小学校にフィジカル・コンピューティングを(其の12)


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2011年5月4日 格安Arduino互換機を自作する実験(2)

前回はMetaBoard互換のMetajackino?を作って、部品数を最小限に抑える試みをしましたが、PicoBoardHelloBoardのようにScratchと連携させて使いたい場合は、シリアル通信がうまくできないので使えないことが判明しています。というわけで、仕方が無いのでできるだけ安価なUSBシリアル変換IC(例えばUSB-TTL変換など)を使うことにして、Arduino Proのような構成にすることを考えました。Arduino Proは表面実装部品が多いため、そのままマネをして互換機を作ろうと思うと、かなりの労力を必要とします。(はっきり言ってムリ)しかし、Arduino Proの互換機であるDiavolinoなら、手元にある部品だけで簡単に作ることができそうです。そこで今回は、「AE-ATmega秋月)でDiavolinoクローンを作る」ことを目標として、作業をすすめることにしました。

AE-ATmega
Diavolino

【AE-Diavolino?】

Diavolino基板を使ってMetaboardクローンを作る試みは、思考実験の段階で安くならないことが判明して断念しましたが、この過程で AE-ATmegaを使ってDiavolinoクローンが作れないかと思うようになりました。そこで、Diavolinoクローンを目指してAE- ATmegaでArduino Pro互換機(若干ややこしい…)を作ることにしました。実験段階のものについては、既に作成し写真を公開し てあるのですが、さらに部品数を減らしてよりDiavolinoらしくすることができそうだと考えて、一部の部品を変更したり減らしたりして作り直してみ ることにしました。これを「AE-Diavolino?(仮称)」とし、その作り方をまとめてみます。Diavolino基板とAE-ATmega基板と は、回路の取り回しがだいぶ違うのですが、Metajackino?を作ったときのノウハウを活かせば、作ること自体はそう難しいことではありませんでし た。

〈使用部品〉

部品名 必要数 価格(参考) 備考
AE-ATmega基板 1 150円 「アーデュイーノ互換マイコン・ボードを作る」
(定価2,520円)付録でも可
10kΩ抵抗(茶黒橙金) 1 1円 100本入100円
1kΩ抵抗(茶黒赤金) 2 1円×2 100本入100円
0.1μF積層セラミックコンデンサ 4 10円×4 10本入100円
16MHzセラミック発振子 1 20円  
タクトスイッチ 1 10〜30円程度 お好みで
スライドスイッチ 1 25円 4個入100円
三端子レギュレータ(5V150mA:7805互換) 1 50円 2個入100円
10μF電解コンデンサ 1 10円程度  
発光ダイオード 2 5円程度×2 お好みで
2.1mmDCジャック 1 25円 4個入100円
2×3ピンヘッダ 1 6円程度 1×40(40円)から切り出して2つ並べた
1×6ピンソケット 2 20円×2  
1×8ピンソケット 2 30円×2  
ATmega328P 1 250円  
28ピンICソケット(スリム) 1 20円 10個入200円

ここまでで、700円程度で作ることができます。(ICソケットは省略可)できるだけDiavolinoと同じ構成にすることを心がけましたが、ク リスタルのところだけセラミック発振子を使っています。これは、単に実験的な意味でやってみたかっただけです。USBシリアル変換ICを載せたUSB変換 ケーブルなどを使えば、Arduino Proと同じように使うことができます。値段もまちまちですし、自作も可能ですのでお好みで選んでください。

〈Metajackino?との違い〉

Diavolinoの基板デザインとAE -ATmega基板を見比べて、配線の取り回しがだいぶ違うので解析するのに少々時間がかかりました。そこで、マイコン部、USB-TTL部、電源部の3 つの部分に切り分けて配線を確認し、省略できる部品や安価なものに変更できる部品を特定したり、導線でジャンパすることで配線を変更できるところを割り出 したりして設計を考えました。

  1. AE-ATmega基板を使用したMetajackino?からAE-Diavorlino?までを並べてみると、見た目の違いは以下のようになる。
    Metajackino? AE-Diavolino?
  2. 整流ダイオードは使わずに、ジャンパだけにした。また、三端子レギュレータを5V150mAのものに変更し、10μFの電解コンデンサを1つだけ付けることにした。
  3. 16MHzクリスタル+22pFコンデンサ×2ではなく、16MHzセラミック発振子(コンデンサ内蔵)を付けることにした。
  4. USBシリアル変換ケーブルなどにつなぐL字ピンヘッダは、裏側に次のような配線をした。

【Arduino Proブートローダを書き込んで完成】

あとはいつものように、Arduino-IDEを使ってMacからAVRISPmkIIを経由して、Arduino Proのブートローダを書き込みました。ICSPピンにAVRISPmkIIを接続し、電池をつないで電源を確保します。Lチカ試験も無事に通過し、 Diavolinoクローンが完成しました。部品数が少なくなっているので、組み立ては簡単です。材料さえ揃っていれば、20分程度で1つ出来上がりで す。興味がありましたら、是非チャレンジしてみてください。

お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、Arduino-IDEとオートリセットに関わる問題を回避するために、AE-ATmegaのリセットピンを生かし、ジャンパピンを挿してあります。これによって、Arduino-IDE 0022を使ってもArduino-ISPが使えるようになります。

最近注目しているのは、COMOPさんのPeke Projectです。残念ながら初期に完成したボードに不具合があったらしく、現在は諸々の理由で活動休止中のようですが、このボードを使うことである機能(目的)に特化したArduino互換機を簡単に組み立てることができると思います。このプロジェクトが再開するまでは、AE-ATmegaを使うことにしようと思っています。

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