寒湿凝滞 (寒湿の邪が経絡を塞ぐ場合) 寒滞肝経 (外寒が肝経に留滞する場合) 寒犯腸胃 (外感の寒邪が胃腸の機能を妨げた場合/太陰証) 寒凝血渋 (寒邪が経絡に壅滞して経脈の流れを止めている) 因寒滞食 (寒邪が背中から入り胃を犯し、消化機能を阻害する) <寒湿により現れる症状> (1)寒凝 1背痛 2月経が遅れる 3閉経 4経血夾塊 5紫斑 1黄疸 1胃痛 2嘔吐 3臍腹痛 1片側下腹痛 2睾丸脹痛 1胸痛 (2)胞宮 寒凝/虚寒 1月経過少 1月経が遅れる 2流産しやすい
<相談例> ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >五十肩は肩から指先までビリビリとしびれるように痛み、温めるとだいぶ良いそうです。 >寝ると背中まで痛みがひびくようです。 >胸の上よりも高く上げられないようです。 >スーパーの冷蔵庫の冷気が寒くて買い物に行けない 漢方では自然界の風・火・暑・湿・燥・寒の「六気」の過多あるいは不足を「六淫」 といって、外的病因すなわち外邪と考えています。 六淫のうち、寒は痛み、湿はしびれとなって現われます。 外界の寒湿の邪気が腕肩の肌肉、関節、筋脉などに侵襲してその部位の経絡を閉阻する と気血の運行が不通になり痛痺を発します。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >2ヶ月遅れの生理がひきつるような激痛をともないはじまり、 >体が冷えを感じる等の症状があります。 >腰が痛い 腰がだるい しびれる 足が冷える むくみがある >月経量が少い このような劇症は実証に属します。 「寒湿凝滞」による経行腹痛(生理痛)というのがあります。 「経前或経期小腹冷痛,得熱則減、形寒肢冷,月経后期,経量少,渋滞不爽, 経色暗紅挟有血塊」 (月経の前から経期にかけて下腹部が冷えて痛む。温めると痛みは減る。手足は冷え、 月経は遅れる。出血も少なく、黒っぽく、塊が混じる。) 状態がそっくりなように思います。 寒湿凝滞というのは気候の冷えと湿気が体に直接影響を与えている状態です。 月経を起こすのは「血海」と呼ばれる衝脉ですが、この衝脉及び妊娠と関係深い任脉 が寒湿に見舞われ、それが居座ってしまうと寒湿凝滞の状態になります。 >吐き気がある 寒湿はまた脾胃の昇降機能を狂わせるので悪心が起こります。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >生理痛・頭痛・冷え性 漢方の証候の一つに「厥陰血虚肝鬱証」というのがあります。 これは「血虚」の人が外気の寒冷に感じて、それが累積すると陽気が鬱して伸びず、 血流が凝滞して手足が冷える証候です。 これを「陽虚内寒・血虚寒鬱」といいます。 内に久寒があると寒邪が足の厥陰肝経を犯します。 厥陰の脉は頭の巓頂へと上っているので、頭痛に見舞われます。 また陽気が伸びないと脾胃の陽気も衰微して、濁陰の気が上逆し干嘔したり、涎沫が上ってきます。 婦人の生理は衝脉・任脉によって営まれています。 衝脉・任脉が内寒や外寒によって脅かされると"痛経"の原因になります。 それも相当の強さで現れます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >トイレが近く、特に車に乗っていると、10分おきに行きたくなることがあります。 >いつも体が冷たく、冷房がきついと、下痢したりします。 足の肝経という経絡は下腹部へ下がり陰器をめぐり膀胱の働きに影響します。 あなたの体には「寒冷」という刺激が侵入して長く居座っています。 その「寒冷」の為に肝経が正常な機能を果たせないでいます。 これを「肝経寒滞」といいます。 しかし誰でもが寒冷の被害を受けるのではありません。 「中焦虚寒」といって、脾胃の消化器官の働きが弱い人が体温の生産力が少ないので 被害を受けやすいのです。 寒冷が脾胃に及ぶと下痢になります。 >月経痛がある 血の塊が混じる また漢方では「女子は肝を以って先天と為す」と言う如く、生理と肝の働きは密接な関係にあります。 だから生理にも影響が出るのです。 >頬が赤い(冬目立ちます) 冬の寒さによって体内の寒冷はますます悪化します。 血流の悪さが頬の色になって現れています。 甲状腺機能低下症もおそらくはこれらの体質的な素因の上で成り立つものと思われます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >生理の2・3日前から1日目に腰痛と左下腹部痛の生理痛…… >1年半前から生理の時のような左下腹の痛みが1日中24時間ひかなくなりました。 >痛みが増し今年3月頃から寝込むこともありました。 これは「少腹痛(下腹の片側痛)」ですね。 >痛みというのは、引っ張り上げられるような感じで、…… >体が「く」の字なって伸ばすことができず、…… >足が冷える こぶらがえり >2〜3年前から水分をとったら15分もしないうちにトイレに行きます. 六淫(風寒暑湿燥火)の中でも「寒」は収縮する性質があり、引きつる痛みというのは 寒による場合が多くあります。 >へそから両下腹にむかって細い線が1本づつある。 肝経という経絡は丁度そのあたりを通り、陰器をまとっています。 肝経は月経と深い関係を持っています。 寒気が肝経に停滞すると片方の下腹部に牽引痛をあらわします。 (男子なら睾丸を上へ引っ張るような痛みになります) これは実邪なのでかなり強い痛みになり、温めるとやや緩みますが、押えると却って 痛みが増すことがあります。 これを「寒滞肝経」の証といいます。 もとは外寒だったのが長く停滞するうちに内寒に変化して去らなくなったのです。 寒邪を駆逐しない限りはこの痛みは続きます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >53歳で閉経後、毎日のように頭痛が起きています。 >起床時に背中が必ず痛むそうです。 >唾液が多い >胸やけがする、ただの水が上がる >胃のあたりが痛い、胃がもたれる、腸が鳴る >便秘、頻尿、尿を失禁する、 >背中が痛い、 >腰膝:冷える、だるい これらの症状に共通するものは「寒冷」です。 この寒冷はどこから来るのでしょうか? 漢方のテキストには次のような記載があります。 「胃中に寒があると嘔吐物は多くは薄く水のようで、酸味も苦味もない。」 「諸病水液、澄徹清冷<チョウテツセイレイ>、皆寒に属す」 (澄徹清冷とは、分泌物や排泄物が透明で色が薄く冷たい感じのすることをいう。) あなたの消化器系、特に脾胃に寒冷があると考えられます。 「寒冷」はあなたの“脾胃の陽虚”の体質が招いているのです。 これを「脾陽不振の証」と言います。 “脾胃陽虚”になると胃の受納・消化作用と脾の吸収・輸布作用が 妨げられ、過剰な水分が停滞します。 この水分が陽気を頭へ送らない為に「清陽は上昇せず濁陰は下降せず」 という状態にするからでしょう。 この「痰飲内阻」を解決する事と“脾胃の陽気を高める”ことが根本的な治療法と言えます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >腹痛の症状は睾丸の縮み具合と比例していて縮みがひどいときは腹痛もひどく >下痢などの症状を起こします。ちょうど睾丸が締めつけられる様な感じになり >打ち付けたときの様な感覚がずっと続きます。 >自分としては睾丸の縮みが絶対の原因だと思っているのですが本当にそのような >症状はあり得るでしょうか?。実際に動いたり冷えたりの刺激があると神経が異 >常に反応して睾丸を萎縮させてしまう感じなのです これは昔から“陰縮”とか“嚢縮”の病いと呼ばれています。 >下痢 頻尿 >足が冷える 生来、脾腎陽虚の体質が生冷のものを食べすぎたり寒い環境に長く晒されたりすると 重ねて脾陽をやぶることになり、沈寒痼冷として深く居ついてしまいます。 「寒」とは陰邪で、「収引」する性質がありますから下腹部は拘急して痛み、陰器は内縮します。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >2.3日続いた便秘が治ったりすると、排便後にお腹がまたいたくなり、 >軽い下痢ぎみの便がもう一度あることがよくあります。 >臍の周りが痛い お腹が鳴ることが時々あります 水滞ではなく寒冷(寒凝積冷)のようです。 >水分が便秘によいと考え水やコーヒーを1日1.5L位飲んでいました >あまり飲みたいわけではないし、 >最近は……朝もコップ1杯位の水しかのみません。 どうもこれが原因かもしれません。 >唾液が多い 口は乾かない 水飲が過ぎて脾胃の陽気が失われ、胃腸に寒冷の気が停滞しているのです。 水を飲む習慣をすぐに止めてください。 飲食物はなるべく体が温まるものを選んでください。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >ダイエットで痩せた結果、月経が来ない 体格は良いけれどダイエットがきつかったのですね。 月経周期が40日以上、ひどい場合は2〜3ヶ月もないものを「月経後期」といって 次の五つの型に分けられます。 一番多いのは血寒型で、血虚型がこれに次ぎます。 1.血寒型 2.血虚寒型 3.血虚型 4.気鬱型 5.痰湿内阻型 あなたの場合は上の分類の内、どれに該当するかお会いしてみなければ分かりませんが、 一応ここでは冷え性でであることから1.血寒型と仮定します。 「寒邪外感・経脈凝渋」といって極端な冷えが原因で血脈の流れが渋滞すると見なします。 月経が来ないのはそのせいかと思います。 便秘も同じ事で、下剤などをいくら飲んでも良くならないでしょう。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >手足も冷たいですが全身が冷たい感じです。体温も36度なく低体温です。 「心は血脈を主宰する」というし、また「肝は血を蔵す」ともいいます。 従って「血虚」の方は心血不足でもあり、また肝血不足でもあります。 血脉が濡養を得られないと寒邪を感受しやすく、血脉は運行不利になり、 寒邪はいつまでも四肢に凝滞したままになります。 >唇の色が紫色 口が臭い 歯茎が腫れる 歯茎から血が出る >便秘 これらもすべて血脉の運行不利が原因と思われます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >悪寒、発熱(37.5)下痢(10回くらい) 外感症の風寒に内湿を兼ねています。 >まだ口内炎がひとつあります。 アフター性口内炎や黄色い鼻水(朝は血がまじる)などは湿欝が長引いて熱化して いることを示していますがまだ大したことはないのであわてることはありません。 風寒をとばして内湿を乾かせば他は自ずと良くなります。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >5年前から強皮症 >手足のこわばり皮膚が硬くなった、レイノー症状、指が曲がった 強皮症は漢方では頑痺・風痺・皮痺・肌痺などの“痺症”に属します。 原因は肝腎虧損からくる精気不足か心脾両虚からくる気血不足のいずれかです。 >腰が痛い 腰がだるい 腰が冷える 膝が痛い 膝が腫れる むくみがある >月経が来ない これより前者の「肝腎虧損」のようです。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >若い頃から。頭頂部が常に痛くて、スッキリしたことがありません。 >スッキリした頭で目覚めたことがほとんどありません。 >朝、目が覚めると頭と首、肩の不快感で、あ〜、今日もこの不快感から始まるのかと、気分が重く >常に胃の調子もよくありません。 >何かをした後は、横になりたいほど疲れる毎日です。 >下痢(食べ物による) 頻尿 夜間排尿が多い(2,3回) 頭頂は肝経の通るところです。 (肝脈は上行して喉を循り,目に連り,額に出て巓頂に至ります) 肝経に寒凝が停滞しています。 若い頃からずーっと続いているとすれば淤血も絡んでいるでしょう。(久病入絡,淤血内阻) 肝経の不調はすぐに脾胃の消化器系へ影響していきます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 左睾丸部の痛みと、座席時の圧迫刺激による尿意切迫感 前立腺炎よりも むしろ睾丸炎に近いものです。 《金匱要略》という昔の書物に「寒疝」という病気が出てきます。 陰嚢が冷痛して腫硬し、痛みが睾丸へと引き、陰茎は挙らず(勃起不全)、暖めるのを喜び寒さを畏れ、 形寒く肢冷等がある。 これは寒邪が厥陰(肝)経を襲ったからである。 例えば湿地に坐臥したり寒い時期に河を渉ったり、雨雪を冒したり磚石(レンガ)の上で臥坐したり、 風冷の処で過労になったりしたのが原因である、と書かれています。 > 足の甲の痛みを感じるほどの冷感、時折眼球奥の痛みと、頭痛、肩こりに悩まされる。 > 後頚部の痙攣、顔面の引き攣りが生じている。 肝経は鼠径部や性器を通って下肢へと降りています。 それで足の甲の痛みや冷感を感じます。 また肝は目・脳天・筋肉をつかさどるので眼痛・頭痛・肩こり・痙攣などを現します。