れるようになったよ、”と興奮気味に 電話をしてきた。“でもね 泣いちゃったの。”どうしたことかと よく話を聞いたら なんとそれは うれし泣きのようだったのです。 思わず涙が出たのでしょう。去年のクリスマス プレゼントとして おじいちゃまに 補助つきの 二輪車を買ってもらったのです。 少し大きかったので ずっと 補助輪をつけて乗っていました。 もう そろそろ はずしてもいいかなと はずしたばかりなのです。 パパが 後ろを支えて 2〜3回 練習しているうち あっという間に 一人で乗れてしまったのです。自分でも びっくりしたのでしょう。 そうとは知らず ママは 男の子はそんなに すぐ泣くものではありませんと きつく叱りました。 後で航ちゃんは じっと考えていました。そしてテレビでおじさんが 高いお山へ登ったとき そこで おにぎりを食べて こんなに おいしいおにぎりを食べたことがないと涙を流していた、 航貴の 気持ちは それとおんなじかもしれないよ ママと。パパとママは 爆笑。こいつの頭の中は 解らんなあと 呆れていた。
航貴 満5才 (淑徳幼稚園) 2004年6月記


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八ヶ岳山麓(19)